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女性の生理周期に合わせたトレーニングや栄養摂取とは?ホルモンの影響で最適なメニューは変化する


ダイエットのためや理想の体作りのために日々トレーニングに励む女性は多いと思いますが、女性特有の周期によってモチベーションが上がったり下がったりという経験はありませんか?

または、胸に張りを感じたり、チョコレートやスナック菓子などのスイーツが無性に食べたくなったり、疲労感やイライラ、うつっぽくなったり。

それらはPMS(月経前症候群)の症状と考えられ、体内のホルモンレベルの変化によって引き起こされるもので誰しもが経験するものです。

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28日周期:卵胞期、黄体期

女性の28日周期では大きく二つの期間というものが存在しており、一般的に低ホルモンの時期となる卵胞期と高ホルモンの時期となる黄体期に分かれます。女性の28日周期 月経周期中のエストロゲンとプロゲステロン

黄体期ではプロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌され、体の深部が温まり基礎体温が高い傾向を示します。結果として体内のナトリウムが多く流れ出ていきます。これが要因となり、女性は男性に比べて体内の水分量が少ない傾向を示すようになります。

血液中のナトリウム濃度が低くなる(低ナトリウム血症)は痙攣、頭痛、吐き気などを引き起こす原因となります。

骨への影響という面では、腰痛を感じやすい時期で、骨格全体が緩んだような状態となるため、怪我をしやすい時期ともいえます。女性の28日周期 腰痛が起こりやすい時期は黄体期

さらに炎症を引き起こしやすい時期で腫れやむくみなどに体が敏感に反応します。

つまり黄体期は精神的、肉体的に体がささいなことに敏感になっており、無理をしてはいけない時期ということですね。

一方、卵胞期はエストロゲン(卵胞ホルモン)が多く分泌される時期で、そのプラスの作用から精神的にも肉体的にも安定した時期となりますので、多少の無理が利くタイミングと言えます。女性の28日周期 卵胞期は体調が安定するため多少の無理が効く

正しいリカバリー

気分良くトレーニングするということは、より高いレベルでトレーニングを行えるという事を意味しますが、それには正しいリカバリーをしっかりと身に付けておく必要があります。

体をリフレッシュした状態を常にキープ出来れば、自ずとトレーニングへのモチベーションは高まりますよね。

その為に男性以上に女性に気をつけて欲しいのは「たんぱく質と炭水化物の摂取」です。女性の28日周期 リカバリーのためにたんぱく質と炭水化物が重要

筋トレや有酸素運動などのトレーニングを行っている人からすればもう常識ですよね。

特に卵胞期の女性はエストロゲンレベルが高い傾向にあるのですが、このエストロゲンは炭水化物の代謝(酸化)を抑える働きがあり、さらには遊離脂肪酸の消費を促進させる働きがあります。

その為、体内のエストロゲンレベルが高い場合にはグリコーゲンの貯蔵量を増やす一方で、脂肪のより多く燃やそうとする特性を発揮します。女性の28日周期 脂肪が燃えやすい時期

ですから、グリコーゲンの貯蔵を助けるという意味で炭水化物の摂取を心がけたいですね。

黄体期にはもっとたんぱく質を

黄体期に多く分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン)にはたんぱく質を多く消費しようとする働きがあるため、この時期にたんぱく質の補給が十分でないと、筋肉にマイナスに働いてしまいます。

体が十分なたんぱく質が吸収できないと、既に体に存在するたんぱく質を分解する働き(糖新生)が動き出してしまうので要注意です。

一度これが起こってしまうと体の免疫機能が低下する傾向となり、トレーニング後の速やかなリカバリーを妨げる要因となってしまいます。

ざっくりとまとめてしまえばプロゲステロン(黄体ホルモン)はたんぱく質異化(カタボリック)=筋肉を分解してしまう働きがあるため、トレーニング前、トレーニング中、トレーニング後にしっかりとたんぱく質やBCAAなどのサプリメントを摂ることを心がけましょう。女性の28日周期 プロテインパウダーの摂取も考えよう

意外に思われるかもしれませんが、男性以上にプロテイン(たんぱく質)の摂取を心がけるべきなのです。たんぱく質をしっかりと摂取出来ればリカバリー速やかに行われますのでプロテインパウダーの導入も強くおすすめします。

男性以上に気を遣おう

男性には無い女性特有の月経周期(生理周期)は28日の周期の間で大きな体内のホルモンレベルの変化を生みますので、トレーニングもざっくりと好き勝手に物を食べてもトレーニングプランが組める男性とはデリケートさが全く違う事を頭に入れておきましょう。女性の28日周期 女性と男性の筋トレのコンディショニング デリケートさが違う

特に男性トレーナーや男性のトレーニング経験者はこの辺の女性特有の事情を分かっていない可能性もあるので、「あなた達とは違うのよ。」と心の中に留めておく事が重要です。

女性の周期にはその時期、その時期によって大きなホルモンレベルの高低があり、体内の代謝機能の変化、グリコーゲンレベルの増減、血液中のナトリウム濃度などが複雑に絡み合い、リカバリーやトレーニングのパフォーマンス、どの位のレベルのトレーニングプランを組めるかなどに影響を与えているんですね。女性の28日周期に基づいたトレーニングとリカバリー

女性トレーナーであればこのような周期特有の事情もお分かりかと思いますので、気兼ねなく相談出来るかもしれません。

周期に合わせたトレーニングプラン

それでは実際に月経周期に合わせたトレーニングプランの概要について見てみましょう。

生理(大体1日目から7日目):プロゲステロン(黄体ホルモン)、エストロゲン(卵胞ホルモン)共に低いレベルにあるこの時期は痛みに対して強いタイミングでリカバリーも速い時期。脂肪が多く消費され、筋肉も成長しやすいです。ただし、怪我にはご注意。最適なトレーニング:負荷の高い筋トレ

卵胞期(大体8日目から13日目):エストロゲン(卵胞ホルモン)が多く分泌されて筋肉がグルコースを多く吸収出来る時期。キツイ有酸素運動の為の燃料が多く体に貯蔵されていますのでこの時期は是非チャレンジを。最適なトレーニング:スタジオプログラム、有酸素運動、タバタ式やHIITなどの高強度インターバル

排卵期(大体14日目から15日目) :エストロゲンレベルがピークに達するこの時期は女性の心と体が上手く調和する時期。最適なトレーニング:負荷の高い筋トレ

黄体期(大体16日目から28日目):プロゲステロン(黄体ホルモン)がエストロゲン(卵胞ホルモン)を上回っていく時期で炎症や腫れを起こしやすい。筋肉へのダメージも大きくなりがち。最適なトレーニング:負荷を落とした軽めのメニュー

ヘルシーオイルを摂ろう

女性の周期では脂肪が多く燃える時期がある事は既に述べていますが、ということはつまり、健康的な脂肪を多目に摂取すれば、それだけ体にプラスに働くという事を意味しています。

アボカド、オリーブオイル、ココナッツオイル、卵(黄身も一緒に)、魚、肉。女性の28日周期 アボカドとオリーブオイルを摂取しよう

脂肪を太る元凶だと考えてはいけません。脂肪が燃えやすい時期には積極的にこれらの良い脂肪を摂りいれるように心がけましょう。女性の28日周期 ココナッツオイルを摂取しよう

実は正しいホルモンバランスを整えるためにも脂肪は必要な栄養素ですから邪魔者扱いしないであげてくださいね。

トレーニング前後の栄養補給

食品から摂れる栄養素に対して敏感に反応しやすい女性の体ですから、トレーニング前後の栄養補給には注意が必要です。女性の28日周期 トレーニング前には低GIの炭水化物を摂取しよう

トレーニング前の30分から40分 – GI値が低めの炭水化物(全粒粉のパンやパスタ、そば、ライ麦パン、玄米など)を20gほど。加えて10gから15gほどのたんぱく質(卵、ヨーグルト、プロテインパウダー)も一緒に。

トレーニング後の30分以内を目安に – 体重1kgにつき1.2gの炭水化物、体重1kgにつき0.4gのたんぱく質、体重1kgにつき0.02gの脂肪

概して、覚えておきたいのは、その時その時の体調や気分の変化などの「体が発する声」に耳を傾ける事が正しいトレーニングをする上で最も重要です。女性の28日周期 パワーフードを見つけるには体の発する声に耳を傾ける

上記の栄養素の摂取量は目安ですので、いろんな種類の栄養素をテストしてみて自分の体に一番合っていると思うものをチョイスするようにしてみてください。

トレーニング中の体への負担(例:いつもより頑張れる、なんだか調子が出ないなど)、トレーニング翌日の疲れの残り具合などをチェックしてみると自分に最適な「パワーフード」が見つかるヒントになりますね。女性の28日周期 自分にとってのパワーフードを見つけよう

以上、自分の体の変化を注意深く観察し理解するためのヒントにしていただければ幸いです。

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