お蔵入りの意味は?蔵の由来は倉庫ではなく実は… チコちゃん
22年9月30日放送のNHK「チコちゃんに叱られる」の2問目は『お蔵入りの蔵ってなに?』という問題という事で番組内容をまとめてご紹介。
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】藤本敏史、河北麻友子
【VTRゲスト】なし
お蔵入りの蔵ってなに?
2問目の出題は、
お蔵入りの蔵ってなに?
開かずの間という岡村さんの答えですが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
という事でチコちゃんの答えは、
千秋楽の「らく」
解説は梅花女子大学の米川明彦名誉教授。
そもそもお蔵入りの辞書的な意味は「予定していた物事が訳あって中止になること」を指す言葉で、特にテレビ業界などで多く耳にする印象がありますよね。
使わなくなったものを倉庫にしまうから「蔵に入れる=お蔵入り」なのかと思いきやその意味のルーツは歌舞伎や芝居・相撲などの興行最終日を指す千秋楽。
この千秋楽というワードは江戸時代から歌舞伎俳優などの演劇関係者が使っていたワードで略して「楽(らく)」と表現していたり。
確かに今でも「楽日(らくび)」という言い方をしますよね。
江戸時代に町民たちの娯楽として栄えた歌舞伎では日々様々な演目を上映していましたが、
人気があってもともとの千秋楽予定を超えてロングランとなる演目もあれば、お客さんが集まらずに千秋楽を待たずして打ち切りになる事も。
この時、早々に打ち切られた演目では本来よりも前倒しして千秋楽が宣言されますが、
「千秋楽を迎える=千秋楽まで無事公演を終える」「千秋楽を迎える=不人気で打ち切り」と同じ言葉にほぼ真逆の二つの意味が混同されるを嫌った関係者の中で別の呼び方が自然発生する事に。
そこで考えられたのが楽(らく)をひっくり返して「くら」にする呼び方。
当時の芝居業界は元々露天商をやっていた人たちが少なからずいて、露天商では言葉をさかさまにして使う事が多かったのが事の発端と米川先生。
こうして打ち切りになる事を「くら」と呼ぶのが定着して、そのうち「中止にする=くらにする」という言い方に変化。
この由来は明治時代に書かれた小説にも登場していて「歌舞伎ではやめる事をくらと言う」としっかり明記。
ここから意味が近いという事で倉庫の意味を持つ「蔵」の漢字が当て字として使われるように。
その後は歌舞伎の業界用語だったものが、報道関係者の間では「何かの事情によって急になくなったもの=おくら」と言うようになり新聞などのメディアにも蔵の漢字と一緒に使われるように。
という事でコチラが結論。
お蔵入りの「くら」は千秋楽の「らく」
でした。
2問目は以上。
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