ネクタイは何の為にある?起源や元々の役割は?チコちゃんに叱られる
21年8月13日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!拡大SP」で出題されたのは『なぜネクタイをつける?』という服飾文化に関する問題。ネクタイの歴史を紐解くとその元々の役割は「お守り」だったんだとか。またネクタイの形が剣先に向かって広がっている理由とは?という疑問への答えも明らかに。
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】郷ひろみ、石原さとみ、奥田民生
【VTRゲスト】なし
なぜネクタイをつける?
東京オリンピックなどの影響で約1か月ぶりの放送となったチコちゃんですが、
今日は「2億4千万の瞳に見てもらいたい 真夏のエキゾチッコジャパンスペシャル」と題して拡大SP。
チコちゃんもスペシャルに合わせてピンクの浴衣姿でご登場。
そんなスペシャルにふさわしい本日のゲストは初登場の郷ひろみさん&石原さとみさん、そしてオリジナルメンバーに昇格になった奥田民生さんというゲスト3名体制。
オープニングはサラッとすぐに1問目の指名は、
この中で一番、スーツがよく似合うステキな大人ってだーれ?
ゲスト紹介で早速ジャケットプレイを見せてくれていた郷ひろみさんが回答者に。
チコちゃんの疑問は、
なんでネクタイをつけるの?
ファッション、首をしめる事で身が引き締まるという答えですが、
チコちゃん「ん~。エキゾチックボーっと生きてんじゃねーよ!」
石原さとみさんは「首しめた所で何だろう…?」とネクタイの存在意義についてずっと疑問だったそうですが、
他に「引っ張りやすいから?」「風向きを見る為?」と色々答えが出るものの皆さん見当違い。
というわけでチコちゃんの答えは、
生きて帰るため
解説は服飾評論家の出石尚三さん。
そもそもネクタイの起源といわれているのがフランスの「クラヴァット」と呼ばれるファッション小物。
クラヴァット(cravate)とはフランス語でネクタイを指す言葉ですが、元々は17世紀のフランス貴族から広まった首元を飾る布の事。
200年以上に渡ってヨーロッパを中心に受け継がれて来たこの伝統。
その始まりはフランスのルイ13世といわれていて、そこから歴代の国王が愛用したという歴史があったり。
フランス国王ルイ13世が国を治めていた17世紀、ヨーロッパは30年に及ぶ戦争の真っただ中。
フランスは外国から数多くの兵士を雇っていましたが、その中にはクロアチアから来た兵士も。
するとルイ13世は彼らクロアチア兵が身につけていたあるアイテムに目を留める事に。
これの見たルイ13世は「あれは何だ?」と側近に尋ね、側近は「クラヴァット(クロアチア人)です。」という回答。
クラヴァットとはフランス語でクロアチア人が訛った表現。
ルイ13世が首飾りについて聞いたのに、それを勘違いした側近がクロアチア人ですと答えた事で、ルイ13世は「首の布=クラヴァット」と認識してしまう事に。
こうしてネクタイの元祖は勘違いが原因で広まる事に。
スポンサーリンクそもそもクロアチア兵が首に巻いていた布の由来については、
出兵する時の「お守り」だったといわれていて、
当時クロアチア兵の間では家族や恋人など女性の服の一部を身につけていると戦争で死なず無事に帰る事が出来ると信じられていたんだとか。
そんなネクタイが一気に流行したのがルイ14世の時代。
フランス史上最も長く国王の座に君臨して強力な権力と栄華を極めたことから太陽王の異名で呼ばれたルイ14世はレースや刺繍をあしらった高価なクラヴァットを好み、オシャレだった国王が身につけていた事でクラヴァットはたちまちヨーロッパ中の流行に。
さらに19世紀になるとイギリスでダンディズムが流行。
派手な色や装飾を排除してダークスーツでシルエット美を追求するダンディズムは男性の新しいオシャレ哲学としてファッショントレンドに。
ところがシンプルな装いという事はつまり皆が同じような格好で似たり寄ったりになってしまうという事でもあり、
そうなった時にワンポイントアクセントとして重宝されたのがクラヴァット。
男性たちは個性を表現するアイテムとしてクラヴァットを活用して、様々な結び方も考案されてすっかり定番のファッション小物へ。
ちなみに現在みられるようなネクタイの結び方というのは「フォアインハンド」と呼ばれる結び方の一種で、
1860年頃に存在したロンドンの上流階級の若者たちが馬車でスピードを競い合う「フォアインハンドクラブ」という社交クラブがその名称の由来。
クラブ内で流行っていたといわれているのが縦に結ぶクラヴァット。
斬新なその結び方はやがて一般にも流行して行き、これが現代のネクタイの結び方の源流。
さらにこの頃からクラヴァットという呼び方から「首に(neck)結ぶ(tie)」という意味でネクタイという名称が浸透。
すっかり縦結びが主流となったネクタイですが、当時は大きな布を折りたたんで使っていたために結び目がほどけやすいという難点を抱えていて、それを解決したのが1923年にニューヨークのジェシー・ラングスドルフという人物が申請した新しいネクタイの特許。
布を斜め45度の角度で裁断する事で大剣・小剣・中継という3つのパーツに分ける事で結びやすくてほどけにくい現在のネクタイが誕生。
こうした歴史を経て現在にまで伝わっているネクタイですが、未だに人々がネクタイを締め続けている理由としては、
「朝起きて良いネクタイをきちんと結んで、会社に行きますね?で無事に帰れるかどうかっていうのはネクタイにかかってるんですよ。ネクタイをちゃんと結んでいると相手に対して失礼じゃないでしょって事なんですね。仕事に失敗しないで帰って来る事が出来る。昔の戦場と同じなんですよ。だからネクタイは現代人のお守りなんですよ。」
という出石さんの見解。
ネクタイは社会のルールを守り、相手の敬う人間の証という意味でもあったり。
というわけでコチラが結論。
ネクタイをつけるのは生きて帰るため
でした。
生きて帰る為にしている事は?という質問には「家の鍵を失くさないようにする。」とチコちゃん。
1問目は以上。
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