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音楽業界のプロが選んだサザンオールスターズの名曲20選は?プロ目線の歌詞やメロディとは?


日本が誇るモンスターバンドといえば桑田佳祐率いるサザンオールスターズ。1978年のデビュー以来、長年に渡って名曲をリリースし続けるサザンの全曲から音楽業界のプロたちが選んだ曲とは一体?大ヒット曲からシングルカットされていない隠れた名曲までどんな曲が選ばれるんでしょうか?そこにはプロならではの歌詞やメロディの見方が。

スガシカオ、LOVE PSYCHEDELICO(KUMI、NAOKI)をゲスト解説陣に迎えて2018年11月4日に放送されたテレビ朝日系『関ジャム 完全燃SHOW【業界のプロが選ぶ!サザンオールスターズの名曲特集】』より、アーティストや音楽関係者30名以上へのアンケートで選ばれた全20曲のソングリストをご紹介。※実は87曲のタイトルが候補に挙がったそうですが、番組では厳選して20曲。

「売り上げ枚数ランキング」や「ファンが選ぶランキング」などの名目ではなく、歌詞・作曲法・歌い方・メロディなどの違った視点からの名曲集となっています。

※番組内では取り上げられませんでしたが、中村タイチ、根岸孝旨、Carlos K.などもアンケートに協力していた模様ですね。

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プロが選んだサザンの名曲20選

  • 「マチルダBABY」(83年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「思い過ごしも恋のうち」(79年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「勝手にシンドバッド」(78年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「爆笑アイランド」(98年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「愛の言霊(ことだま) ~Spiritual Message~」(96年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「メロディ(Melody)」(85年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「TSUNAMI」(2000年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「奥歯を食いしばれ」(79年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」(18年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「東京VICTORY」(14年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「シャ・ラ・ラ」(80年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「鎌倉物語」(85年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)」(84年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「希望の轍」(90年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「HAIR」(92年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「ニッポンのヒール」(92年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「吉田拓郎の唄」(85年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「よどみ萎え、枯れて舞え」(84年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「Brown Cherry」(85年) 作詞・作曲:桑田佳祐
  • 「慕情」(92年) 作詞・作曲:桑田佳祐

有名曲から風刺まで 5曲

本間昭光

音楽プロデューサー・本間昭光に「日本のメジャーロックバンドの進化を感じさせてくれる曲」と言わしめたのが、

「マチルダBABY」(83年) 作詞・作曲:桑田佳祐

ライブの盛り上がりには欠かせない曲。

全てにおいて日本のメジャーロックバンドの進化を感じさせてくれた楽曲。

構成・メロディー・コード進行・アレンジ全てが新しかった。

特にシンセの使い方が秀逸。

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スガシカオ

スタジオゲストでもあるスガシカオが選んだのがコチラ。

「思い過ごしも恋のうち」(79年) 作詞・作曲:桑田佳祐

いとしのエリーに続く4枚目のシングル。

中学生の頃に聴き込んだ1番好きな曲。当時の記憶と空気が曲の中にこびりついている。

サザンの曲のコードを研究したこともあったが、真似しようとしても出来なかった。

声質やメロディーの組み方も相まってコピーしようとしても出来ないという感想。その中でもスガシカオが指摘するのが桑田佳祐独特のM7(メジャーセブンス)の使い方。

古くから桑田佳祐が多用する音ですが、一般的にM7にはカフェっぽいオシャレな雰囲気の音を演出する効果があり使うだけでオシャレに。ただし、安易に使うと“ただオシャレになるだけ”という逆効果も。

シンプルなコードの「C」と「C maj 7(Cメジャーセブンス)」の違いはコチラの視聴動画から。

ところが、桑田佳祐が使用するとさりげなく曲に溶け込ませているために悪目立ちはしないまでも耳に残る進行に。歌のメロディーにM7を乗せるのではなく、裏でM7が鳴っているだけにする事でこれを演出しているとの事。通常であればもっと前に押し出して使う所をサラッと裏で鳴らしてしまうというこのバランス感覚。

このコードの使い方は「本能的なものではないか?頭に浮かんだメロディーをそのまま歌にしたのでは?」とスガシカオの分析。

TAKE(FLOW)

FLOWのTAKEが選んだのが、

「勝手にシンドバッド」(78年) 作詞・作曲:桑田佳祐

記念すべきデビューシングル。

当時でさえも、ラテンパーカッションのアレンジは斬新だっただろうし、サビのEmとAmのループは「アロエ(15年)」にも通ずるサザンの原点だと感じています。

高橋優

高橋優が選んだのは風刺の利いた歌詞に爆笑というコチラ。

「爆笑アイランド」(98年) 作詞・作曲:桑田佳祐

ライブでは時事ネタに替え歌にする事もある曲。

よくぞそれを唄ってくれました、という歌詞。社会風刺・ロック・歪むエレキ。

でもサザンが奏でるとネガティヴに聴こえず、タイトル通り爆笑しながら、拳を突き上げてライブで盛り上がる画が浮かんできます。

KUMI(LOVE PSYCHEDELICO)

LOVE PSYCHEDELICOのKUMIが選んだのは、

「愛の言霊(ことだま) ~Spiritual Message~」(96年) 作詞・作曲:桑田佳祐

売り上げ枚数139万枚のミリオンセラー。

言葉が持つ響きとリズムが連なってメロディーとなって音楽となる。言葉と音楽のスゴい世界。

これだけの曲と、これだけの歌詞を書いているからこそ、書けるんだと思う。

音と言葉を密接に分かっている人だから作れる歌詞。

時にはその言葉の意味とかメッセージ、風景やシチュエーション、そんなものを超えてマントラのようにエネルギーが入ってくる。

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歌い方やサウンドに注目 5曲

音楽プロデューサー・保本真吾の選曲は、

「メロディ(Melody)」(85年) 作詞・作曲:桑田佳祐

アルバム「KAMAKURA」から先行リリース。

この曲を聞いた時に初めて英語がとてもカッコイイと思いました。日本語と英語の使い方とか発音が絶妙で、サウンド指向(志向)が強かった自分は言葉の響きが気持ちよく感じました。

NAOKI(LOVE PSYCHEDELICO)

LOVE PSYCHEDELICOのNAOKIが選んだのはコチラ。

「TSUNAMI」(2000年) 作詞・作曲:桑田佳祐

売り上げ枚数293万枚(オリコン調べ)、2000年の日本レコード大賞受賞曲。

一つの音に一つのアクセントをのせる洋楽のような歌い方をしていた桑田さんが伝統的な昭和の歌謡曲のルーツなどを顧みて、日本語の発音を一字一句さらに吟味。

それを唄の発音に反映させたのが桑田さんのスゴい所。

桑田佳祐の音楽的ルーツであるロックと歌謡曲。それらの要素をサザンの曲に取り入れた2000年当時の集大成がこの曲というのがNAOKIの意見。

一文字に一音を当てる日本の伝統的な作曲法だと、1小節に単語が入りきらないケースがあり、例えば英語であれば一単語に一音を当てる手法でこれを解決。

例えば「play」という単語を一音で歌う英語曲に対して「プ・レ・イ」と3音も必要な日本語曲の違いが大きいですが、その英語曲的な手法を日本語曲に持って来た元祖が桑田佳祐との事。この歌唱法は革命的で発明だったそう。

日本語の単語の中でアクセントを強調する事で1つの音符に入る文字を増やすというのがその手法。

これによって1つの小節に沢山の言葉の情報が詰め込めるようになったんですね。

実はこの影響はほぼ全ての音楽関係者が意識しないレベルで受けているもので、日本語ロックのルールブックとまで語るNAOKI。

確かにサザンオールスターズのデビュー時には「日本語に聞こえない。何を言っているのか分からない。洋楽のような曲。」と揶揄されていたのはこういう所の影響だったんでしょうね。その一方で革命は確かに進んでいたというわけです。でなければこれだけ有名なバンドにはなりませんよね。

その一方で「日本語を一字一句発音する」という伝統的な日本語曲らしさを桑田佳祐なりに進化させた曲としてNAOKIが挙げたのが「TSUNAMI」の他に「涙のキッス」(92年)も。

「TSUNAMI」では日本語の単語の中の音をあえて増やすという試みも見られて、日本語の文字数よりも音符が増えるという進化も披露。

歌い出しの「弱気な僕」の「僕」には3音(ぼ・お・く)、「通りすがる」の「る」には2音(る・う)、「あの日の幻影(かげ)」の「かげ」には3音(か・あ・げ)。母音を分離させて1音を当てているんですね。

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斎藤誠

長年に渡ってサザンオールスターズのサポートギタリストを務める斎藤誠のチョイスは、

「奥歯を食いしばれ」(79年) 作詞・作曲:桑田佳祐

アルバム「10ナンバーズ・からっと」の収録曲。

桑田さんのボーカルが完全なブルース!!こんな歌い方が出来る日本人は現在でも一人もいない。

ブルージーな(憂いを帯びたような)ボーカルに注目。

浅倉大介

音楽プロデューサー・浅倉大介が選んだのは、

「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」(18年) 作詞・作曲:桑田佳祐

映画「空飛ぶタイヤ」の主題歌。

イントロのバグパイプやBメロのシタールが歌詞のSF観を引き立てている。

TAKE(FLOW) その2

FLOWのTAKEの2曲目の選曲は、

「東京VICTORY」(14年) 作詞・作曲:桑田佳祐

東京オリンピック開催決定をきっかけにして作られた曲。

サビのオクターブ奏法のベースや出口のオートチューンのかかったヴォーカルなどロックとEDMの融合を高次元で実現した好例だと思っています。

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原由子のボーカル&キーボード 4曲 

斎藤誠 その2

斎藤誠の2曲目のチョイスは、

「シャ・ラ・ラ」(80年) 作詞・作曲:桑田佳祐

桑田佳祐&原由子のデュエット曲。

サザンソング中、最高のR&B。この曲のレコーディングの時、たまたまスタジオに遊びに行ったのですが、スタジオの外に漏れ聞こえてくる、そのメロウなサウンドのあまりの美しさにビックリしました。

松室政哉

シンガーソングライターの松室政哉は、

「鎌倉物語」(85年) 作詞・作曲:桑田佳祐

原由子の妊娠中にレコーディングされた曲。

原さんの歌声は桑田さんと同じように、サザンオールスターズの声である。全ての男を優しく包み込み、見守るような母性があふれる声を堪能できる。

「鎌倉物語」が収録されているアルバム「KAMAKURA」は2枚組で計20曲が収録されていて、ヒット曲から実験的な作品まで満載の意欲作。一曲一曲が濃くてややもすると曲に圧倒されて疲れてしまう所を「鎌倉物語」で爽やかにリセットしてくれるとスガシカオの意見。

NAOKI(LOVE PSYCHEDELICO) その2

NAOKIの2曲目の選曲は、

「ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)」(84年) 作詞・作曲:桑田佳祐

流行に流されやすい当時の女子大生を描いた曲。

原さんが未だに、この時代にあのリフを手弾きでやっているのは、いい意味でオールドスクール(伝統性)をスゴく大切にしたキーボード奏者だと思う。

今のスタンダードで言えば繰り返しのリフ部分では、シーケンス(コンピュータに曲のデータを打ち込みで自動演奏させる)処理で済ませるパターンが多い所を手弾きで丁寧に演奏する心意気にスガシカオも驚いた様子。

沙田瑞紀

ねごとの沙田瑞紀が選んだのは、

「希望の轍」(90年) 作詞・作曲:桑田佳祐

映画「稲村ジェーン」サウンドトラック収録曲。

イントロのキーボードの掴みが最高。キラキラとしていてロマンチックなのに思わず熱くなる。

ちなみに、特にこの楽曲と言うわけではありませんが、

原さんの歌声についてLOVE PSYCHEDELICOのKUMIは「(キーボードと共に)実はブルージー」と評していますね。

「意外とスゴい男っぽい。」とも。

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桑田佳祐の歌詞に注目 6曲

KUMI(LOVE PSYCHEDELICO) その2

KUMIの2曲目のチョイスは、

「HAIR」(92年) 作詞・作曲:桑田佳祐

アルバム「世に万葉の花が咲くなり」収録の一曲。

ユーモアセンスあふれる言葉遊びの中に、哲学的な世界観を感じる。

詩が抽象的な所は自分たちも影響を受けているかも?

NAOKI(LOVE PSYCHEDELICO) その3

NAOKIの3曲目のチョイスは、

「ニッポンのヒール」(92年) 作詞・作曲:桑田佳祐

アルバム「世に万葉の花が咲くなり」収録曲。

ボブ・ディラン・ライクな歌詞にのせて、ユーモアたっぷりに世間をぶった斬るような「裏・桑田ワールド」

しかし、特定の誰かをやり玉にあげるのではなく、その批判の先に自分もいて、「俺たち世代ってダメな大人なとこあるよな~」みたいなことを歌ってるように感じます。

スガシカオ その2

スガシカオの2曲目は、

「吉田拓郎の唄」(85年) 作詞・作曲:桑田佳祐

アルバム「KAMAKURA」収録曲。

先輩の吉田拓郎さんを名指ししたタイトルですが、よくこんなこと書いたなと思う。

「俺なら過去など歌わない」とか言っちゃっていいのかと。

スガシカオは仲の良い後輩のバンドの例えば「クリープハイプ」や「ゲスの極み乙女。」などに同様の曲を自身に向けて歌われたとしたら「俺、マジで絞め殺す!おい!出て来い!みたいな。笑」と言いつつも、実際に「吉田拓郎の唄」の真意としては活動休止(引退)宣言をしていた吉田拓郎への「辞めるとか言ってんじゃねーよ!」という愛あるエールを描いているという見解。

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スガシカオ&松室政哉

スガシカオと松室政哉が選んだのがこの曲。

「よどみ萎え、枯れて舞え」(84年) 作詞・作曲:桑田佳祐

アルバム「人気者で行こう」収録曲。

歌詞に出て来る「愛倫浮気症(アイリン・フーケ・ショウ)」という造語が素晴らしい。桑田さんの造語は天才的。

本当に「愛倫浮気症」という病気があるのだと思っていた。浮気症の中でも最もタチの悪い病気なんじゃないかと。とスガシカオのコメント。

スガシカオ その4

「Brown Cherry」(85年) 作詞・作曲:桑田佳祐

アルバム「KAMAKURA」収録曲。

英語と日本語を逆に聞かせて隠語を隠すのが桑田さんの真骨頂。そんな姑息な手段が小学生っぽくて好き。

この選曲をしたスガシカオに対してNAOKIは「テレビで何でコレ(選んだの)?」と笑いながら聞いていましたが、桑田さんのイタズラ心が印象的という事で選んだそう。

スガシカオ その5

続いてスガシカオのチョイスは、

「慕情」(92年) 作詞・作曲:桑田佳祐

アルバム「世に万葉の花が咲くなり」収録のバラード曲。

いかがわしさの中に時々、こういった深い叙情的な美しい歌詞が出てくると、威力が10倍くらいになる。

真面目な事ばかり言ってる人が歌ってもそんなに響かないが、桑田さんが歌うと、ものすごく響く。

ただ単に男女の別れを描いた曲かと思いきや、いつの間にか「大切な人を失くした時の気持ち」にすり替わっているようなそんな感覚を感じる曲とスガシカオの評。

また、スガシカオは鎌倉にドライブに行った際に由比ガ浜に差し掛かった時にちょうどこの「慕情」が流れた時は「ヤバかったですよ!!」「激ヤバ!!」とも。風景とリンクするような曲を聴いてしまうと曲のパワーが増幅されるとの事。


以上、プロが選んだサザンオールスターズの名曲20選をご紹介しました。売り上げランキングやファンが選ぶランキングなどは数多く紹介されていますが、こういった視点で見てみるとまたサザンの魅力が倍増する気がしますね。

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