冷え性の裏に隠れた病気とは?まれですが「がん」が原因の場合も。
冷え性とは冷気に対して敏感になる症状で、気温が低い特に冬場の時期になるとより影響が大きくなります。特に指先の冷えは日常生活で不便に感じる場面も多く、症状が酷くなるとしもやけになってしまったりととても煩わしいものです。
冷え性の自覚症状がある人は周囲の人に比べて「寒さ」に対して敏感で「ここ寒くない?」なんて事を気にしたりします。それに対して「いやそうでもないけど。」「むしろちょっと暑いかも。」なんて答えがかえってきたりして、ちょっとした疎外感を感じることもしばしば。
それだけであればまだ良いほうですが、冷え性には実は大きな病気が病気が隠れていることもあるため、放っておいてよいとは限らないのが怖い所。まれですが「がん」の症状の一つとして冷え性を発症することだってあるんです。
スポンサーリンク冷え性と関連のある体の機能
人間の体温をコントロールしているのは脳の視床下部という部分で体に熱を発生させたり、逆に熱を冷ましたりする指令を体中に送っています。その他、甲状腺では代謝量を上下させる働きがありますが、「代謝を上げる=熱を生む」ことにつながり、冷え性とは強い関連性があります。
また、全身の血流は酸素や栄養の他にも熱を運ぶ働きを持っており、体脂肪は熱を逃がさないようにブランケットのような働きがあります。冷え性ではこれらの働きのうちのどれか、または複数のシステムに不調が生じている事によって、より顕著な症状として表れてきます。
冷え性を引き起こす病気リスト
冷え性は単純に体調不良で全身状態の不調が原因となる場合や特定の病気の症状として表れる場合がありますので、重大な病気が隠れている場合があるので注意が必要です。
以下は冷え性を引き起こす可能性のある病気のリストになっていますので要チェックです。
- 貧血症 – 正常な赤血球の数が減ることによって健康的な血流が乱れる。
- 神経性無食欲症(アノレキシア、拒食症) – 摂食障害によって体温維持のための体脂肪が失われる。
- 甲状腺機能低下症 – 甲状腺ホルモンの分泌が低下して熱生成能力が低下する。
- 橋本病 – 甲状腺に炎症が起きることで甲状腺ホルモンの分泌に異常が出る。
- レイノー病などの血管疾患 – 両手足の指先に痛みやしびれ感、冷感を感じる。耳や鼻に症状が出る場合も。※ほかの病気の症状として表れる場合はレイノー症状と呼ばれる。
- 下垂体機能低下症 – 甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌低下により甲状腺ホルモンの分泌に異様が出る。
- 下垂体腫瘍(がん) – 非常にまれながんの一種でホルモン分泌に異常が出る。
- 腎細胞がん – ホルモン生成に異常が出る。
- 視床下部の障害 – 体温をコントロールするホルモンの分泌に異常が出る。
- 線維筋痛症 – 原因不明のリウマチ性疾患の一つでレイノー症状を発症するケースがある。
- 全身性エリテマトーデス – 25%ほどの割合でレイノー症状を発生する。
- 強皮症 – 原因不明の慢性疾患で五大膠原病のひとつ。症状の一つとしてレイノー症状が多く表れる。
- バージャー病 – 原因不明の指先の虚血症状が起こるため冷感やしびれ感などの症状が出る。
- 凍傷の後遺症 – 以前に凍傷を患った箇所はキズが癒えた後に冷感に対して敏感になるケースがある。
いずれの場合も気になる症状がある場合は早めに医療機関を受診するように心がけてください。