鬼滅の刃の原作漫画で「頸(首)を斬る」のワードは何回登場する?頸と首の意味の違いは?
漫画「鬼滅の刃」では主人公たちの敵として「鬼」が登場するのは知っての通りですが、その鬼を倒すために何度も強調されるのが「鬼の頸(首)を斬る」というワード。ではこの表現は漫画原作で何回登場するのでしょうか?そして「頸」と「首」で2種類の漢字が使い分けられているその意味の違いとは?
※ネタバレにつながるシーンも多く含まれますのでご注意ください。
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鬼の襲撃を受けて鬼になってしまった竈門禰豆子。そんな妹を救おうと奮闘する主人公、竈門炭治郎ですが、そこに割って入って来たのが冨岡義勇。
そこでサラッと言い放つのがこのセリフ。
斬るという表現ではありませんが「お前の妹の首も刎ねる」と情け容赦ない態度。
鬼の性質について説明する文章で登場。
ここで初めて読者は「鬼を殺す=頸を切って首を落とす事」というルールを知る事になるわけですね。
こちらも鬼の首についての説明文ですが、鬼に対抗する組織である鬼殺隊が持つ日輪刀についての説明。
日輪刀以外の方法で首を落としても鬼は殺せない事が分かりますね。
同じく第6話に続けて登場。
初めて鬼を日輪刀で斬って落とした炭治郎がこの感想。
その場でボロボロと体が崩れていく鬼の最後の姿。
炭治郎の師である鱗滝左近次に因縁を持つ大型異形の鬼(手鬼)が炭治郎との闘いの最中に考えを巡らせている際のセリフ。
鬼側も頸が急所である事は把握しているようですね。
同ページに続けて登場。
炭治郎に逆襲する機を狙っている手鬼のセリフ。
第2巻
斬るという表現ではないのでリストに含めるか微妙ですが刃を振るうという表現なので一応。
最大の敵として立ちはだかる鬼舞辻無慘と初めて接触した炭治郎の決意表明の一言。
愈史郎のセリフ。
毬女と愈史郎に揶揄されているのは鬼の朱紗丸。
苦戦する炭治郎に対して叱咤するようにアドバイス。
第4巻
突然現れた嘴平伊之助と連れ立って行動するうちに一緒に任務に当たる事になった主人公一行。
そこで向かった那田蜘蛛山で出会ったのが首(頸)のない鬼。そこで伊之助がこのセリフ。
これまで繰り返し急所として強調されて来ていた部位がそもそも無い敵が現れるというかなり挑戦的な設定ではありましたが、オチは割とあっけなくという意外な展開。
顔のない敵は結局のところ画的に弱いという事情もあるんでしょうか。
先ほど登場した首(頸)の無い鬼に戸惑う伊之助でしたが、そこで炭治郎が一考。
急所付近を広く攻撃して切り落とす事で致命傷を与えられるのでは?という分析ですが、結果はその通りに。
せっかくのルール無視の敵を登場させておいてあっさり葬るという意外なオチでした。
累の母役を演じていた鬼が死を覚悟した際に発したセリフ。
自ら死を受け入れた鬼に対して炭治郎がとった慈悲の行動が印象的。
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累と対峙した炭治郎。禰豆子を奪おうとする累に対して一言。
ヒノカミ神楽によって活路を見出した炭治郎に頸を狙われる累のセリフ。
大抵こういう余裕発言をすると死亡フラグが立つわけで。
胡蝶しのぶと遭遇した累の姉がしのぶに攻撃を受けた際に発するセリフ。
毒を使う剣士である胡蝶しのぶが毒を使って鬼を殺すシーン。
続けてこのしのぶの自己紹介のセリフ。
日輪刀で頸を斬る以外にも鬼を殺す方法はあるわけですね。※他に鬼舞辻無慘の呪いや無慘の手で殺されるケースなど
苦心の末に累の首を落とした炭治郎でしたが、背後に累の気配を感じて戦慄。
首が落ちたはずの累がそのカラクリを種明かし。
日輪刀ではないので自ら切断する分には問題ないわけですね。
葬った鬼に情を持って接する炭治郎を諭す義勇でしたがそこで返した炭治郎のセリフ。
鬼への殺意と慈悲を両方合わせ持つ炭治郎の決意表明にも近いシーンで登場。
コチラも斬るという表現ではありませんが斬るに準じた表現なので紹介。
第6巻
音柱・宇髄天元のセリフ。
ここでは鬼の頸ではなく、炭治郎の頸の事。
人間なので日輪刀ではなくても死んじゃいますけど。
第7巻
無限列車で敵の策略にはまって眠らされた主人公一行。
夢から覚めるには自ら首を落とすしかないと悟る炭治郎のセリフ
頸を斬っても殺せない魘夢が自ら種明かし。
頸は絶対の急所というルールがそろそろ揺らいできましたが、無限列車そのものが魘夢の体に融合したというカラクリ。
その後に夢から目覚めた炎柱・煉獄杏寿郎から「鬼である限り急所(くび)はある!!」と諭される炭治郎。
経験豊富なハズの柱である杏寿郎がそう言うのであれば、頸は鬼の急所というルールはやはり絶対のようですね。
魘夢の血鬼術によって眠らされた瞬間に自ら頸を斬る事で覚醒できると伊之助にアドバイスする炭治郎。
夢から覚める為に自ら頸を斬る事に抵抗が無くなって来た炭治郎のセリフ。
焦る炭治郎。
第8巻
苦心の末に魘夢(無限列車)の頸を斬る事に成功した炭治郎&伊之助。
魘夢を倒した直後に現れた上弦の参である猗窩座と杏寿郎の攻防。
無限列車では表立って活躍できなかった杏寿郎の見せ場ですね。
そしてストーリーを通じて初めて登場する上弦の鬼 vs 柱という最高峰の戦いのシーン。
流石の杏寿郎も猗窩座を相手に苦戦してこのセリフ。
杏寿郎 vs 猗窩座の戦いに助太刀に入ろうとする炭治郎のセリフ。
瀕死の杏寿郎の決死の覚悟。
スポンサーリンク第10巻
堕姫の頸を狙う炭治郎。
ストーリーが進むにつれてどんどん登場してくる上弦の鬼ともなってくると様々なギミックを使って自分の頸が簡単に斬られないような工夫を凝らしているわけですね。
焦りつつもまさに“首の皮一枚繋がっている状態”と言えるんでしょうか。
頸を狙われたという事自体が自尊心を傷つけている模様。
2コマにまたがったシーン。堕姫のセリフ。
覚醒した禰豆子の頸を狙う堕姫。
鬼同士の戦いだと頸を斬り落としたたからといっても殺せるわけではありませんが。
鬼化が進んで暴走する禰豆子を何とか抑えようとする炭治郎。
そこにやって来た天元は事態の収束を図るのですが、ついでに堕姫の頸をいとも簡単に斬って落とす天元。
天元の鮮やかな手腕に驚きが隠せない炭治郎のセリフ。
あっさり頸を斬られても取り乱している様子が無い堕姫。
完全に上から目線の天元ですが、それよりも頸を斬られているのに平気そうな堕姫の様子を気にした方がいいような・・・。
やっと大事なことに気付いた様子の天元。
一番頸にこだわっている堕姫。
また天元のセリフ。こんなやり取りばっかり・・・。
話が進んで強敵が現れるごとに徐々に頸を巡る攻防がややこしくなって来るのが分かりますね。
柱と言えどもどうすれば倒せるのか思案中。
延々と頸にこだわっている堕姫。
そのものズバリのタイトルが付けられていますが、兄妹の頸を同時に落とすのが条件。
天元の後ろにうっすらと映るのは煉獄杏寿郎の残影。
直前に天元が「こいつらは三人共優秀な俺の“継子”だ」と発言しているので、それを聞いた炭治郎に師弟の想いが芽生えてこのような描写になっているわけですね。
第11巻
妓夫太郎と宇髄天元の戦いをクナイで援護する雛鶴のセリフ。
兄妹の頸を同時に斬るのは至難の業。
意外に冷静な善逸。
上弦の陸・妓夫太郎のセリフ。
眠っているせいで冷静なリーダーシップを発揮する善逸。
炭治郎のセリフ。経験者は語る。
首だけになっているので当然といえば当然。
妓夫太郎を前にして壊滅状態に陥ったチーム。
流石の炭治郎も為す術ナシ。
勝利を確信したような妓夫太郎の挑発的なセリフ。
「もし自分が鬼に堕ちてしまったとしても」という前提がついた炭治郎のセリフ。
妓夫太郎のスキを突いて頸に刃をかける炭治郎。
その姿に妹の堕姫の慌てぶりが表れたセリフ。
チャンスを窺っていた天元が戦いに加勢した事で活路が。
この話のタイトルの元にもなっている炭治郎のセリフ。
妓夫太郎の余裕セリフ。
分かりやすい死亡フラグですよね。
重ねてそんなセリフを吐いたら絶対アウト。
妹の方でも言っちゃった。
遂に頸を斬る事に成功したものの。炭治郎の様子が。
第12巻
刀鍛冶の里を訪問していた炭治郎。
霞柱・時透無一郎と会話をしている際に突如部屋に侵入してきた上弦の肆・半天狗の頸をすぐに斬って落とした無一郎にこの炭治郎のリアクション。
もはや頸を斬るだけでは倒せなくなってくるのが上弦。
鬼が(分裂したり)複数現れた場合は同じタイミングで頸を斬る必要があると経験則で知っている炭治郎。
スポンサーリンク頸と首の意味
以上のように紹介して来ましたが、
鬼滅の刃の作中で「くび」に言及される場合はそのほとんどが「頸」という漢字があてられていて、一般的に使われる「首」が登場する機会はかなり少ないのがお分かりかと思います。
第1話で冨岡義勇が使う「首を刎ねる」という表現は相当レア。
そこで気になるのがこの二つの「頸」「首」についてどのように使い分けをするのか?その意味の違いはあるのか?という点ですよね。
辞書的な説明で見てみると、
- 頸 – 頭と胴をつないでいる、やや細くくびれている部分。頸部のこと。
- 首 – 頸を含めて、そこから上の部分をまとめた言い方。つまり頭部と頸部全体のこと。
簡単に言えば細いノドにあたる部分をピンポイントで表現したい場合は「頸」を使うのが適していて、頭も含めた全体を表現したい場合は「首」を使えばいいという事ですね。
さらに頸をピンポイントで表現したい場合も常用漢字である「首」の字をあててもOKという使い方も。
例えば首輪は頸にする輪の事ですが首の文字を使っていますよね。
となると気になる表現が所々に出て来る鬼滅の刃。
例えば第4巻に登場する首(頸)のない鬼に対して伊之助が発したセリフは「頸が無ェェェ!!」ですが、確かに頸が無いのはそうなんですが、それよりも頭部も無い状態なので本来は「首が無ェェェ!!」というのが正確な表現。
ただこれは重箱の隅をつつくようなイチャモンのようなものなのでいいんですが、
頸の部位だけをピンポイントで斬って持って来いというのはなかなかおかしな事を命令する無慘様。
「首を持って来い」という方が正しい使い方なので無慘ほど長生きしている者でも漢字の使い方は間違える事があるという事で。
他にも珠世と愈史郎や炭治郎を襲撃した朱紗丸と矢琶羽はこんなセリフを発していたり。
ある意味、無慘様の命令に忠実に従った結果と言えるかもしれませんね。
わざわざ「首」と訂正して使ったら侮辱と取られて逆鱗に触れかねませんし。
この場合は頭部も含めて生首と表現しているので間違えようがないわけですが。
ということで「頸(首)を斬る」の登場回数は第12巻の時点で合計61回でした。鬼との戦闘シーンが描かれない巻では全く登場しない事も多いのですが、戦いになると途端に全員が頸の事ばかり言及したりなんですね。※既刊については順次更新予定