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マラソンと100mの走り方は基本的に同じ?秋本真吾が指導する速く走る為のコツはとにかく“コレ”を意識する事


マラソンや駅伝などの長距離種目と100mや徒競走などの短距離種目で比較した時、その走り方そのものが全く違うと思っている方は多いのではないでしょうか?しかし、トレーニング指導の専門家からすると実は「100mとマラソンで走り方の基本は同じ」なんです。ではスプリントコーチ秋本真吾氏がおすすめする全アスリートに共通する速く走る手法・コツとは一体なんなのでしょうか?

19年3月9日にテレビ東京で放送された「SPORTSウォッチャー」内で放送された内容を元にご紹介します。

どんな競技でも走り方次第でパフォーマンスが大きく変わる、その誰もが一度はやった事のある簡単なトレーニング方法とは?

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世界に通用する走り方

トレーニング指導の第一人者である平岩時雄氏はマラソンや100m走などで近年、好記録を出せるようになってきた日本陸上界の変化についてこう語ります。

平岩時雄「走り方そのものが変わりましたね。あきらかに変わりました。」「100mが速くなるのとマラソンが速くなる。走り方というのは基本は同じですので速く走るという手法を早く身に付けた方がいいと思います。」

さらに足を速くする専門家(スプリントコーチ)として多くのアスリートに指導を行っている秋本慎吾氏は、

秋本真吾「足の回転を走ってる時にどれだけ速く回転させられるかっていうのが一個。もう一個が走ってる時の歩幅。ストライドをどれだけ伸ばせるかっていう掛け算になっていて。要は、回転数が遅くて歩幅が狭くて足の速い人はいないって事です。」

秋本慎吾氏は200mハードルで元アジア記録保持者だったという経歴の持ち主でランニングコーチとして阪神タイガースの走塁を指導。阪神2軍の盗塁数をそれまでの約2倍となる163個(2018年)にまで引き上げて12球団トップの成績を叩き出す原動力に。

その他にも浦和レッズで日本代表にも名を連ねる槙野智章選手、ジュビロ磐田の川又堅碁選手などへの指導歴も。

先ほど紹介した秋本真吾氏の言葉を端的にまとめると、

足が速くなる2大ポイントは、

  1. 足の回転の速さ
  2. 歩幅の広さ

という事。

例えば人類最速のスピードを誇るウサイン・ボルトを例に見てみると、

1秒間の足の回転数は約4.7回。

1歩の歩幅は約3m。

トップスピード時には1秒間に約13m進む計算です。

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コチラがウサイン・ボルトのトレーニング動画。

これに対して日本人として初の100m 9秒台のタイムをマークしている桐生祥秀は、

回転数が1秒間に約5回。

1歩の歩幅は約2.1m。

よりタイムを向上させるには歩幅を広げる事が考え得る最速へのアプローチ。

おすすめトレーニング法とは?

その歩幅を広げるためにおすすめのトレーニング方法として紹介されたのが、

縄跳び(なわとび)

秋本真吾「子どもにもトップアスリートにも言ってますけど、縄跳びは速く走るための要素がすごい詰まったトレーニングだと僕は思っているので。」

では縄跳びのポイントとは?

秋本真吾「『歩幅』を伸ばすための最大のポイントは『かかとを地面にフルにつけない』っていうのがすごく大事。縄跳びする時ってかかとがちょっと浮きますよね?」

なわとびを跳ぶ時のような、かかとをつけない細かいジャンプの繰り返しは筋肉の疲労をあまり生まないそうですが、

秋本真吾「着地した時にかかとが地面につくとかっていう動きが発生すると、そもそもアキレス腱が稼働しなくなって歩幅が伸びなくなるっていう現象が起きるんですよ。それってアキレス腱を使わずに筋肉を稼働させちゃってるんですごく疲労度が高くなっちゃうっていう。」

筋肉の疲労を生まないためにはかかとをつけないのが最大のポイント。

かかとから着地する走り方(ヒールストライク走法)は筋肉を使って地面を後ろ側に引っ張るイメージで進み、この走り方は日本人に多く見られ、無駄な筋肉を使ってしまうので疲労度が高くケガもしやすいのだとか。

太ももの裏側のハムストリングの肉離れを誘発しやすい走り方と言い換えても良さそうですが。

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これに対してかかとから着地しない走り方(フォアフット走法)ではアキレス腱を使ってバネのように跳ねて進むので、疲れにくい上により大きな歩幅を生むという特徴が。この運動原理はなわとびと非常に似ているそう。

秋本真吾「世界陸上とかに出てる選手でかかとからベタ足でついて100mが速い人って誰一人出てないですね。それがサッカー選手とか野球選手とかは筋力とかを使って無理やり体を前に運んでっていう動きが90%はそれだったので。」

自身のコーチング経験から走りを専門としないサッカー選手や野球選手の問題点を指摘。

秋本真吾「やっぱ正しいフォームで走り切ることが効率性を高める事にもつながってくると思っているので。」

そんな秋本真吾氏が理想的な走り方をしているサッカー選手としてその名前を挙げたのが、

クリスティアーノ・ロナウド

秋本真吾「走ってる時の姿勢がまずキレイ。足がそのまま真下に着地してる。かかとがちょっと浮いてるっていうのがドリブルでも走りでも出来てるので是非そこは注目して欲しいなって。」

コチラはクリスティアーノ・ロナウドとスペインの短距離選手アンヘル・ダビド・ロドリゲスの対決動画。

直線勝負は流石に本職のロドリゲスの勝利でしたがジグザグのコース取りではロナウドの勝利。

以上、スプリントコーチ秋本真吾氏が紹介するなわとびを使ったトレーニング方法についてでした。

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