チコちゃんに叱られる アンティークとヴィンテージの意味の違いは?答えは100年前かどうか
21年10月15日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」の第3問は『アンティークとヴィンテージの違いって何?』という言葉の意味についての問題。答えは100年経っているかどうか?がアンティークの一つの基準だそうで、一方でヴィンテージには定まった定義が無いとか。ではなぜ似た意味の言葉が二つ使われるようになったのか?そのポイントは第二次世界大戦にあるとか。
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【ゲスト】鈴木浩介、佐々木久美 (日向坂46)
【VTRゲスト】なし
アンティークとヴィンテージの違いって何?
3問目の指名は、
この中で一番、モノの価値が分かるステキな大人ってだーれ?
ここは岡村さんが回答者に。
チコちゃんの疑問は、
アンティークとヴィンテージの違いって何?
アンティークはもう作られていない古い物で、ヴィンテージは今でも作られていて古い物という違いという答えですが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
鈴木浩介さんはアンティークは単に古い物であって、価値があるものがヴィンテージという答えですがこれも不正解。
というわけでチコちゃんの答えは、
100年経っているかどうか
解説は西洋アンティーク研究家の岩崎紘昌さん。
アンティークとは100年以上昔のものという意味であり、その考え方のきっかけになったのがアメリカのある法律。
それが1930年にアメリカで作られた関税法。
当時の関税法の条文には「1830年より昔に作られたもの」という記載が。
つまり法律が出来た年から数えて100年以上前のものには関税がかからないとされたんですね。
1830年というと1700年代にイギリスで起きた産業革命が各国に広まって行った時期。
産業革命以前は主に手作業で家具や食器などが作られていたのが、この頃になると機械による大量生産の時代へ。
こんな歴史的変化を鑑みて、当時のアメリカの人々は1830年を一つの基準として100年以上前のものは「歴史的に貴重」と区別
そしてそれらの貴重な品々を輸入しやすいように関税をかけないようにしたのでは?と岩崎さんの見解。
その後は1966年にはこの法律が「関税がかからないのは100年以上前に作られたもの」と改正。
この事からアンティーク業界では基本的に「アンティーク=100年以上昔のもの」というルールが誕生したとの事。
その一方でヴィンテージについては定義が曖昧だそうで、
そもそもヴィンテージとはブドウの収穫年の事でワイン業界の専門用語。
例えばヴィンテージワインはブドウの収穫年が特定できるワインというのが本来の意味。
という事はつまりヴィンテージには「古い」という意味が元々含まれていなかったという事でもありますよね。
スポンサーリンクしかし日本ではヴィンテージワインは「長期熟成された上質なワイン」と捉えている節もあって、そしてやがてヴィンテージにも年月を重ねて価値を増した古いものという意味が付け足されるように変化。
そしてこのアンティークに対してヴィンテージという近い意味を持つ言葉が生まれた背景には第二次世界大戦が関係していると岩崎さん。
戦争によってアンティークと呼べる多くの貴重な品が失われた事でアンティーク業界でも「作られてから100年経っていなくても、それなりに古くて貴重」という意味でヴィンテージという語を用いるようになったとか。
そしてこのヴィンテージがどのぐらい昔のものを指すのか?という定義は業界によって様々だそうで、
例えばヴィンテージジーンズ業界ではジーンズを染める染料が変化(インディゴ染料から硫化染料に)した1978年が一つの基準だったりですが、一般的には「ヴィンテージ=戦後以降に作られたもの」という認識が広く知られているとか。
またヴィンテージには作られた年代の古さ以外にも希少性や物自体の価値も関わって来るそうで、例えば20年前に作られたものでも数が少なくて希少であればヴィンテージに当てはまったり。
というわけでコチラが結論。
アンティークとヴィンテージの違いは100年経っているかどうか
でした。
古い方が良いと思うものは?という質問には「恋女房。」と渋いチコちゃん。
最後に塚原愛アナから補足。
アンティークとヴィンテージの違いについては日本の法律では決められているわけではないのでアンティーク業界で主流となっている考え方の一つを今回紹介したとの事。
実際に販売されているアンティーク商品、ヴィンテージ商品すべてに今回の定義が当てはまるわけではないという補足で3問目は以上。
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