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火事の主な出火原因は「たばこ」や「コンロ」?原因第1位はアレです。


火事のニュースを見聞きすると気になるのがその被害状況と出火原因。では、その出火原因についてはどのような傾向があるのでしょうか?

この記事では出火原因別の死者数なども交えて日本における火災の実情についてその一端をご紹介します。

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10年間の推移

総務省の発表した消防統計によると、平成18年(2006年)から平成27年(2015年)までの10年間の火災発生件数の推移は、全体的に減少傾向にあり、平成27年には遂に40000件を下回り39111件となっています。

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そして平成28年(2016年)の火災発生件数は36831件。40000件を下回った前年と比較しさらに2280件の減少となっています。

出火原因

出火原因39111件の内訳

火災発生件数において2015年のデータを見てみると、上記のグラフを見ていただければ分かるとおり、出火原因の首位を走るのは「たばこ」「コンロ」等ではなく「放火」です。

たばこやコンロが原因の火事であれば使用者の不注意による、いわゆる火の不始末による事故となるわけですが、放火となると意図的に起こされた、言わば犯罪による火災という意味になりますので、全く話が変わりますね。

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出火原因別

件数別で見てみると、たばこが原因と見られる火事は3638件発生し、全体から見ると9.3%の割合で、コンロの場合は3497件で8.9%です。対して放火が原因と見られる火事は4033件となっており、割合は10.3%です。

あまり大差ないように思われるかもしれませんが、この他に「放火の疑い」という出火原因もあり、そちらは2469件で6.3%になっています。つまり、放火疑いのデータも含めると6502件で16.6%となり、どれだけ放火が原因と見られる火災が多く発生しているかがお分かりになるかと思います。

では建物火災に目を向けてみると?

建物火災の出火原因別

ただし、建物火災の出火原因の断トツ1位はコンロ(3421件)となっており、第2位たばこ(2200件)となっています。放火はそれに次ぐ第3位(1848件)で、放火疑い(1003件)と合わせても2851件で1位のコンロには及びません。

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この事から放火は住宅や工場などの建物よりも、ガレージやゴミ捨て場などの建物以外への放火が多い事が分かります。それだけ放火によって住宅を火災に巻き込むことは通常では難しく、住宅の周りに置いてある燃えやすいものが放火のターゲットになりやすいということですね。また、これらをこまめに片付けておくことが放火対策の第一であると言えますね。

死者数について

死者1563人の火災種別

次に死者数について見てみると、火災における総死者数は1563人で、そのうち建物火災での死者数は1220人となっています。さらに建物のうち住宅(一般、共同)に絞ると1020人となります。

この1020人という死者数には実は放火自殺による死者数も含まれており、その数は101人となっています。自殺を除いた放火が原因による死者数のうち、自殺を除いた数は19人になっていることから、放火による死者数はその大多数が自殺によるものということが分かります。

住宅火災の死者数

また、住宅火災の出火原因別死者数(放火自殺者等を除く)を見てみると、1位は「たばこ」で125人、2位が「ストーブ」で89人、3位は「コンロ」で52人と続きます。

火災の原因となる事が多いコンロですが、ここでは3位となっていますね。これはたばこやストーブが原因の火災は寝静まった後に起こった火災によって死者数が増えていると考える事ができます。


火災の出火原因の主なものの第1位に放火が上がるのは許せない事実ではありますが、それでも、自殺を除けば住宅火災で最も多くの人命を奪っているのがたばこやストーブというのはイメージ通りかなと思います。

冬の時期になればなるほど、コンロの出番も増え乾燥した空気も合わせて、住宅火災による死亡者数の増加には意識を向けるべきと言えます。寒い時期は特に火の用心をすることが大切なのは言うまでもありませんね。

コチラのリンクもご参考に。

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