西日本は牛肉・東日本は豚肉なのはなぜ?第100回 NHK「チコちゃんに叱られる!」より
20年7月31日放送の第100回 NHK「チコちゃんに叱られる!」で紹介されたのは『肉といえば西日本は牛肉、東日本は豚肉なのはなぜ?』という地域による文化の違いについての疑問。カレーに入れるお肉といえばビーフorポーク?その謎とは?
ということで、20年7月31日に放送された第100回 NHK「チコちゃんに叱られる!」の様子をまとめてご紹介します。
※同放送回のその他の疑問は別記事でフォロー。
スポンサーリンク出演者
【メインMC】チコちゃん(声:木村祐一)
【アシスタント】塚原愛(NHKアナウンサー)
【ナレーション】森田美由紀(NHKアナウンサー)
【レギュラー】ナインティナイン 岡村隆史
【ゲスト】小堺一機、中川翔子
【VTR】大竹まこと
チコちゃんの疑問その3
西日本は牛肉、東日本は豚肉なのはなぜ?
3問目は笑いながら始まる定番パターン。
チコちゃん「3つ目です!」
星3つです!が堺正章さんのヤツですけどねw
3問目の指名は、
この中で一番、料理にこだわりがあるグルメな大人ってだーれ?
順番的に岡村さんが解答者に。
ぐるナイのゴチ企画を「美味しいものを何とかタダで食べようとする番組」と遠回しに言うチコちゃんが話題に出したのが「肉じゃが」。肉じゃがに入るお肉は牛か豚か?という質問に続いて、
チコちゃんの疑問は、
お肉といえばなんで西日本は牛肉で東日本は豚肉なの?
岡村「穫れ高!」
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
豚の方が安価なイメージが強いので、関東は昔は貧しかったという答えの中川翔子さんですが、
チコちゃん「関西のお金持ちはどういう家柄っていう事になります?」
小堺一機「あっ。ソロバンと刀。商人と武士。」
微妙に近づいているような雰囲気もありますがVTRへ。
関西の精肉店と関東のトンカツ店で牛 vs 豚について熱い議論が交わされるVTRではどこまでいっても話は平行線。
実際に総務省の家計調査で西日本は牛肉好きの傾向が強く、東日本は豚肉好きの傾向。
ということでチコちゃんの答えは、
西が公家で東が武士の社会だったから
西の京をイメージすれば良かったんですが、商人の方にいっちゃったので小堺一機さんは惜しかったですね。
解説は「モー、ピッグりしちゃいますね。」とダジャレで登場の静岡県立農林環境専門職大学の祐森誠司教授。
西=牛肉、東=豚肉という違いは公家と武士が生活の中で使っていた動物に由来しているとの事。
今から1400年前の飛鳥時代から平安時代までは都は奈良・京都に置かれて、公家が中心の社会だったのは歴史で習った通り。
当時の西日本で仕事をしてくれる動物と言えば牛。
牛は縄文から弥生時代に水田技術と共に伝わったとされ、パワーがあってゆっくり動くために人が扱いやすく、農耕や公家の移動手段であった牛車などでも重宝されていました。
これが東日本に広まらなかったのは、運ぶ輸送手段がなかったからというのがその理由。
日本アルプスに代表される高い山々や静岡を流れる天竜川、大井川、安倍川といった大きな川が沢山存在していたので牛を物理的に運ぶことが困難だったわけですね。
さらに関東は富士山の火山灰が積もる痩せた土地で、そうなると草木が少ないので大量に牧草を必要とする牛が育てられないという環境も。
スポンサーリンクこれが鎌倉時代にスイッチすると政治の中心は関東の鎌倉へ。
そこで武家社会が発達していく事になりますが、この時に移動手段などで重宝されたのは馬。
戦場でも活躍する馬は当時最速の移動手段。
さらに牛に比べて胃袋が小さい馬は草の少ない関東でも飼育できたので農業にも駆り出されることに。
鎌倉時代に書かれた書物には馬の産地は東日本で牛の産地は西日本に多いと記されていたり。
となるとこれらの牛や馬を食す習慣も生まれそうなものですが、これらは食用では無かったというのが当時の常識。
というのも日本では飛鳥時代に伝わった仏教の影響が色濃く、動物(牛馬犬猿鶏)を食べるのは禁忌。
飛鳥時代~明治時代までの1200年間は日本は基本的に食肉禁止だったわけですね。
この為に西日本=牛、東日本=馬という生活が定着。
となると豚は一体どこへ?という疑問も浮かびますが、豚が日本に入って来たのは戦国時代。
沖縄と九州の間の島々に伝わったのが最初と言われているそうで、当時は数が少ない上に、島と本土では交流があまりされていなかったので豚を食べる文化はなかなか本土には伝わらなかったとの事。
さらに生活に役立つ牛や馬と違って農耕や移動手段としては使えなかった豚はあまり定着しなかったという事情も。
「豚を育てても食べるしかないし、そもそも食肉禁止だし、だったら牛や馬を育てた方がよっぽど生活のプラスに。」というわけですね。
ところがこの食肉文化に大きな変化が到来。
江戸時代末期に開国によって日本に外国人がやってくると、食肉文化が当たり前の外国人たちは日本で肉料理を食すように。
この食肉は文明開化の象徴として横浜などで流行。
1862年には横浜に日本初の牛鍋屋である伊勢熊が開店し、福沢諭吉が牛肉は滋養に良いと記した事も手伝って牛鍋が大流行。
こうして日本中に牛肉を食べる文化が根付く事に。
一方で明治5年(1872年)に政府主導の下で西洋式の養豚が開始されるのですが、まだまだ豚肉は定着に至らず。
そこで起こったのが二つの戦争。
1894年の日清戦争と1904年の日露戦争と日本は立て続けに戦争を経験しますが、この時、軍隊の食料に採用されたのが牛肉の缶詰。
軍が牛肉を片っ端から買い占めてしまったために品薄状態になって価格が高騰する事に。
牛の産地がある西日本はまだしも、東日本では牛が姿を消してしまったんですね。
このピンチに急浮上したのが豚。
豚は雑食性の動物で、残飯が多かった都市部が豚の飼育に適していたという事もあって飼育環境はバッチリ。
さらに豚肉料理の定番であるカツレツ、トンカツが誕生して豚肉の需要は一気に高まりを見せます。
そして豚肉の躍進を決定付けたのが1945年に終戦を迎えた日本の食糧事情。
国民に対して栄養価の高い食料を提供しようとする動きでは豚肉が活躍。
豚は食肉に育つまでに約6か月と牛の5分の1というスピーディーさ。さらに年に20~30頭を生む繁殖力にも優れていたので重宝され、茨城や千葉に次々と畜産試験場が建てられます。
こうして安くて大量生産できる豚が東日本に広まっていく事に。
これが西日本にまで広まらなかったのは、既に牛の文化が長い間定着していた西日本では豚が入り込む余地がなかなか無かったからと祐森先生。
最後に「今日何を食べます?」という質問には「鶏ですね。」と祐森先生の答えw
ということでコチラが答え。
西日本は牛肉で東日本は豚肉なのは西が公家で東が武士の社会だったから
でした。
一番好きな肉料理は?の質問には「他人丼」という答えのチコちゃん。
チコちゃんの「他人丼ご存知?東京の方も。」という質問に千葉出身の小堺一機や東京出身の中川翔子さんは「卵と豚」という答え。
チコちゃん「牛なんですよ。」
チコちゃんは港区・白金生まれのハズなんですけどねw
チコちゃん「京都駅の八条口を真っ直ぐ言ったトコにものすごい牛肉たっぷりのね、他人丼出すトコがあんのよ。山椒をたっぷりかけて食べるともう抜群に美味い!」
小堺一機「食通ですね!笑」
そんなやり取りで本編終了w
スポンサーリンクひだまりの縁側で・・・コーナー
おたよりコーナーでは急にグラビア撮影のカメラマン役をやり出すキョエちゃん。
ノリでダンディ坂野のゲッツやパイレーツのだっちゅーのをさせた挙句、ファースト写真集「まだ誰のものでもありません」だそうw
それは井森美幸さんのキャッチフレーズw
さて、今回のおたよりはコスタリカ出身の方から。
カメラ写りを良くするにはどうすれば?というお悩み相談ですが、追記で「年賀ハガキでごめんね」と気を遣うというw
アドバイスは「フォトショで修正。」と元も子もないキョエちゃんですが、
実は岡村さんも写真は苦手で、写真撮影では握り拳のガッツポーズがお決まりだとか。
確かによく見る気がしますw
変にカッコつけたポーズだといやらしいしという。
おたよりのあて先は、
〒150-8001 NHK 「チコちゃんに叱られる」係 宛て
※お名前/ご住所/ご連絡先(電話番号やメールアドレス)をご明記ください。名前のわきに「5さい」と書いてください。
番組公式ホームページ http://nhk.jp/chikochan
ですね。
キョエちゃん「あざぶ警察より絶賛発売中~!」
岡村「やめとけ~!」
最後のメッセージは、
チコちゃん「そのままでも結構いいですよ」
岡村「ガッツポーズで十分です」
で今回は以上。
次回放送予定は?
次回放送予定は、
20年8月7日(金) 夜7:57スタート(一部地域を除く) → 放送地域によって独自番組放送の場合アリ
20年8月8日(土) 朝8:15スタート(再放送枠)
登場予定ゲストはどちらも初登場となるヒロミさんとフワちゃん。
紹介される疑問は「花火」「かき氷」「箱ティッシュ」に関する疑問が出題予定で、
- かき氷といえばあの旗なのはなぜ?
- 箱ティッシュが次々出てくるのはなぜ?
が出題されるという予想。
その他に働き方改革コーナーでは「たたかうちびっこ」が特集されるとか?
ということで次回も楽しみですね。
※同放送回の疑問はコチラ
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