宝石のカラットとは何の事?その名前の由来や意味とは?チコちゃんに叱られる
20年12月25日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」で紹介されたのは『宝石の「カラット」ってなに?』という疑問。カラットの名前の由来は「豆」との事ですが、その意味とは果たして?
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スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】杏、濱田岳
【VTRゲスト】なし
宝石の「カラット」ってなに?
5問目の指名は、
この中で一番、女性に優しいダンディな大人ってだーれ?
ここは濱田岳さんがこの日2回目の解答者に。
宝石の単位について聞くチコちゃんですが、
チコちゃんの疑問は、
カラットってなに?
散々悩んだ挙句に何も出て来なくなっちゃったので、
チコちゃん「もう我慢できない・・・!ボーっと生きてんじゃねーよ!」
チコちゃんの答えは、
豆
解説は日本宝石協会の堀内信之副理事長。
まず大前提としてカラットという単位は宝石の大きさや輝きの単位ではないというのが第一。
正しいカラットの定義とはシンプルに宝石の重さの事。
1カラットは0.2gとなっていますが、このカラットという言葉はギリシャ語のクラチオンというワードが語源。
そしてこのケラチオンが意味しているのがイナゴマメの事。
宝石はかつてイナゴマメによって量り、取引していたという歴史があるんですね。
イナゴマメとは古代から地中海東部で食用や医薬品の原料として使われていた植物。
なぜイナゴマメが宝石を量るための分銅のような使われ方をしていたのか?というと、
イナゴマメが一粒一粒の重さがほぼ均一だったからというのがその答え。
さらに育てやすい植物だったのでどの町にもあって使いやすかったというのも理由。
スポンサーリンクそもそも宝石がいつ頃から使われていたのかは正確な情報は分からないものの、
お守り・病気を治す道具・権力の象徴などの用途で人々に用いられてきたという歴史。
ちなみに現在分かっている最古の鉱物の装飾品はコチラのクロライトのブレスレット。
およそ4万年前のアクセサリー。
このように太古から宝石が重宝されて来たという事は必ずそこに取引というものが存在していたわけで、その際には誰もが納得できる基準が無いと取引がスムーズに行かないので便利だったイナゴマメが多用されていたんですね。
この1カラット=0.2gという単位はイナゴマメ1粒分の重さがその元。
それでもイナゴマメはあくまで自然物なので多少の誤差は出て来るのが常というもの。
希少な宝石になると0.05カラット(0.01g)の差でとんでもない価値の差が生まれてしまうため、試しにイナゴマメの重さを1粒1粒計100粒スケールで量ってみると、
バラつきはあるものの、意外にも基準値の0.20gの個体が多いという結果に。
特に最小値と最大値では0.13gもの差が出ちゃっているので今では由々しき事態。
それでも19世紀までは1カラットという単位はあったものの、重さの基準自体も各国でバラバラだったのでこれを是正すべく、1907年の国際度量衡総会で1カラット=0.2gに定められたとか。
一般的に分かりやすいグラム(g)単位を使えば良さそうな感じもしますが、
実はカラット(ct)の単位を使うのはダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドなどの不純物がほとんど無い結晶物の宝石の取引のみ。
ラピスラズリや琥珀のように不純物が混ざって大きさと重さが一定ではない非結晶物の取引にはグラムが使われるとか。
そして日本企業が養殖に成功した真珠は当時日本で使用されていた重さの単位である匁(モンメ)が取引に使われているそう。
最後に堀内先生が奥様に渡されたという2カラットの婚約指輪をイナゴマメ単位で量ってみるという企画。
イナゴマメ2粒と天秤で釣り合えばイナゴマメ単位でも2カラットとなるわけですが、
宝石以外の地金の部分は正確な重りでカバーしつつ、イナゴマメ2粒を乗せてみると、見事に釣り合って2カラットに。
事前に0.20gであると量ったイナゴマメを2粒使っているのでそりゃそうなるw
この結果に次の取引でイナゴマメを使ってみようかな?と妙に乗り気な堀内先生でオチw
というわけでコチラが結論。
カラットは豆
でした。
すごい宝石の指輪をあげるからウチの息子と結婚しない?と誘う堀内先生に「私ずっと5歳だけど大丈夫?」と返すチコちゃんで終了。
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