細田守、上白石萌歌が「おおかみこどもの雨と雪」の聖地巡礼。『未来のミライ』のモチーフも
新作映画『未来のミライ』の公開を前に7月8日に放送された「NEWS ZERO×『未来のミライ』細田作品の舞台を巡る&上白石萌歌の故郷の旅」では細田守監督の生まれ故郷である富山県・上市町(かみいちまち)を“聖地巡礼”しながら細田守作品のモチーフや作品に反映された幼少期の思い出などを語る場面が登場しました。
というわけで、その詳細についてお伝えします。
スポンサーリンク出演者
【旅人】細田守、上白石萌歌、天野ひろゆき(キャイ~ン)
【スペシャルインタビュー】星野源、麻生久美子、黒木華
【進行】岩本乃蒼(ZEROキャスター)
【ナレーション】樹又ひろこ
おおかみこどもの花の家
まず番組が聖地巡礼に向かったのはある古民家。
建物の姿を一目見た上白石萌歌さんは「あぁ~!ちょっと待って!どうしよう。」と興奮気味。
そこにあったのは「おおかみこどもの雨と雪」の作品内で花たちが移り住んだ家のモデルとなった古民家。
実は上市町に実在する建物だったんですね。建物を囲むような生い茂る草の地面は実物にはありませんが雰囲気はバッチリですよね。
こちらが公式HP。その名も「おおかみこどもの花の家」。
住所、地図はコチラです。
〒930-0464 富山県中新川郡上市町浅生18
公式HPには「21日にも民放番組のロケ」という記載がありますので、恐らくこの番組を指しているのではないでしょうか?映画公開に合わせた番組の収録以来、6年ぶりに細田監督はこの家を訪れたようですね。
中に入ってみると「本当に(花が)いそうなムード。」と監督自身が漏らすほど。
内装に関しても似せてあるんですね。特に特徴的なストーブはそのままです。
スポンサーリンク「これあの、雪ちゃんがケンカした後に泣きながら入るお風呂ですよね。」と上白石さんが言っているように、お風呂場も再現してあります。
上白石「自分が花なんじゃないかって、ちょっと錯覚が始まってきて。」
今ではこの「おおかみこどもの花の家」は上市町有数の観光スポットとなっており、年間約1万人の観光客が訪れるそうです。
この町には細田監督作品に大きな影響を与えた様々なルーツがあるんですね。
母校の小学校
細田監督の母校は、
上市町立 宮川(みやかわ)小学校。
小学1、2年生時には当時は木造校舎でしたが、3年生時に建て替えが行われて新校舎になったそうです。
実はこの小学校の校庭での思い出が「未来のミライ」と深く関わっているようで、
細田「小学校(小学生)になって。僕ねクラスで一番最後まで自転車乗れなかったんですよ。昔の木造の時の小学校ではねぇ。自転車の練習を学校の校庭でしたことがあって。」
天野「これは未来のミライのくんちゃんと全く同じじゃないですか。」
細田「うん。その通り。」
上白石萌歌さんが声を演じた主人公のくんちゃんが自転車を練習シーンが劇中には登場しますよね。実はこのシーンは細田監督の幼少期の記憶を元に描かれたものなんですね。
38年ぶりという校舎の中に足を踏み入れ、教室内へ。
そこで待っていたのは小学校5、6年生の時の担任だった郷田住枝さん、クラスメイトの種田茂さん、黒田茂語さんの3人。
細田監督がアニメーションの映像監督を志したのは小学生時代だったと言います。
細田「あ~。あった・・・。この日の事は何か覚えてるなぁ。雪の降った日にみんなで色々作ろうみたいな。」「忘れてるようで、きっかけがあればね思い出すような。」
また、細田監督は小学生時代は「泣き虫」だったようで、
細田「俺何となくね、結構しょっちゅう泣いてたような・・・。泣き役みたいな。」
保育所時代だそうです。
郷田先生が紹介したのは卒業生それぞれの夢についての文集。父兄に配られた冊子だそうです。
宮崎駿、りんたろうという名前も登場して、演出方法や画面構成などを既に意識していたという記述が見られますね。
細田「画面構成考えてました。」
その後、校舎の屋上に上がり、
細田「子どもの頃はやっぱりこのね、空をねよく見上げてて、雲がね。富山県、日本海側って分厚くて迫力があるんですよ。」
細田監督作品内で描かれる雲の描写に幼少期の原風景が現れているんですね。
カンヌで語った作品への思い
番組のエンディングでは細田監督への単独インタビュー。
細田「自分の今の、上の子は5歳ですけど、子どもと一緒にいるとね。同時に何か自分の子ども時代の事をすごく思い出すんですよね。」
「ひょっとしたら、自分の親もさ、そんな同じ気持ち味わってたのかもしんないし。こういう気持ちってのが人類の歴史上さぁ続いてんじゃないかなっていう、そういうことを感じさせられるようなものにしたいなぁっていうのがこの『未来のミライ』っていう映画につながってんじゃないのかなっていう。」