第85回 NHK「チコちゃんに叱られる!」春一番ってなに?魚の絵はなぜ左向きに描いてしまう?
20年3月27日放送の第85回 NHK「チコちゃんに叱られる!」はゲストに森七菜さん(初登場)、西川貴教さん(初登場)を迎えて紹介された疑問は、春一番ってなに?魚の絵はなぜ左向きに描いてしまう?というもの。春一番の本来の意味や、魚を左向きに描いてしまう謎に迫るもののその結果は・・・というオチだったりw
ということで、20年3月27日に放送された第85回 NHK「チコちゃんに叱られる!」の様子をまとめてご紹介します。
※本記事では番組前半に紹介された2問をまとめておりますので後半の疑問は別記事でフォロー。
スポンサーリンク出演者
【メインMC】チコちゃん(声:木村祐一)
【アシスタント】塚原愛(NHKアナウンサー)
【ナレーション】森田美由紀(NHKアナウンサー)
【レギュラー】ナインティナイン 岡村隆史
【ゲスト】森七菜、西川貴教
【VTR】山西惇、松永玲子
チコちゃんの疑問その1
春一番ってなに?
先週は別番組の放送だったので1週のお休みを挟んで新エピソード公開。
まずは朝ドラ「エール」に出演する森七菜さんを普通に紹介するチコちゃん。
ちょこっと番宣を挟んだ後は西川貴教さんを「T.M.Revolution」と紹介。
最近は西川貴教名義での活動がメインになっているので訂正する西川貴教さんですが、
チコちゃん「西川貴で。」
西川貴教「貴じゃない。それは(西川)きよし(師匠)の方の家系の方。」
軽くイジった後は早速1問目。
この中で一番華が似合うステキな大人ってだーれ?
高校卒業したばかりでまだ大人じゃないと拒否する森七菜さんですが、チコちゃんから見れば十分大人という事で解答者に。
ここでチコちゃんの疑問は、
春一番ってなに?
森七菜「春一番は・・・あっ!春がやっぱり一番好き。」
岡村「キラキラした解答が。笑」
チコちゃん「すっごいキラキラ輝いてんだけども!ボーっと生きてんじゃねーよ!」
続けてT.Mさんにも聞いてみると「暖かい風」という答え。
チコちゃん「あなたが浴びるような?」
流れるのはT.M.Revolution 『WHITE BREATH』。
YouTube動画。未だにイジらられるというw
西川貴教「やたら押すなぁ~!さっき言ったよね?最近T.Mじゃないんだって!3年ぐらい寝かしてんのよもう!」
千葉県船橋市の公園でインタビューするもキャンディーズの「春一番」の歌を思い出す方が現れるだけで答えは出ず。
ということでチコちゃんの答えは、
死を招く怖い風
岡村「それは植物(の死)とかの事?」
解説は気象予報士の饒村曜さん。
気象庁の春一番の定義では「南寄りの風で風速8m/s以上」と決まっているそうですが、もともとの春一番の意味は死を招く風。
また“春一番発祥の地”があるとの事でスタッフが取材に向かったのは長崎県壱岐島。
そこにある郷ノ浦港こそが春一番発祥の地。港にはしっかりと看板も。
まずは島民の方に春一番のイメージについて伺ってみると皆さん一様に「怖い風」というお答え。
実は江戸時代の末期、安政の旧暦2月13日に出漁したほとんどの漁船が南からの強烈な突風の影響で転覆し、53名の漁民が亡くなるという災害が発生。
当時の記録によると集落に70軒以上あった家の半数以上が大黒柱である男手を失う大惨事。
この地では古来、春に吹く南風を「春一」「カラシバナ落とし」と呼んでいましたが、この海難事故を機に「春一番」という名称に定めたそう。
この春一番が全国に知れ渡るきっかけになったのが、民俗学者の宮本常一氏が俳句歳時記の季語として紹介したのが始まり。
そこから気象庁が定義付けを行って天気予報でも使われるように。
1960年前後、報道各社では春に吹く強風の事を「南の強風」「春を呼ぶ嵐」「春の旋風」などと呼んで全国的に呼び名はバラバラ。
これらを気象庁では春一番と呼び名を統一する決定をしたわけですね。
となると気になるのが本来は怖い風だった春一番が今では何となく春を告げる陽気な風のイメージになったのはいつ?という事。
その原因の一つとして考えられているのが先ほどのチラッと登場したキャンディーズの「春一番」。
1976年にシングルリリースされたこの曲が多くの人に浸透して「春一番=春を告げる陽気なモノ」のイメージに。
この曲を作詞・作曲した方はハワイ在住の穂口雄右さん。
穂口雄右さんに直接取材してみると、春一番が吹くとその後に待ち遠しかった春がやって来るというイメージで作詞をして曲を発表したものの、その後に実は春一番は怖い風という意味だったという事を知り「間違っていたのかな・・・」という思いもあったとか。
ただし、
誰からも異論が出ていない事から、あれで良かったと今では納得しているとの事w
西川貴教「自分に責任は無いと。笑。なるほど。」
日本中を誤解させる要因になってしまったかもしれない穂口雄右さんですが、そんな穂口雄右さんは罪滅ぼしというかなんというか、代わりに「あぶない春一番」というアレンジバージョンの曲を作詞・作曲w
コーラスで「あぶないぞ!」と入ったり曲調もちょっと刺激的。
ということでコチラが結論。
春一番は死を招く怖い風
でした。
春にやりたい事は?という質問には、
チコちゃん「5歳にリセットします。」
2月、3月ぐらいになると「あれ?6歳っぽくない?」と自覚してしまうとかw
ちなみに世代的にキャンディーズの「春一番」は知らないハズの森七菜さんですが、曲だけは何となく分かるとか。
ついでにキャンディーズのメンバーについて名前を聞いてみると、
森七菜「え~っと・・・はい・・・。」
チコちゃん「ランちゃん、スーちゃん、ミキちゃんね。」
完全に困っていた森七菜さんw
チコちゃん「そういう時に横から西川教えたれよ!なんで今黙ってんねん!」
クイズ番組なので助け舟を出していいものかどうか迷ったという西川貴教さんw
そんなやり取りで1問目は以上。
カリキュラマシーンのオープニング。
スポンサーリンクチコちゃんの疑問その2
魚の絵はなぜ左向きに描いてしまう?
2問目の指名は、
この中で一番、お魚に詳しいステキな大人ってだーれ?
西川貴教さんは滋賀県出身で淡水魚が主だそうで、そんな話題から西川貴教さんが解答者に。
とその前に解答者3人に「魚」の絵を簡単に描いてもらう事に。
左利きで描く森七菜さんもいますが、全員が魚を“左向き”に描いているようですね。
ついでにスタッフ陣にも事前に魚の絵を描いてもらっていたので一斉にオープンしてもらうと、やっぱり左向きばっかり。
大道具の関さんという方は魚の切り身を描いているというトリッキーぶりw
他にカメラマンの岡田さんは唯一右向きに魚を描いているようですが、
ここでチコちゃんの疑問は、
魚の絵はなんで左向きに描いちゃうの?
絵などの芸術分野では右脳が主に担っているのでその関係という答えの西川貴教さんですが、
チコちゃん「おっ!芸術が?」
西川貴教「爆発だ・・・?」
岡村「ちょっと!面白いやんか。笑」
チコちゃんにボケを誘われたと勘違いして恐る恐る岡本太郎になっちゃった西川貴教さんw
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
東京・築地でインタビューすると魚は左にしか行かないからというとんでもない答えが出たりしていますが正解は出ず。
ということでチコちゃんの答えは、
謎
岡村「出た出た。これは無理やつですよ。久しぶりに出た。笑」
チコちゃん「“分からない”という事が分かったんですよ。」
解説は関西福祉科学大学の八田武志学長。
魚の描き方についての研究は神経心理学の第一人者である八田学長でも今まで見たことも無いそうで、興味を持っていただいたのでリサーチしてもらう事に。
そして八田先生が導き出した仮説が、
- 利き手影響説
- だって左が好きなんだもん説
- 日本文化の影響説
まず「利き手影響説」についてですが、右利きの人は解剖学的な筋肉運動系の特性にならう形で左から右に向かって線を引いた方が描きやすいという点が魚を左向きにしているのではないか?との事。
全人類のおよそ9割が右利きと言われていて、書き順の多くも左から右が多く、右手で描く場合は内から外に向けて動かす方が楽。
試しに右利きの人が左向きに魚の絵を描く工程を観察してみると、
左から頭部を描き始めて徐々に胴体、尻尾と描いていく様子が見て取れます。
実際、右利きの50人中45人(90%)が魚を左向きに描いたという数字。
という事はこの仮説が正しいとするならば、左利きの人は右から左に向かって描くのが描きやすいので、魚を右向きにして然るべき。
リサーチしてみると左利きの20人中16人(80%)が予想に反して魚を左向きに描くという結果にw
八田先生にこの事を伝えると「うん。それでいいと思うよ。」という冷静な返答w
これを踏まえて次に検証するのが「だって左が好きなんだもん説」。
左にあるものの方を人間は好むという特性に従っているという説ですね。
左にあるものは右脳の視覚系をよく刺激し、右脳は美術的なものや図形の認知能力に優れていると言われているとか。
八田先生のお話を裏付けるある研究があるそうで、それが、
イギリス・ランカスター大学のピーター・ウォーカー教授が行った「スーパーマリオはなぜ左から右に行くのか?」という研究。
その結果、人間はまず左側にあるものに注目して、そこから視線を右に移す事を好んでいる事が分かったそう。
これを魚の絵に当てはめてみると、
まず左側に注目してそこに顔を描くために左向きになるのでは?という事ですね。
そこで、日本以外の外国の方たちもそのように描いているのであればこの説は正しいかもしれないという事でリサーチ。
結果はバラバラ。
するとこれとは別にエジプト出身の方々はその多く(5人中5人)が右向きに魚を描く事が判明。
理由を尋ねてみると、アラビア語は右から左に向かって書くルールなのでというお答え。
うーん。これも仮説としてはちょっと弱そう。
八田先生に再度報告すると「それは面白いね。」という返しw
となると3つ目の仮説である「日本文化の影響説」へ。
例えば日本の鮮魚店では魚はそのほとんどが左向きに並べられていたり、食卓に出てくるときも左側を頭にしたり、魚図鑑でも左向きだったりと日本では左向きに魚が描かれているシーンが日常に溢れているのでその影響で左向きに描くのでは?というのがこの説。
日本には左上位という考えが古くから伝わっていて、右大臣よりも左大臣が上位とされていたり、舞台も出演者から見て左側を上手(かみて)、右側を下手(しもて)と呼んだりして、左を重んじる風習があったり。
試しに日本文化の影響をまだあまり受けていないであろう子どもたちに魚の絵を描いてもらうという実験を行いますが、83%の園児たちが左向きに魚を描くという結果に。
ちなみに何の魚が一番好き?という質問を投げかけてみると「カマス」と答える渋い子どもが登場したりw
八田先生に改めて報告すると「あっそう。」という返答で、園児の時点で既に日本文化の影響を受けているのでは?というお答え。
となると1歳、2歳の子どもたちに描いてもらうしかなさそうですが、そうなると魚の絵を描く事自体が難しくなるので手詰まり。
八田先生「だから謎だな。笑」
という事で、
魚を左向きに描くのは日本文化の影響を受けている可能性があるけど謎だな
でした。
好きな魚は?の質問には、
チコちゃん「生だとカワハギの肝あえでしょ。焼きはハタハタ。揚げはメヒカリ。」「だからもう・・・謎だな。」
ちなみにこの日スタジオに飾られているイラストの絵も魚は左向き。
チコちゃん「あれが右になってたらややこしいでしょ?」
以上で2問目は終了。
後半の疑問はコチラの記事で。
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