パトカー、消防車、救急車のサイレンの音が違うのはなぜ?「チコちゃんに叱られる!」
20年9月11日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」で紹介されたのは『パトカーはウー、消防車はウーカンカンカン、救急車がピーポーなのはなぜ?』という言われてみればという疑問。当然、サイレンで聞き分けられるようになっているわけですが、それだと答えとして不十分。ではその真実は?
ということで、20年9月11日に放送されたNHK「チコちゃんに叱られる!」の様子をまとめてご紹介します。
※同放送回のその他の疑問は別記事でフォロー。
スポンサーリンク出演者
【メインMC】チコちゃん(声:木村祐一)
【アシスタント】塚原愛(NHKアナウンサー)
【ナレーション】森田美由紀(NHKアナウンサー)
【レギュラー】ナインティナイン 岡村隆史
【ゲスト】豊川悦司、池田美優
【VTR】山西惇、八十田勇一、宮下雄也
チコちゃんの疑問その2
パトカーはウー、消防車はウーカンカンカン、救急車がピーポーなのはなぜ?
2問目の指名は、
この中で一番、緊急車両に率先して道を譲るステキな大人ってだーれ?
「これはみんなそうですけどね。」と言いつつ立候補の岡村さんが解答者に。
ここでチコちゃんの疑問は、
なんでパトカーはウー、消防車はウーカンカンカン、救急車はピーポーなの?
聞き分けられるように偉い人が決めたという答えの岡村さんですが、チコちゃんが聞きたいのは「なぜサイレンの音が分かれているか?」という所なので、もっと突っ込んだ答えが必要な様子。
チコちゃん「岡村!ボーっと生きてんじゃねーよ!」
実際の消防官の方たちに聞いてみると、みなさん「考えた事無かったですね。」と首を横に振るばかり。
ちなみに消防官の事を総称して消防士というのは本当は誤り。
消防士は消防官の階級名なので、警察官のことをまとめて巡査とか警部と言っているのと一緒だったり。
普段は消防士で通じるので深く考えなくてもいいですけど。
ということでチコちゃんの答えは、
消防団がイライラしたから
解説は京都で緊急車両のサイレンを製造する会社(大阪サイレン製作所)の社長を務める上岡幹宜さん。
昭和45年までは救急車、消防車、パトカーと緊急車両は全てウーウーという音で一緒だったのですが、そこでピーポーという音を開発したのが上岡幹宜さんの父で先代社長の上岡淑男(ひでお)さん。
ここで始まるのがNHKたぶんこうだったんじゃないか劇場。
「ピーポー for People ~なにわサイレン物語~」
東京出身のディレクターが関西風を目指して作った作品だそうですw
上岡淑男役は山西惇さん、消防官役は八十田勇一さん。
時は昭和40年、サイレンを作る上岡淑男に「緊急車両のサイレンの音が全て同じで困るので何とかしてほしい」という消防官からの要望が届きます。
対面で話し合う2人の姿はまるでセンターマイクを使った漫才コンビw
何故困るのかというと、消防団というのは地元の会社員や自営業の方などで結成される組織であり、消防隊に所属する消防隊員とは違って普段は別の仕事をしているもの。
ところが、消防団は別の仕事中でもサイレンの音が聞こえれば火災現場に直行する必要があり、となるとパトカーや救急車のサイレンが鳴っても逐一確認をしなくてはいけないのでこれは不都合なわけですね。
実際に新聞記事にはサイレンの音を聞いて仕事を中断したのに肩透かしを食らう事がある事への不満の声が寄せられていたり。
さらに救急車のサイレンについては搬送される患者にはストレスを与え、周辺住民からも緊迫感がありすぎると消防庁へクレームが入る始末。
そこで消防庁は上岡淑男さんに対して救急車のサイレンを改良してもらえるよう依頼。
その時、改良方針として伝えられたのが、
- ストレスを与えない
- 緊急だと分かる音
という相反するような2つの条件。
この無理難題に挑む中で、参考資料として海外のサイレンを視察したのですが、そこで耳にしたのがフランスの緊急車両のサイレン。日本のウーというサイレンは一つの音でしたが、フランスのサイレンは2つの音を組み合わせた音。
この視察の結果生まれたのがピーポー音。
ここでTKGに戻って警察官役に新たに宮下雄也さんを加えて改良されたサイレンの試聴タイム。
緊急車両のサイレンを新たにするためには道路交通法の観点から警察のOKももらわないといけなかったんですね。
ここでトリオ漫才に移行w
せっかく作ったピーポー音でしたが、住民からは好評だったものの、警察からは「緊急にならない。」とダメ出し。
試験運用された際の当時の新聞記事も残っていたり。
そこでさらに緊迫感を加える為に考え出したのがビブラートをかけて音を震わせるという工夫。
ホイッスルの音などでもこのビブラート効果が生きているようですが、
音を震わせるとどんな効果があるのかを東京工芸大学の森山剛博士に伺ってみると、
あの救急車のピーポー音はシとソの連続になっていて、この音は本来はストレスを与えずに楽し気な雰囲気のする音の組み合わせだそうで、そこに注意喚起を引き起こすビブラートを加える事で上手くバランスを取っているとの事。
つまりあの難しい2つの相反する条件を何とかクリアしたというわけですね。
そして昭和45年にこの新たなサイレンが配備され、消防署からは感謝状が贈られることに。
その後は消防車に伝統的な火事のイメージと結びつくカンカンという半鐘の音を付けて新たにサイレンを作成。
こうやって3つのサイレンが分けられる事になったんですね。
ということでコチラが結論。
パトカーはウー、消防車はウーカンカンカン、救急車はピーポーなのは消防団がイライラしたから
でした。
ドキッとする音は?という質問には「ブー!キキーッ!バタンバタンバタン!タッタッタッタ!ピンポーン!ひえぇ~~!という音ですね。」とチコちゃんw
もしかして怖い組織にでも踏み込まれています?w
最後に漫才スタイルという新たなTKGが発表された今回、
山西惇さんは撮影後に「このパターンまたありますね。」と手ごたえを感じていたとかw
岡村「そんなん言うてたら、終いにM-1出てしまいますよ。」
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