バナナの皮はなぜ滑る?元ネタやその研究論文は?「チコちゃんに叱られる!」
20年9月25日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」で紹介されたのは『なぜバナナの皮は滑る?』という疑問。その研究でイグノーベル賞を受賞したという馬渕清資先生の論文が登場したり、バナナの皮が滑るというギャグの起源・元ネタについても。
ということで、20年9月25日に放送されたNHK「チコちゃんに叱られる!」の様子をまとめてご紹介します。
※同放送回のその他の疑問は別記事でフォロー。
スポンサーリンク出演者
【メインMC】チコちゃん(声:木村祐一)
【アシスタント】塚原愛(NHKアナウンサー)
【ナレーション】森田美由紀(NHKアナウンサー)
【レギュラー】ナインティナイン 岡村隆史
【ゲスト】秋野暢子、松本利夫(EXILE)
【VTR】ゴー☆ジャス
チコちゃんの疑問その2
なぜバナナの皮は滑る?
2問目の指名は、
この中で一番、滑って転んでもただでは起きないステキな大人ってだーれ?
ここは利夫さんことマツさんが解答者に。
ここでチコちゃんの疑問は、
なんでバナナの皮は滑るの?
糖分が滑る、皮の中に空気が入っていて、皮自体が空洞になっているので滑る、潰れると甘みが出るという説を展開していますが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
ということでチコちゃんの答えは、
つい最近解明!踏むと皮の中の粒々が潰れてヌルヌル液が飛び出すから
解説は北里大学の名誉教授、馬渕清資先生。
人類がいつからバナナの皮ですべって来たのは定かではありませんが、番組では1944年のトムとジェリーの中で登場するシーンだったリ、1948年のサザエさんの一コマだったり、1963年のおそ松くんの一コマだったり、1992年発売のスーパーマリオカート(映像はマリオカート8でしょうか)だったりをダイジェスト形式で紹介。
このバナナの皮で滑るという現象で初めて笑いを作った起源・元ネタといわれているのが、
喜劇王 チャールズ・チャップリン
その人。
1915年に公開された映画『アルコール先生 海水浴の巻』の中でバナナの皮で滑るギャグシーンを初披露。
YouTube動画。
他に1921年のバスター・キートンや1926年のハロルド・ロイドも合わせて紹介されている動画ですね。
このバナナの皮が滑る理由については長らく解明されないままだったそうですが、そこに風穴を開けたのが2014年に発表された論文。
そこで映ったのは2014年のイグ・ノーベル賞の舞台でスピーチをする馬渕清資先生。
ちなみに馬渕先生の専門は人工関節の研究だそうで、バナナの皮とは基本的に無関係。
なぜバナナの皮の研究をしようと思ったのかというと、
滑らかな関節の動きがどういう仕組みなのか?を説明する時に「関節はまるでバナナの皮が滑るように滑っている」という表現を使っていたものの、それが本当にそうなのか疑問に思い、確かめたかったから
だそう。
そこで4年間に渡ってバナナの皮の滑りやすさを研究し遂に解明したと。
スポンサーリンク前置きはこの辺にして、バナナの皮が滑るその原理について説明すると、
バナナの皮の内側を拡大して見てみると、小胞と呼ばれるヌルヌルした液体が入った粒々がびっしりと並んでいるのが分かります。
このためにバナナの皮を踏んで粒々が潰れると中のヌルヌルした粘液が飛び出し、靴底と地面の間に粘液の膜が出来、摩擦力が低下し滑るというわけですね。
どのくらい滑りやすいのかというと、
滑りやすさの目安となる摩擦係数という数値では0.066。バナナの皮ナシだと0.412なので相当摩擦力が低下しているようですね。
これを測るために測定器にバナナの皮を置いて実際に足で踏んで滑ってみるという実験を100回以上は行ったそうw
この0.066という摩擦係数ですが、雪の上のスキー板の滑りやすさが0.02~0.08なのでバナナの皮はスキー板とほぼ同じぐらい滑りやすいんですね。
ところで、このヌルヌルした粘液は何の為なのかというと、
植物学者の甲南大学 田中修先生によると、ヌルヌルした粘液には保水性があり、粘液は暑さや乾燥に耐えるために分厚い皮を作る事で中の実を守っているのだとか。
暑い地域で育つバナナは皮の内側のヌルヌル液で水分を保持して守っているんですね。
粘液に含まれる多糖類が水を保持する役割を担うそうで、詳しく説明してくれる馬渕先生ですが、細かすぎるお話になるのでそこはあっさりカットw
ちなみに多糖類は言うなれば糖分なのでマツさんは相当惜しいw
ここでなぜか取材ディレクターの回想シーンに。「そういえば最近バナナの皮で滑ってないな~。」というノスタルジーw
ということでコチラが結論。
バナナの皮が滑るのは踏むとヌルヌル液が飛び出すから
でした。
滑りたくない時は?という問いかけには「チコはいつ何時でも滑りたくない!たとえ寝言でも!」とチコちゃんw
最後に塚原愛アナから補足。
1941年アメリカ・テキサス州のボーモントで新しく造った船を初めて海に浮かべる進水式の際に船を滑らせるために使うオイルが不足していたので代用品として使われたのが3.4トンのバナナだったとか。
その結果120mもある大型の貨物船をバナナの皮で見事に滑らせて、進水式を成功させたそうです。
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