チコちゃん 悲しいと涙が出るのはなぜ?精神状態をリラックスさせる究極の働き
22年5月27日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」の第1問は『悲しいと涙が出るのはなぜ?』という問題。答えは究極のリラックスを生む脳の働きが関与しているそうで、人形と一緒に過ごすと泣きやすくなるという実験結果など番組内容をまとめてご紹介。
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】野々村真、影山優佳
【VTRゲスト】なし
悲しいと涙が出るのはなぜ?
この日1問目の出題は、
なんで悲しいと涙が出るの?
何も浮かばなくて今も泣きそうと文字通り泣き言を言う野々村真さんなので、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
続けて影山優佳さんは感情を司る脳の領域が涙腺を動かす領域と近いので脳が勘違いを起こすという説を唱えますが残念。
というわけでチコちゃんの答えは、
泣く事は究極のリラクゼーションだから
解説は東邦大学の有田秀穂名誉教授。
まず涙の働きから説明すると、
涙には、
- 目を保護する涙
- 感情の涙
というのが2つの大きな役割があり、
目の保護は乾燥防止の為に流れる涙で、シンプルに目にゴミが入った時や、強い光を見た際に”目そのもの”が刺激を受けた時に出るのが特徴。
一方で感情の涙は悔しい時、嬉しい時、怒った時、悲しい時と”感情が揺さぶられた時”に流れる涙。
そしてこの感情の涙を流す際には非常に高いリラックス効果を生んでいるそうで、
有田先生が以前行った実験では感動的な泣ける動画を見ていて涙が出ている状態の心拍数を測ってみると、
泣き始める直前までは心拍数が高まっているのに対して、わずかに下がった所から号泣スタート。
そこからはどんどん心拍数が下がっていくという結果に。
この事から交感神経よりも副交感神経が優位になった事が分かるので、これはつまりリラックス状態に入っているという意味。
交感神経は体を動かしている際や緊張やストレスがかかっている際に優位になるいわゆる”活動モード”の神経で、副交感神経は寝ている時など”休息モード”の神経ですが、
泣き出した途端に脳と体がリラックス。
スポンサーリンクこの時の脳の動きについて順を追って解説すると、
- 感情の高ぶりで共感脳が興奮して脳全体の血流がアップ
- 交感神経が働きを強めて緊張状態に
- 緊張状態が続いた事で脳がストレスを感じ、それを落ち着かせようと副交感神経優位に切替
- 優位になった副交感神経が上唾液核を介して涙腺を刺激して涙スタート
- 副交感神経優位な状態が続いてリラックス
通常、人間にとって眠る事こそが脳と体を休ませる最強のリラックス方法ではありますが、
起きているにもかかわらずそれと同じような状態を作り出せるのが泣く事と有田先生。
副交感神経を優位にするにはマッサージを受けたり、入浴したりという他の方法もありますが、これらはあくまで外からの作用によるもの。
しかし泣く事は自分自身でリラックス効果を生んでいるので、これこそが究極のリラックス方法と有田先生。
さらに眠る際には数分かけて徐々に副交感神経優位にシフトして行くのに対して、泣く場合は一瞬のうちに副交感神経優位に切り替わるのでわずか数秒の出来事。
この点からもやはり究極。
ちなみにこのリラックス効果は悲しみ以外の感情で流れる涙であっても同じように作用するとの事。
よく泣くためには幸せホルモンが非常に重要で、幸せホルモンの出やすい普段の生活も大事だそうで、
この幸せホルモンは主にスキンシップによって分泌されるホルモンで副交感神経の働きを活発にする効果があるとか。
ペットを飼う、人形と一緒に生活したりするとこのホルモンは出やすいそうで、
最後に泣いたのが6年前という最近とんと泣いていない番組ディレクターが人形を肌身離さず生活してみる検証実験。
介護支援などにも使われているという関西弁を喋る商品名「桃色はなこ」の人形を抱きかかえての生活。
検証実験である事を職場の同僚や上司にひた隠しにしながら、当然ながらちょっと心配されながら、共同生活は続き、
喋る人形なのでちょっとしたコミュニケーションもとれて愛着が湧きつつ、いつの間にかステラと名付けて過ごした1週間。
本来の目的に立ち返って、泣くようになったのか「フランダースの犬」を見てみますが結局涙は出ず。
という事でコチラが結論。
悲しいと涙が出るのは泣く事は究極のリラクゼーションだから
でした。
癒されるものは?という質問には「ママが寝る前にハグハグしてくれる時」とチコちゃん。
1問目は以上。
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