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虫はなぜ小さい?2つの理由「チコちゃんに叱られる!」より


20年9月4日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」で紹介されたのは『虫はなぜ小さい?』という科学的な疑問。クイズ王の意地にかけてチコりたい伊沢拓司さんでしたが、ちょっとした落とし穴に引っかかってまさかの事に。

ということで、20年9月4日に放送されたNHK「チコちゃんに叱られる!」の様子をまとめてご紹介します。

※同放送回のその他の疑問は別記事でフォロー。

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出演者

【メインMC】チコちゃん(声:木村祐一)

【アシスタント】塚原愛(NHKアナウンサー)

【ナレーション】森田美由紀(NHKアナウンサー)

【レギュラー】ナインティナイン 岡村隆史

【ゲスト】藤田ニコル、伊沢拓司

【VTR】野村将希、銀シャリ 橋本直、スタンダップコーギー 三森大輔

チコちゃんの疑問その2

虫はなぜ小さい?

2問目の指名は、

この中で一番、自然が大好きなステキな大人ってだーれ?

岡村さんが自ら立候補。

ここでチコちゃんの疑問は、

なんで虫は小さいの?

昔は巨大だったものが、人間の出現によって小さくなって行ったという答えですが、

チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」

となるとやっぱりクイズ王の出番。

昔は地球上の酸素濃度が濃く、血管の構造が単純な昆虫でも大きくなりやすかったのが、今ではそれが難しくなったからという答えですが、

ちょっと慌てたチコちゃんの姿が見られただけでそのままVTRへ。メガネウラという大きな“トンボ”がいたという知識も披露しつつ伊沢拓司さんは果たしてチコったんでしょうか?

VTRでは趣味でクワガタ・カブトムシの飼育をしているというお笑い芸人のスタンダップコーギー 三森大輔さんが登場したりしていますが、虫の小ささについては答えられず。

ということでチコちゃんの答えは、

骨も肺もないから

伊沢拓司「どうなってんだこれ?」

肺と酸素は関係しなくもないですが、チコったわけではなかった模様。

解説は千葉大学大学院 野村昌史教授。

普段私たちが目にする虫の大きさは大きくても10cm程度ですが、哺乳類などの他の動物に比べて圧倒的に虫が小さいのが大きく分けて2つの理由があると野村先生。

それが、

  • 骨が無い事
  • 肺が無い事

という2点。

まず前提として虫の体内には人間のように体を支える骨がなく、その代わりに虫の身体を支えているのは体を覆う硬い皮。

この硬い皮は外骨格といいますが、これが虫が大きくなれない原因の一つ。

内部に骨を持つ人間と、外骨格しか持たない虫を建物に置き換えて考えてみると、

人間は内部に骨という柱を持つ大きな一軒家であり、虫は内部に柱を持たない壁だったり犬小屋だったり。

小さい犬小屋なら柱はいらないですが、これをどんどんサイズアップしていくと内部に柱がないと支えられなくなりますよね?

そういった原理が虫に働いているわけで、つまり、虫は内部に骨が無いので外骨格だけでは大きな体を支えられないからというのが大きくなれない理由。

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そしてもう一つのポイントが肺。

人間の体内では吸い込んだ酸素を肺の中で血液に取り込んで全身に送るという肺呼吸が行われていますが、虫の体にはこの肺に当たる器官が無く、虫の呼吸法は人間とは異質。

それが気管呼吸と呼ばれる虫の呼吸法。

多くの虫の体には気門という呼吸のための穴がいくつも開いていて、この気門とつながっている気管という体中を巡る管を通して体内に酸素を取り込んでいるんですね。

しかし、この気管呼吸では気門から徐々に酸素が入るだけで、人間のように息を大きく吸う事で大量の空気を一気に吸い込むという事は出来ません。

小さい虫であれば気門からゆっくりと入って来る酸素だけでも事足りますが、これが大きな虫になると内部まで十分に酸素が届かなくなってしまうんですね。

つまり、肺を持たない虫の呼吸法では体を大きくするのに限界があるという事ですよね。

という事は裏返すと、酸素濃度が高い環境であれば虫が大きくなるのは可能という事でもあったり。ここに来て伊沢拓司さんが指摘していた酸素濃度と関係してきましたね。

実際にアリゾナ州立大学の研究室で酸素濃度を通常の1.5倍に設定した環境でトンボを飼育する実験が行われたところ、通常よりも15%大きなトンボが育ったというデータが得られていたり。

同様に通常よりも酸素濃度を低く設定すると20%小さなトンボが育つという研究結果も得られていて、やはり酸素濃度は虫の体の大きさを決める重要なファクターである事がハッキリしますね。

ちなみにこの酸素濃度1.5倍という環境はおよそ3億年前の地球と同等の環境。

そしてこの時代には巨大な虫が生息していたという事が分かっていたり。

その一つがメガネウラ。羽を広げた横幅は約70cmと超巨大で史上最大の昆虫とも言われていたり。

響きから「メガネウラ=眼鏡裏?」と思うかもしれませんが、大きなという意味のメガースが由来で眼鏡とは関係ないので悪しからず。

また外骨格に関しては体を支える働きに加えて、身を守る盾の役割をしていたり、気管呼吸は体の小さい虫にとっては酸素を全身から吸収できるという大きなメリットがあったり。

気管呼吸によって全身から酸素を吸えるのであんなにパワフルな動きを実現できるという意味でもあると。

ちなみに野村先生に一番好きな虫を聞いてみるとカマキリだそうで、特に捕食シーンがカッコいいとか。

カマキリ先生こと香川照之さんと気が合いそうですねw

ということでコチラが結論。

虫が小さいのは骨も肺もないから

でした。

小さくなったら一緒に遊びたい虫は?という問いかけには「トンボと遊びたい。トンボの背中に乗って色々教えてあげたい。水たまりに卵産んじゃダメだよ。とかね。あの長渕剛も歌にしてるわよ。とかね。」とチコちゃん。

最後に塚原愛アナから補足。

エビやカニの体を覆っているのも外骨格の一種で、野村先生によると伊勢海老やズワイガニがとても大きな体をしているのは水の浮力で外骨格を支える重さが軽減されるのであれだけ大きくなれるのだとか。

ちなみにメガネウラは“トンボでは無い”とチコちゃんから最後の補足。現在は絶滅している原トンボ目という種類で原始的なトンボなので厳密には今生きているトンボとは別。

伊沢拓司「ちゃんとファクトチェックも5歳なのに出来るんだね。笑」

※同放送回のその他の疑問はコチラ

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