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パラサイトのポン・ジュノ監督が選ぶオススメの日本映画ベスト3は?好きな日本の俳優は?


アカデミー賞で4冠を達成した「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督が20年3月28日放送の日本テレビ系「世界一受けたい授業」に特別出演。そこで紹介されたのはポン・ジュノ監督が今観るべきとオススメする日本映画ベスト3や日本の好きな俳優についてなどなど。

というわけで20年3月28日放送の「世界一受けたい授業」から抜粋して詳細をまとめてご紹介。

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日本映画ベスト3

ポン・ジュノ監督に「これから映画の世界を目指す日本の中・高校生に向けてこれだけは見て欲しい日本映画ベスト3は?」という質問をぶつけて返って来た答えが、

「パラサイトは家族が出て来る映画なので家族がテーマの作品をご紹介したいと思います。」

という事でパラサイトにちなんで家族がテーマとして描かれている作品を3つピックアップ。

まず1作品目は、

「トウキョウソナタ」黒沢清監督

父親役の香川照之、母親の役の小泉今日子を中心に4人家族の崩壊・再生を描いた作品。

「カンヌでも絶賛されていた映画です。どの俳優さんも素晴らしく日本の若者に是非見て欲しい一本です。」

続いて2作品目は、

「歩いても 歩いても」是枝裕和監督

15年前に亡くなった兄の命日に阿部寛演じる弟が妻と息子を連れて帰省。久しぶりに顔をそろえた家族の夏の1日から親子とは何か?を描く作品。

「家族映画といえば是枝裕和監督です。多くの家族映画を撮られていますが、私は『歩いても 歩いても』をオススメします。説明する必要もないほど圧倒的な傑作です。」

3作品目は、

「顔」阪本順治監督

実際の逃亡犯である福田和子(演:藤山直美)をモデルにした作品。

「これは家族映画ではありませんが、家族から孤立していくある女性の寂しい旅路を描いた作品です。」

日本映画からの影響について聞かれると、

「私自身日本では『TOKYO!』(ポン・ジュノ監督を含め3人の監督によるオムニバス映画)という映画を撮っているんです。香川照之さん、蒼井優さん、竹中直人さんらとご一緒させていただきました。機会があればまた日本で映画を撮りたいです。」

日本の好きな俳優

続いて「日本の好きな俳優は?」という質問に対してポン・ジュノ監督が挙げたのが、

樹木希林

「まずは尊敬する樹木希林さん。おととし亡くなられてしまってとても残念に思っています。」

続いて、

香川照之

「そして香川照之さん。数日前にもお会いしたんですが、彼は常にインスピレーションを与えてくれる芸術家です。是非またご一緒したいです。」

お次は、

安藤サクラ

「映画『万引き家族』では驚異的な演技力と破壊力を持った女優さんだと感じました。」

さらに名前が挙がったのが、

吉沢亮

ポン・ジュノ監督に「俳優を見る時に最も重要視しているポイント」について伺ってみると返って来たのが、

「私は俳優さんの目がとても重要だと思っています。日本の俳優さんで言えば吉沢亮さん。あのまなざしを見ていると思わず引き込まれて行ってしまいますね。」

「例えば私の映画でも『母なる証明』という作品に出演されたキム・ヘジャさんはあの大きな目だけで数百もの感情を見事に表現していました。」

映画作りについて

続いて「監督が映画を作る上でどうしてもココだけは譲れないというポイントは?」という質問に対しては、

「私は2~3年前から撮影中にある事をして完成度の高い映画作りを心がけています。働き方改革です。夜中寝ないで働くのがカッコいいという時代はもう終わりました。今は労働時間のルールをしっかり守って作品作りをしています。」

これまでは軽視されがちだった週の労働時間57時間の上限をキッチリ守って、徹夜作業や休日出勤は一切禁止にしているそう。

ちなみに、

「私は誰よりも先にお腹が空くのでいつもケータリングの屋台目がけて真っ直ぐに走って行きますよ。特に夜食が麺類の場合は麺がのびないよう無線で調理時間を確認しながら出来上がりのタイミングに合わせてOKカットを出し、急いでケータリングに向かいます。笑」

「カットは食べ終わった後でも撮れますが、麺はふやけてしまったら取り戻す事が出来ません。なのでタイミングを合わせる事が重要なんです。」

麺料理愛を熱く語るポン・ジュノ監督はお茶目w

続いて「パラサイトが完成した時に一番最初に思った事は?」の質問には“ある不安”があったと語り、

「最初は赤字にならないか心配でした。この映画はストーリーが非常に独特だったので世界で興行的にヒットするとは想像していませんでした。せめて製作費を回収出来たらいいなと思っていたんです。その代わり本当に後悔のない作品が出来上がったと思いました。」

「『もうこれ以上直す所が無い。もう変える所が無い。』という手応えがあったんです。これは映画を作って来た20年間の中で初めての経験でした。」

以上、パラサイトのポン・ジュノ監督が紹介したオススメ邦画ベスト3や日本の好きな俳優さんについて、その他映画作りについてでした。

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