焼くと肉の色が変化するのはなぜ?黒いのは新鮮?チコちゃんに叱られる
21年5月8日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」で出題されたのは『焼くとお肉の色が変わるのはなぜ?』というちょっと化学な問題。そもそもお肉(特に牛肉)は新鮮だからこそ黒みがかった暗い赤色の暗赤色をしていて、そこから反応が進むことでどんどん色が変わっていくという原理だったり。
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】芳根京子、土田晃之
【VTRゲスト】なし
焼くとお肉の色が変わるのはなぜ?
3問目の指名は、
この中で一番、お肉大好きなワイルドな大人ってだーれ?
ここは土田晃之さんが回答者に。
ここでチコちゃんの疑問は、
なんでお肉は焼くと色が変わるの?
「そんな事調べてる人いるんですか?」と白旗状態なので、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
というわけでチコちゃんの答えは、
鉄が酸化するから
解説は麻布大学の名誉教授で日本食肉科学会理事長も務める坂田亮一教授。
そもそも肉の色が赤いのは“血の色”ではなくミオグロビンというたんぱく質の色。
ミオグロビンとは筋肉の中にある酸素をため込むことが出来るたんぱく質の事。
ため込まれた酸素は筋肉の中で運動エネルギーに変換され、力強いパワーの源に。
このミオグロビンというたんぱく質が持つ色はやや黒みがかった暗赤色という暗い赤色。
あまり美味しそうに見えない色に思えますが、スーパーなどで並ぶ精肉はもっと鮮やかな赤色ですよね?
スポンサーリンク実はあの鮮やかな赤色は空気中の酸素とミオグロビンの鉄分が反応して変色したもの。
スライスしたお肉をそのまましばらく放っておくとどんどん赤色に変化。
そしてここから加熱すると色は黒みがかった茶色に変化していきますが、この時起こるのが酸化。
これは言うなれば錆びた鉄が茶色くなる現象と同じ事。
お肉の場合も同様に内部の鉄が酸化して茶色に。
金属が錆びるのとは厳密に言うと異なる反応なので焼き色が付いたお肉を食べても健康に全く問題はなく、このお肉に含まれる鉄分は貧血の予防にも効果的なんだそう。
この酸化反応は焼いた時以外にも長時間保存した時にも起こるもので、お肉を保存していると表面が茶色く変色するのがそれ。
ところでここまで主に牛肉を例にしながら解説が進んでいますが、豚や鶏のお肉はもっとピンク色だったりベージュに近い色だったりで、焼いた後の色もかなり違っていたりですよね。
この違いを生むのは肉にどの程度ミオグロビンが含まれているかという点。
筋肉に酸素を供給する働きをするミオグロビンはより持久力が必要な動物に多く、空を飛ばないニワトリの肉はミオグロビンが少ないんですね。
そういえば空を飛ぶ鴨のお肉と鶏肉を比べると鴨肉の方が赤色が濃いですよね。これもミオグロビンの含有量の差。
このミオグロビンの酸化の性質を知っておくとお肉をより美味しく食べられると坂田先生。
例えばお肉同士が重なって黒っぽくなっている所は傷んでいる所では無く、酸化がまだ進んでおらず鮮度の良いお肉の証だったり、お肉を冷凍保存する場合は等級の高いいわゆる高級肉の方が冷凍保存向きだったり。
等級の高いお肉は脂の質が高く酸化が起きにくいので冷凍しても味があまり落ちないんだそう。
そういう坂田先生は一番好きなのはお寿司だそうですが…w
ということで結論は、
焼くとお肉の色が変わるのは鉄が酸化するから
でした。
一番好きなお肉は?の質問には「粗挽きソーセージ。」とチコちゃん。
3問目は以上。
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