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羽生結弦の決め技の名前は何というのか?その裏にある意外な共通点とは?


2018年平昌オリンピック男子フィギュアスケートで金メダルを獲得したことで、2014年ソチオリンピックに続いて2連覇を達成した日本の羽生結弦選手。男子としては66年ぶりの快挙となりましたが、彼がフリーの演目「SEIMEI」で取り入れていたあの特徴的な技の名前は一体なんという名前なのでしょうか?

宇野昌磨選手の「クリムキンイーグル」や荒川静香選手の「(レイバック)イナバウアー」のように演技の解説で触れられる機会があまりないのでちょっと気になりますよね。

詳しく調べてみるとその裏には意外なつながりやwikipediaの間違った情報があったりして興味深いものでしたので合わせてご紹介します。

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羽生結弦のあの技

平昌オリンピック 羽生結弦 フリー ハイドロブレーディング

リンクに体が触れそうなくらいに低い姿勢を保ちつつ、右足を大きく横に投げ出して滑るこの動きですね。観客の歓声もこの技が出ると一際大きくなりますね。

この技の名前ですが、これは「ハイドロブレーディング(Hydroblading)」と呼ばれるテクニックです。略してハイドロ。英語圏でも恐らくハイドロで分かってもらえるかなと思います。

特に技として規定されているものではないので基礎点は持っていません。

つなぎの一種として取り入れることでジャッジから評価がもらえたりする技ですね。

ハイドロブレーディングの元祖?

ハイドロブレーディングのパイオニアとして有名なのが1990年代に活躍したカナダのシェイ=リーン・ボーンとヴィクター・クラーツのアイスダンスペア。

以下の動画は1998年世界フィギュアスケート選手権のフリーの演技から。97-98年シーズンで披露していたリバーダンスのプログラムですね。

二人が折り重なるようにして行うハイドロブレーディング。観客も大いに沸いています。

こちらの動画は1996年世界フィギュアスケート選手権のフリーの演技から。シェイ=リーン・ボーンに全体重を預けるようにしているヴィクター・クラーツ。音楽と相まって何だかセクシーな雰囲気が漂います。

実況の声を聞くとハッキリと“Hydroblading”というワードを使っているのが分かります。

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1995年世界フィギュアスケート選手権エキシビションから。プログラムを通じて様々なハイドロブレーディングのパターンが披露されていますがシェイ=リーン・ボーンが単独で行うハイドロブレーディングはとにかく低いポジションをとるのが特徴。

数多くのハイドロブレーディングを振付に取り入れる事で有名なこのペアですが、1991年からパートナーを組んでいるこのペア以前よりハイドロブレーディングのテクニックは使われていたという記録が残っていますので発明したのは決してこのペアではありません。

あくまで世間に広めたという捉え方ですね。

wikipediaは誤り?

ではこの技を発明・考案したのは一体誰なのか?

wikipediaの情報によるとウシュイ・ケスラー(Uschi Keszler)というシェイ=リーン・ボーンとヴィクター・クラーツペアのコーチを務めた方が考案したということになっています。ウシュイ・ケスラーと羽生の縁

ただしこれは間違った情報で、正しくは「命名者」です。決して考案者ではありません。これは海外の情報でも「名付け親」と記述されているので間違いないでしょう。

また、「ハイドロプレーニング現象(走行)からハイドロブレーディングと名付けた」という話は真偽のハッキリしない疑わしい情報です。

この根拠となっているのはカナダにあるヨーク大学の物理学・天文学の学術誌の切り抜きのような媒体。そこに「ハイドロプレーニングの一種としてのハイドロブレーディング」という記述があるだけです。どこにも「由来である」とか「ハイドロプレーニングからヒントを得て」なんて説明はありません。

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綴りは“hydroplaning”と“hydroblading”で非常に似通っていますので、そう思いたいのも分からないでもないですが、決定的な証拠がないため何とも言えませんね。

ウシュイ・ケスラーさんはトレーニングの一環としてハイドロブレーディングを選手達に頻繁に行わせており、その狙いとして体を傾けてスケーティングする際の恐怖心を取り除くためと語っています。

意外なつながり

これまで何度も登場しているシェイ=リーン・ボーンの名前ですが、羽生結弦選手とのつながりで言えば、2015-2016年シーズンとオリンピックシーズンである2017-2018年シーズンで使用した「SEIMEI」のプログラムの振付を担当したのがシェイ=リーン・ボーンなんですね。シェイ=リーン・ボーンと羽生選手

羽生選手がハイドロブレーディングの振付をプログラムに取り入れたのはファンからのリクエストがあったためと言われていますので、シェイ=リーン・ボーンの意向でハイドロブレーディングが振付けられたわけではないようですが、ちょっとした縁を感じる話です。ファンがシェイ=リーン・ボーンが振付担当だからリクエストを・・・何てのもありそうな話ではありますがどうなんでしょうか。

そしてもう一つのつながりで言えばハイドロブレーディングの命名者のウシュイ・ケスラーさんは選手時代のブライアン・オーサーのコーチも務めていたんですね。

こちらがブライアン・オーサーの選手時代の動画。1988年地元開催であったカナダ、カルガリーオリンピックで銀メダルを獲得した時のものですね。

ブライアン・オーサーと言えば羽生結弦選手やハビエル・フェルナンデス選手のコーチとして有名な方ですよね。平昌オリンピック ブライアン・オーサーコーチと羽生選手

振付師とコーチが共にカナダの方なのでそりゃ何らかのつながりがあるだろうと言ってしまえばそれまでですが、ちょっとした縁を感じずにはいられません。

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2018-2019シーズンも健在

フィギュアスケートのGPシリーズ第3戦フィンランド・ヘルシンキ大会でも羽生結弦のハイドロブレーディングは健在。

コチラがその視聴動画。2:40付近。羽生結弦のショートプログラム「Otonal(秋によせて)」のステップシークエンス中にごく短いハイドロブレーディングが登場し、その直後にクルッとジャンプする振り付けも特徴的。

フリーの「Origin」はコチラ。3:44付近。プログラムの最後のジャンプの直後のコレオシークエンス。レイバックイナバウアーを披露した直後にやって来るハイドロブレーディングで観客の興奮度もマックスですね。

 - フィギュアスケート

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