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運動中のお漏らし。運動誘発性失禁の原因と対処法とは


ふとした瞬間に起こる尿漏れは特に中高年の女性に多く見られるお悩みの一つで、医学的には腹圧性尿失禁と呼ばれます。しかし、運動中に起こる尿漏れについてはご存知でしょうか?それは運動誘発性失禁とも呼べるもので、特に激しい肉体的ストレスを伴うクロスフィットなどに代表されるトレーニング中に問題になることがあります。それは何故、どのようにして起こるのでしょうか?

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このインタビューではトレーニング中にお漏らしをした事はありますか?という質問をクロスフィットを行っている女性に聞いた映像ですが、かなりの数の女性がお漏らしをしてしまった事があると答えています。

彼女らは特にある種目を行っている時に頻繁に起こると答えていますが、それは“double unders”です。日本語で言うと二重跳び。

日本ではほとんどの人が学生時代に体育の授業で行った経験がある運動だと思いますが、実はこの二重跳びはお漏らしを起こしやすい運動として知られています。

一般的に言われる失禁は既に述べた通り、腹圧性尿失禁と呼ばれ、英語では“stress urinary incontinence”略して「SUI」と言われています。

特に運動中に起こるものに関してはその中でも運動誘発性失禁と呼ばれ、英語では“exercise-induced urinary incontinence(EIUI)”または最後のincontinenceをleakageに代えて“exercise-induced urinary leakage(EIUL)”とも言われます。

これらの原因は単純で、運動中に腹部に力が入り腹圧が上昇する事によって引き起こされると言われています。

特に息を止めて重いものを持ち上げる時にヴァルサルヴァ法(Valsalva maneuver)と呼ばれる現象が起こり、膀胱をコントロールしている器官(骨盤底筋)に大きなストレスがかかる事が失禁の引き金になります。

骨盤

ひとたびこの現象が起こると、物を持ち上げるために動いていた筋肉に神経が集中するあまりに、膀胱をコントロールしていた骨盤底筋の緊張が疎かになり、さらには制御できなくなります。その結果としてお漏らしをしてしまうと言うわけです。

とりわけ、腹圧性尿失禁は筋力が衰えた中高年のものとクローズアップされがちですが、インタビュー映像にあった人たちは普段からクロスフィットを行っている、活動的な女性達ですので、一概に筋肉が衰えているのが原因とは言えません。

つまり負荷の高い激しい運動を普段行っている方にとっても、いつ起こってもおかしくない症状であると言うことですね。

実はこの運動誘発性失禁は腹筋や骨盤底筋が“強すぎる”場合にも起こりやすいそうで、普段から筋トレを多く行っている人には注意が必要です。

トイレが近い頻尿や過活動膀胱の症状に覚えがある人もリスクが高くなるそうなので合わせて注意が必要です。クロスフィット

一説によるとこの運動誘発性失禁は男性に比べて女性が経験する割合は約2倍だそうで、これは女性特有の骨盤の作りや出産に伴う筋力の低下によるものと言われています。

2002年に北欧で行われた調査によると女性のトランポリン競技者35名(12~22歳)のうち80%に上る人たちが、練習中に不意の失禁を経験した事があると答えたそうです。

また、統計的に十分な数字のデータでは無いのですが、クロスフィットを普段から行っている人に対して行われた調査によると、 質問に答えた60%の人が運動誘発性失禁の経験があり、そのうちの60%がケーゲル体操を対策として行っていると答えたそうです。

さらにはそのうちの40%はケーゲル体操によって失禁症状が和らいだいう朗報も。残りの60%はケーゲル体操の効果はあまり無かったそうですが、症状が軽減される可能性も十分にありますので、試してみる価値はありそうです。

動画では骨盤を締めたり、ゆるめたりを4段階に分けて段階的にコントロールしてみたり、素早く繰り返す方法を紹介しています。

後半では、お尻を持ち上げたヒップリフトの姿勢や、さらには片足を上げてさらに負荷をかける方法も紹介していますので、是非トライしてみましょう。

女性ばかりの問題に思われがちですが、男性にも同じく起こる可能性があるのが運動誘発性失禁ですから、気になる方はケーゲル体操をおすすめします。

また、上記のキーゲル体操の問題点として「恥骨直腸筋のトレーニングに偏りすぎている」と言う事が挙げられています。

そこで、姿勢と呼吸を正していく「ガスケアプローチ(Gasquet approach)」のほうが効果が期待出来るかもしれませんので合わせてご紹介します。ガスケアプローチについては下記の記事も参考になります。

元の記事を読む
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161025-OYTET50031/?catname=column_son-mihyon#csidxb40221679c3cfe1afd13913a0414e60
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