運動神経がいいって何?スポーツ科学的に運動神経を鍛えるには?チコちゃんに叱られる
21年7月16日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」で出題されたのは『運動神経がいいってなに?』という問題。運動神経がいい人と悪い人の違いってスポーツ科学の分野では具体的にどう説明するんでしょうか?生まれ持った遺伝?それとも?また、スポーツ科学の専門家がおすすめする運動神経を良くする方法とは?
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】中山秀征、近藤春菜
【VTRゲスト】なし
運動神経がいいってなに?
本日のゲストは、
2人とも初登場ですが「ABブラザーズ」呼びの中山秀征さんと「カンニング竹山、ハリセンボン」呼びの近藤春菜さん。
オープニングはサクッとすぐに1問目の指名は、
この中で一番、スポーツ万能なステキな大人ってだーれ?
ここはかくし芸大会で活躍していた中山秀征さんが回答者に。
「運動が得意な人=運動神経が良い」と表現しますが、
チコちゃんの疑問は、
運動神経がいいってなに?
運動に対する生まれ持った対応力、才能という答えですが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
というわけでチコちゃんの答えは、
生まれ持った才能よりも繰り返し練習したおかげ
解説は日本女子体育大学学長の深代千之先生。
「運動神経が良い」をスポーツ科学的に説明すると、自分のイメージ通りに体を動かせる事を指す言葉。
運動神経が良い悪いという言葉はいわゆる俗語であって、世間一般で使われる運動神経とは練習で誰しもが身につけられる能力の事。
つまり生まれ持って遺伝的に運動神経が良い人はいないという意味でもあったり。
そもそも医学的に運動神経とは才能やセンスではなく、脳と筋肉をつなぐ神経そのものを指す語。
人は運動する際に脳から筋肉に「どう動けばいいか」という指令を送っていますが、この時に指令の通り道になるのが運動神経。
これは誰しもに備わっているものなので「個人差は無い」というのが基本的な考え。
となると同じ運動をしても行う人によって大きな差がついたりするのはなぜなんでしょうか?
そのカギを握るのが、脳の中に出来上がった適切な神経回路。
脳の中の神経回路は例えるなら都内を入り組んで走る地下鉄の路線図のようなもの。
地下鉄でA駅からB駅に向かうとすると、運動神経が良い人は最も効率的な最短ルートを瞬時に割り出し、理想的な乗り換えを行って短時間で目的に到着するのに対して、運動神経が悪い人というのはわざわざ遠回りするようなルートを選んでしまったりして目的に到着するのに大幅にタイムロスしてしまう人の事。
スポンサーリンクこの神経回路という名の地下鉄を上手く乗りこなすには、
- 成功体験
- 反復練習
の2つの要素が必要不可欠。
地下鉄の複雑な乗り換えルートも、一度ルートを覚えさえしてしまえば、次に同じルートを辿る時に間違いは起こりにくくなりますよね?成功体験とはつまりこの事。「正しいルートを使って目的に無駄なく到着した」という成功を一度でも味わう事が大切。
そしてその正しいルートを何度も繰り返し辿っているうちに徐々に体に染み込んで、次からは深く考えなくても自然と行えるように変化。これはつまり反復練習の事。
という事は成功体験&反復練習によって運動というのは誰しもが出来るようになっていくものと深代先生。
となると上達するまでに時間がかかる人と、初めての運動でも難なくこなす人の違いが生まれるのはなぜなのか疑問な所ですが、
これは「過去の似たような運動の記憶を応用出来るか出来ないか」の違いによるもの。
例えば野球経験者であれば、ボールを投げる時の腕を振る動作を、初めて行うバドミントンのスマッシュに応用する事で意外と打ててしまったり。
ここでスポーツ科学の専門家である深代先生がおすすめする運動神経を鍛える方法について。
それには3つのポイントを押さえることが重要だそうで、
- 上手い人の動きを真似する
- 上手くいった動きは繰り返し続ける
- 練習中の自分を客観的に見る
- たまには休む
上手い人の動きを見よう見まねでコピーするように心がければ、脳の中の適切なルートを発見しやすくなるので効率的な上達が図れるわけですね。
具体的には上級者の真後ろに立って、全く同じ動きをするようにしてみたり。
そして上手くいった動きを何度も繰り返す事で脳の中でルートが固定化されるので、その動きが体に定着する助けになるとの事。
練習の様子を動画などで撮影したものを自己分析する事で、上手くいった時の動作だけを抜き出して、失敗した動作を脳に記憶させないようにしつつ、良い動作だけを脳に記憶させるようにするのが大切。
例えば初めて自転車に乗る練習を行った時などは、しばらく練習した後に1週間ほどお休みを設けた途端、休み明けにもう一度自転車に乗ってみるとすんなり乗る事が出来たといった事が起こるとの事。
これは休んでいる最中に練習中の良いイメージを脳の中で増幅した効果と考えられるそう。
運動神経の良し悪しに才能は関係なく、努力した人のみに与えられるものと深代先生。
過去のオリンピックのメダリストたちの言葉を抜き出してみると「一生懸命練習してきましたので」「練習だけを信じて」「全てやって来た」などなど。
ちなみに岡村さんも「一生懸命頑張る事で観てもらうしかないから」とやっぱり努力の大切さを説いていたり。
というわけでコチラが結論。
運動神経がいいとは生まれ持った才能よりも繰り返し練習したおかげ
でした。
練習に励んでいる事は?という質問には「中華鍋振りかな。自分でチャーハン炒めようと思って。」とチコちゃん。
1問目は以上。
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