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平昌オリンピックのメダル授与はなぜ別会場?なぜメダルではなくぬいぐるみ?


平昌オリンピックでは競技直後のセレモニーでメダル授与ではなくぬいぐるみが贈られ、メダル授与は当日の夜か、翌日に別会場に行われるという段取りとなっています。やはりメダル授与、国旗掲揚そして国歌が流れるというお決まりのパターンがお預けになるのは観ている側からすると肩すかしですよね。

わざわざ表彰台を用意してなぜメダルじゃなくてぬいぐるみだけ渡すの?と疑問に思うかもしれませんが、その理由について調べてみました。

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ぬいぐるみの正体

まず謎のぬいぐるみについてですが、これは大会マスコットキャラクターの「スホラン」。実は相方もいて、こちらはパラリンピックのマスコットになっている「バンダビ」。

平昌オリンピック&パラリンピック マスコットキャラクター スホランとバンダビ

写真左の白虎のキャラクターがスホランで写真右のツキノワグマのキャラクターがバンダビです。

白虎は韓国の文化上、守護者として広く親しまれている存在だそうで、1988年に韓国のソウルで開催された夏季オリンピックのマスコットキャラクターも虎をモチーフにしたものでした。「ホドリ」という名前のキャラクターですね。1988年 ソウルオリンピック マスコットキャラクター ホドリ

花の授与は?

オリンピックではメダリストに花が贈られるのが慣習となっているイメージがありますが、平昌オリンピックではその光景は見られません。その真相はメダリストに授与されるスホラン人形をアップにすると分かります。平昌オリンピック マスコットキャラクター 羽生選手が持つスホラン

スホランが被っている帽子についたカラフルな装飾が「紙製の花」ということになっています。これは李氏朝鮮時代の科挙試験の合格者に贈られていたものがモチーフになっているそうです。

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2016年リオオリンピックの際、国際オリンピック委員会はメダリストに花を贈る制度を取り止めるという決定を下し、記念品やマスコットを授与する方式に切り替えましたが、これが直接の要因となっていますね。

なぜ別会場?

ではなぜ競技直後のセレモニーではマスコット授与のみでメダル授与は改めて別会場で行うか?という疑問についてですが、その理由は「冬季オリンピックの慣習」だからです。

夏季オリンピックの場合は競技数も競技人数も多く、メダル授与を別会場に分けて行っているとメダル授与イベントだけで延々と時間がかかってしまうために競技直後にメダル授与も合わせて行っています。

一方、冬季オリンピックの場合は屋外で行う競技の場合は基本的に場所を改めてメダル授与を行うようになっていますね。

屋内競技の場合も別会場で行うのは特別なことではなく、2014年ソチオリンピックの男子フィギュアスケートでも以下の動画のように別会場でメダルが渡されていますね。この時はまだ花を贈る慣習が残っていました。※表示がブロックされますので「YouTubeで見る」でご視聴ください。

もう忘れていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?1998年の長野オリンピックもしっかり別会場が用意されていたんですよ。

スキージャンプ団体の金メダルは今でも冬季オリンピックのハイライトシーンとして有名ですが、雪が降る中で行われたのはフラワーセレモニーで授与されていたのは花束のみ。1998年長野オリンピック 雪の中のフラワーセレモニー メダル授与は別会場

以下の動画にあるように日本代表の公式ウェアに着替えて、別会場で改めてメダル授与式が行われています。

国際オリンピック委員会の見解では、このようなメダル授与の表彰式を別会場で開催する方式は1988年のカルガリーオリンピックからスタートし、多くの観客に表彰式を観覧できるようにという狙いがあったとしています。

ちなみにこの表彰式にはあるルールが存在していて、それは「表彰式に臨むメダリストが着用するウェアは事前承認されたものでなければならない」というものが知られています。

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