第86回 NHK「チコちゃんに叱られる!」鼻に水が入ると痛いのはなぜ?イタリア料理にトマトが欠かせない理由
20年4月3日放送の第86回 NHK「チコちゃんに叱られる!」はゲストに北島康介さん(初登場)、アンミカさん(初登場)を迎えて紹介された疑問は、鼻に水が入ると痛いのはなぜ?イタリア料理にトマトが欠かせないのはなぜ?というもの。ちなみにイタリア料理とトマトの関係性ではかなり極端な説が答えとして採用されていたので諸説の方も簡単にご紹介しておきます。
ということで、20年4月3日に放送された第86回 NHK「チコちゃんに叱られる!」の様子をまとめてご紹介します。
※本記事では番組前半に紹介された2問をまとめておりますので後半の疑問は別記事でフォロー。
スポンサーリンク出演者
【メインMC】チコちゃん(声:木村祐一)
【アシスタント】塚原愛(NHKアナウンサー)
【ナレーション】森田美由紀(NHKアナウンサー)
【レギュラー】ナインティナイン 岡村隆史
【ゲスト】北島康介、アンミカ
【VTR】白木あみ、パンツェッタ・ジローラモ、ベリッシモ・フランチェスコ
チコちゃんの疑問その1
鼻に水が入ると痛いのはなぜ?
まずは北島康介さんを「オリンピック競泳平泳ぎの金メダリスト」と紹介するだけで名前は言わないチコちゃんw
チコちゃん「何も言えねぇ。」
そしてアンミカさんは普通に紹介。
アンミカ「旦那に一番愛されてる金メダリストですかね。」
冒頭のやり取りはこの辺ですぐに1問目。
この中で一番、水泳が得意なカッコイイ大人ってだーれ?
どう考えても一択ですが、しらじらしく検討し出す岡村&アンミカコンビw
北島康介「僕はまあ最近はあんまり入ってないですけど。水の中に。」
結局、北島康介さんが解答者に。
ここでチコちゃんの疑問は、
なんで鼻に水が入ると痛いの?
小学生の頃から痛いなぁと思いつつも、特にその理由については考えていなかったという北島康介さんはしばらく考えた挙句に「・・・わかんないっす。」
チコちゃん「えっ?まさに何も言えねぇ状態なの?」
北島康介「チョー気持ち良くはないっすね。」
ついでに腕相撲をやり過ぎて泳げなくなってコーチに怒られた事があるというこぼれ話をチコちゃんにバラされる北島康介さんw
結局、鼻の中の通ってはいけない管に水が入り込むからと言う答えに行きつきますが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
東京銀座でインタビューしても答えは出ず。
ちなみに1月に撮影した映像だそうで、新型コロナウイルス感染症の流行が指摘される前の時期。
ということでチコちゃんの答えは、
塩分が0.9%じゃないから
解説は「ところでチコちゃんって鼻あったっけ?」と聞く大阪大学大学院の藤田郁尚招聘准教授。
チコちゃん「あるわ!ものすごいあるわ!」
我々の人体の6割は体液つまり水分で出来ており、その体液には体に不可欠な塩分が含まれています。
その体液中の塩分濃度が0.9%。
その塩分濃度と違う濃度の水分が鼻に入ると痛みが起きるとの事。
例えばシャワーなどの水道水だと塩分濃度は0%、プールでは施設によりまちまちですが0.1%だったり。
これらの水分が鼻に入ると粘膜細胞の付近にある神経細胞に触れるのですが、この神経細胞は細胞膜で覆われていてその細胞膜は半透膜という性質を持っています。
半透膜には体液と外部からの水を同じ濃さにしようとする働きがあるので、塩分濃度の薄い水が入ってくると細胞の中の体液を同じ濃さにしようとして水が移動して、細胞は水を取り込んで膨らむことに。
この時、細胞膜にある感覚センサーが痛いという危険信号を脳に伝えて痛みを感じるというのがメカニズム。
この感覚センサーの事をTRPA1(トリップエーワン)と呼びます。
TRPA1(トリップエーワン)は細胞膜の表面にあり、細胞が水を含んで膨らんだ時にTRPA1も同時に開いて反応を起こして痛みを伝えているとの事。細胞は膨らみ過ぎると破裂してしまうのでその危険を感知するセンサーの役割ですね。
ちなみに目に水が入ると痛いのも目の粘膜にTRPA1があるため。鼻と同じ現象。
他に鼻に入る水分で浮かんでくるものといえば鼻水がありますが、この塩分濃度は体液とほぼ同じ0.9%。鼻水ではTRPA1は反応しないので鼻水が鼻の中にあっても痛みは感じないんですね。
そして何を隠そう、このTRPA1(トリップエーワン)の働きを発見した人こそ解説役の藤田先生の研究チーム。
この研究結果は学会から表彰も受けたという経歴の持ち主。
さて、ここまで説明して来て、気になるのが本当に0.9%の塩分濃度の水分であれば鼻に入っても痛くないのか?という疑問。
そこで登場したのが鼻うがいの広告・CMで有名になったモデルの白木あみさん。小林製薬のハナノアシャワーですね。
YouTube動画。
実際にやってもらうと見事な鼻うがいを披露。
岡村「ミス鼻うがいやね。」
コツは怖がらずに思いっきりやる事だそうですが、これに倣って取材スタッフも挑戦してみる事に。
ただスタッフの鼻うがいシーンをそのまま流してもつまらないのでこっそり塩分濃度0.5%、1.5%の2種類の水にすり替えて0.9%の水と偽って鼻うがいをやってもらうというプチドッキリ決行。
当然、鼻がツーンとして涙目w
スタッフ「何でだろう。何がいけない・・・?」
岡村「濃度が違うからよ。笑」
わざわざドッキリにかけて試さなくても分かりきった事w
ちなみに塩分濃度が高い水でも痛みが出るのは、先ほどの細胞膜の働きが逆に作用して、体液より濃い塩水が鼻に入ってきた場合は同じ濃さにしようと水が外に移動して細胞が縮むからという理由が考えられているそうですが、この時にTRPA1(トリップエーワン)が反応しているのかどうかは誰も確かめた事が無いので未解明。
研究段階だそうでそのうち明らかになるかもしれませんね。
※鼻に炎症がある場合は0.9%でも痛みが出る場合があるとの事
ということでコチラが結論。
鼻に水が入ると痛いのは塩分が0.9%じゃないから
でした。
鼻うがいってやった事ある?という質問には、
チコちゃん「逆に聞くけどクリーニングされた事ある?体をよ。」
岡村「全身コロコロされる時もあるしね。」
チコちゃんの日頃のメンテナンスについて裏話w
ここで塚原愛アナから補足。
わさびを食べると鼻がツーンと痛くなりますが、わさびの辛み成分に鼻の粘膜のTRPA1(トリップエーワン)が反応して脳に痛いという信号を伝えているからだそう。
最後に賞を受賞して何か良い事があった?という質問を藤田先生にぶつけてみると、
チコちゃん「元気が無い様子で『なかった・・・』とおっしゃってました。」
学生のリアクションがイマイチだったとかw
こんな感じで1問目は以上。
カリキュラマシーンのオープニング。
スポンサーリンクチコちゃんの疑問その2
イタリア料理にトマトが欠かせないのはなぜ?
2問目の指名は、
この中で一番、美味しい料理をたくさん知っているステキな大人ってだーれ?
アピールするアンミカさんですが、岡村さんが自ら立候補。
アンミカ「私ちゃうん!?」
チコちゃんはイタリア料理のイメージについて岡村さんに尋ねていますが、
ここでチコちゃんの疑問は、
なんでイタリア料理にはトマトが欠かせないの?
イタリアでは大量にトマトが収穫されるものの、あまり美味しくないので調理法を工夫して大量に消費できるようにしたという答えの岡村さんですが、
チコちゃん「それは調理法であって食べるきっかけじゃないわよね?」
バッサリw
逃げ場を塞がれて「食べたいから!」という答えで一発逆転を狙う岡村さんですが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
北島康介さんを康ちゃんと呼ぶチコちゃんが続けて聞いてみますが、
北島康介「トマトしか無かった!」
チコりかけているようですので、
チコちゃん「もうサービス。トマトしか無かったから食べた人がいます。その人の職業。一人一個ずつ言ってください!」
サッカー選手、王様、トマト職人
と答える3人ですが残念でした。
イタリア料理店でインタビューするも答えは出ず。ガッテン!と違う番組のワードを言っちゃう人も登場したりw
ということでチコちゃんの答えは、
庭師が腹ペコだったから
解説は「トマト(とまど)ってます。」とダジャレと共に登場した玉川大学の田淵俊人教授。
そもそもトマトの原産はイタリアではなく、南米のアンデス山地。
そこからメキシコなどの中央アメリカに広まり、1523年にメキシコを征服したスペインによってトマトがヨーロッパに伝播。
そしてトマトは当時スペイン領だったイタリアの都市ナポリに上陸。
当時のトマトは直径4cmほどと小さく、色も黄色でしたが当時はトマトを食べる人は皆無でした。
というのもヨーロッパの人々に恐れられていたマンドレイク(毒性が強く幻覚を引き起こして死に至る場合もある植物、別名マンドラゴラ)に形がよく似ていたので食用は避けられてあくまで鑑賞用として特に富裕層によって育てられるのがほとんどだったんですね。
それが食用になったの始まりが腹ペコだった庭師さんのおかげというのが田淵教授の説明。
ここで始まるのが「CHICO FILM」。
久しぶりに英語版のNHKたぶんこうだったんじゃないか劇場かと思いきや、今回は舞台がイタリアという事でイタリア語バージョン。
タイトルは「空腹と理性のあいだ」。
主演はパンツェッタ・ジローラモさん。
スペインに統治されていた当時のナポリは税金が高く、食べ物があまり手に入らない生活を強いられる状況だったとか。
優雅に食事を摂る貴族役も、それを見て羨ましがる庭師たちも全てジローラモさんw
仕事に精を出す庭師たちでしたが、そこに登場したのが綺麗な女性。
イタリア語で容姿を褒める間に「めちゃタイプ!」と急に日本語w
そこで目に入ったのが庭になっていたトマト。
空腹のあまりに周囲の制止も聞かずにトマトを口にすると「マンマミーヤ!めちゃくちゃうめーやん!」とリアクション。ちょこちょこ日本語を混ぜて空耳的なw
後にその庭師がトマトを家に持ち帰って庭で育てて食べ始めたのがトマトを食用にした始まりだそう。
さらに品種改良が進んで身が柔らかく水分を多く含むトマトが誕生。また、ナポリがあるイタリア南部はトマト栽培に適した温暖な気候だったために各地にトマト作りが広まってイタリア料理にトマトが欠かせない存在になっていったとか。
当然、日本にもトマトを食べる文化は伝わって行きますが、日本とイタリアではその食べ方に決定的な違いがあり、それが、
トマトをそのまま丸かじりで生食するかどうか
という点。
ジローラモさんに尋ねてみると「世界中で(丸かじりをするのは)日本人だけじゃないですか?」との事。
というのもトマトを甘くなるように品種改良しているのは日本だけと田淵教授。
試しにイタリアでよく食べられているトマトをそのまま丸かじりしてみると酸っぱくてなかなかそのまま食べるのには適していない代物。
イタリアでは煮込んでトマトソースにして食べる事のがメイン。もちろんカプレーゼなどでトマトを生食する料理もありますが主流ではないんですね。
ここでイタリア料理研究家のベリッシモ・フランチェスコさんにトマトソースパスタを作ってもらう事に。
ナレーション「日本で有名なイタリア人総出演でお届けしています。」
たった2人w
出来上がったシンプルなパスタを豪快にすすって食べる取材スタッフに不満顔のベリッシモ・フランチェスコさんは
「食べ方・・・ヤバいですね。」
しかもパスタに顔を近づけて犬食い状態なので日本だからといってそれは止めた方がいいかとw
という事で、
イタリア料理にトマトが欠かせないのは庭師が腹ペコだったから
でした。
一番大好きなイタリア料理は?の質問には、
チコちゃん「イタリアン・・・チャーハン!」
やっぱりチャーハンw
トマトがイタリアで食べられるようになった起源には諸説があるそうですが、先にトマトを食用にしていたスペインによって現在でいうラタトゥイユのような調理法が伝わってイタリアでも食用されるようになったという説が有力だったり。当時は味付けに使うスパイスが高価だったので、トマトを使えば手軽に料理に旨味を加える事が出来きたので広まったというお話もあったり。
以上で2問目は終了。
後半の疑問はコチラの記事で。
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