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記者は本当に女性選手を軽視したのか?マレーの記者会見での発言について


7月12日に行われたウィンブルドン選手権 大会9日目 男子シングルス準々決勝で、アメリカのサム・クエリーに逆転負けで準々決勝敗退に終わったイングランドのアンディ・マレー。試合後に開かれた記者会見では記者の質問に対して確認するように訂正をしたマレーの発言がちょっとした話題になっています。

メディアによると記者からの「女性を軽んじた質問」となっていますがそれは本当なのでしょうか?

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記者会見の動画

ニュースメディアで紹介された動画だとこんな感じのシーンです。

「サム・クエリーは2009年以来初めてメジャー大会(四大大会)の準決勝にアメリカ人選手となりましたが、これについてどのように感じて・・・」

と記者が問いかけますが、それを遮るようにしてマレーは「Male player=男子選手」とつぶやきます。

「何とおっしゃいましたか?」と聞く記者に「Male player. Right?」(男子選手の事ですよね)と改めて問いかけます。

これに対して記者は「Yes. First male player. That’s for sure.」(そうです。初の男子選手です。もちろんそうです。)

続けて記者が「ついうっかり」という感じの笑い。

こんなやり取りです。

この記者会見はたまたま生放送で見ていましたが、マレーのつぶやくような口調とその後の溜息から落胆したような妙な雰囲気は確かに感じました。

ただ、再確認の時のマレーの口調やその後の記者のリアクションからすると、そこまで大げさに騒ぎ立てるようなものかなという思いもあります。

これについてBBCでは“casual sexism”という表現を使っていますね。

BBC – Andy Murray corrects journalist’s ‘casual sexism’(英語ページが開きます)

これは女性軽視?

この発言を受けて記者の「女性軽視と取られかねない質問を正したアンディ・マレー」という論調でメディアでは語られていますが、これはかなり強引ではないかと思いますね。

確かにウィンブルドンのみならず他のグランドスラム大会でもアメリカ出身の女子選手はずっと活躍を続けており、セリーナ・ウィリアムズとビーナス・ウィリアムズの姉妹は有名な存在ですね。

問題は男子シングルス準々決勝後の記者会見でわざわざ女子選手にも言及して質問を投げかけるのか?ということです。

もっというと男子ダブルスや女子ダブルス、男女混合ダブルス、車いすのシングルス、ダブルスなど全てのカテゴリーでアメリカ出身選手についてもフォローしたうえで質問をしないといけないのでしょうか?

男子ダブルスではアメリカ出身のブライアン兄弟がビッグネームとして挙がりますし、2014年のウィンブルドン選手権では決勝の舞台に立った4人中3人がアメリカ出身選手です。※ブライアン兄弟とジャック・ソック。

「male player」と訂正したマレーの発言が称賛されるのなら何故「ダブルス選手」の事には言及しなかったのか?と深読みすると「ダブルス軽視」については関知していないということになります。

もちろんダブルス軽視なんて意識はマレーや記者にもあるはずもなく、よって女性軽視というものも、勝手に周りが作り上げたイメージと考えたほうが良いと思います。単純に「男子シングルス」という言葉を省略しただけと捉えるのが自然かなと思います。

米国出身選手の男子シングルス

ウィンブルドン選手権 男子シングルスにおけるアメリカ出身選手の成績をみてみると、

2016年 サム・クエリー 準々決勝敗退

2011年 マーディー・フィッシュ 準々決勝敗退

2009年 アンディ・ロディック 準優勝

2007年 アンディ・ロディック 準々決勝敗退

2005年 アンディ・ロディック 準優勝

2004年 アンディ・ロディック 準優勝

2003年 アンディ・ロディック 準決勝敗退

2001年 アンドレ・アガシ 準決勝敗退

2000年 ピート・サンプラス 優勝 アンドレ・アガシ 準決勝敗退

1999年 ピート・サンプラス 優勝 アンドレ・アガシ 準優勝

1998年 ピート・サンプラス 優勝

1997年 ピート・サンプラス 優勝

※過去20年分。準々決勝進出(ベスト8)以上の成績に限る。

全豪オープンでは2009年のアンディ・ロディックの準決勝敗退。

全仏オープンでは2003年のアンドレ・アガシの準々決勝敗退。

全米オープンでは2011年のアンディ・ロディック、ジョン・イスナーの準々決勝敗退。

※全米オープンの準決勝以上だと2006年のアンディ・ロディックの準優勝が一番最近です。

記者が指摘した「2009年以来初めて・・・」というのはアンディ・ロディックのウィンブルドンの準優勝と全豪オープンの準決勝進出以来という意味だったという事ですね。

ウィンブルドン選手権 女子シングルスについては言及するまでもなく、2016年のチャンピオンはセリーナ・ウィリアムズですし、準決勝にはビーナス・ウィリアムズも進出しています。

まあ過去のデータを見ていくと2014年ウィンブルドン選手権では4回戦の時点でアメリカ出身の女子選手の姿は無かったりですし、ウィリアムズ姉妹が引退したらどうするの?という疑問はここでは考えないでおきましょう。

久々に男子シングルス準決勝の舞台にアメリカ出身選手が立つということで記者のほうも浮き足立っていたんでしょう。それをいちいち指摘して勝手にマレーを称賛するというのもいきすぎたフェミニズムのような気がしますね。

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