プレバト俳句金秋戦2022 決勝のランキング結果 優勝者は?
22年10月13日の「プレバト」では史上最難関となる大谷翔平をお題に秋の俳句タイトル戦・金秋戦決勝を開催という事でランキング結果や優勝者など一覧でまとめてご紹介。
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ランキング結果
生姜を擦るという生活感あふれる日常のシーンを取り合わせた発想は高評価ながら、
大谷という強烈な固有名詞に対して季語の生姜がどうしても負けてしまって支えきれていないという問題点。
ただし大谷というあまりに大きな存在に対してちっぽけな日常の生姜という対比が作者の意図でもあるのでそこは尊重すべき点でもあると夏井先生。
また、「打ちまくる大谷」というのはシーズンを通してなのか?一試合についてだけなのか?曖昧な点は改善の余地があるという指摘で『今日も打つオオタニ 私は生姜擦る』という添削案。
カタカナにしたのは「大谷 私」だと漢字が続いてややこしくなるので分かりやすくする工夫。と同時にメジャーリーグ感も演出。
巌流とは宮本武蔵と戦って敗れた佐々木小次郎が剣豪として名乗っていたとされる流派の名前。
菊人形展で見た武蔵vs小次郎に飾られていた菊がしおれていた事を詠んだ句だそうですが「無念」「しおれた」の二語の持つイメージが近すぎるのがマイナス評価。
さらに破調を整える為に全体で17音にした工夫についても『巌流の 無念しおれた 菊人形』とすれば1音余りながら句としての形が上手く整うという夏井先生のアドバイス。
巌流だと巌流島が浮かんでしまうのを防ぐために『小次郎の 無念しおれた 菊人形』という添削案も。
最後に「無念としおれた。今のあなただなと思います。」と9位と奮わなかった立川志らくに辛辣な先生コメント。
季語は俳人・正岡子規の命日を意味する子規忌で野球に造詣が深かった正岡子規にちなんだ季語の選択。
そんな粋な発想と共に「四番、四球、子規」にも韻の取り合わせと目で見た時のリズム感がある点は評価できるものの、全体から受ける臨場感が薄いのがもったいないと夏井先生。
詠嘆の「かな」も上手く活きていないのでここではバッサリカットして『バッターは四番 子規忌の 四球選る』の方が臨場感が増すという添削案。
こうすればバッターが四球を選んだシーンが浮かび上がってくるわけですね。
直近のタイトル戦で冬麗戦3位、春光戦2位、炎帝戦3位と安定した成績を残して来た森口瑤子らしからぬ下位決着には「言葉遊びに気を取られ過ぎた。」という本人の反省の弁。
ちなみに詠嘆を「詠ちゃん」と噛んで総ツッコミを受ける夏井先生の姿もあったり。
正岡子規も大谷翔平も全部ぶっ飛んで矢沢永吉を思い浮かべる一同。
スポンサーリンクゴミ拾いを習慣にしている大谷選手のエピソードを上手く絡めた句という夏井先生の評価。
ところが「ポケットに」の「に」がもったいない点で、これだとポケットにゴミが入っている状態を表していて、それよりもゴミを拾っている瞬間にフォーカスを当てるべきという夏井先生からは『マウンドのゴミ 爽涼のポケットへ』という添削案。
こうする事でポケットとユニフォームでやや意味が重なっている点を解消した上で野球(ピッチャー)である事も表現できるというアドバイス。
もし添削案のような作品が提出されていたら迷いなく優勝だった「1位をドブに捨てた句はこれです。」と夏井先生。
戦前は金秋戦優勝で花道を飾ると息巻き、句集完成の暁にはプレバト卒業を公言する永世名人はこの結果にヤケクソ。
梅沢富美男がこう言う度に周囲も「お疲れ様でした。」とはやし立てるので番組卒業が既定路線のようになっていますが、実際に卒業するのかどうかは今の所不明。
有名人の名前を子どもに付けるシーンを詠んだ句で、十七画は「背番号17」と「翔平が17画」である事をかけているというジュニアの説明ですが、それが読んだだけでは伝わってこないと夏井先生。
その一方で17という数字に何らかのこだわりのある家庭が子宝に恵まれたシーンに合わせた句だと捉えると良句に思えるという感想も。
中七と下五がシンプルながらそれゆえに明快と夏井先生。
上五に季語を置き、続くワンフレーズで終わりという俳句の基本型に忠実な点も明快さに拍車をかけていて気持ちが良い句という評価。
添削も無く良作ではあるもののそれだけではタイトル戦優勝には結び付かないのが難しい所。
作者の言いたい事を固有名詞に語らせるタイプの句という夏井先生の寸評。
そこに加えて「総立ちの」というインパクトのあるワードから始めて、あえてエンゼルスの本拠地とは異なる歴史ある球場名を持って来て、最後の星月夜で美しい星空で終わるという抑え方も良いという評価。
ベーブルースが所属したボストンレッドソックスの本拠地フェンウェイパークは現存するスタジアムではメジャー最古の存在であり、そこに残る記録・歴史、悠久の時の流れを感じさせる数え切れない星たち、偉業達成に湧く観客の存在などが相まって、新たな野球の歴史を作っている最中の大谷翔平にも繋がる味わい深い作品ですよね。
スポンサーリンク穴を開けるという意味の穿ぐが効果的で「雲を穿つってどういう事?あぁなるほど打球が空に飛んでいく様子か。」と腑に落ちる構成も良く出来ているという評価。
その一方で「穿ぐ」の使い方で少し気になる点があるという夏井先生からは、穿ぐには少しずつ削って穴を開けるという意味があるので、爽快なイメージとは相いれずコツコツと積み重ねていくイメージの方がしっくり来るという指摘も。
『雲裂く』もしくは『雲撃つ』で良かったのでは?という点が唯一引っかかったので3位に甘んじたと夏井先生。
それでも強豪ひしめく中、初の決勝の舞台で3位に食い込んだ春風亭昇吉は立派な成績。
案山子アートだとピッチャー大谷vsバッター大谷の夢の対決が実現するという意味の句ですが、
現実ではあり得ない空想の世界を「案山子」の一語で表現した点は秀逸。
ただし先に大袈裟な表現を描いておいて、最後に案山子オチ(もしくは菊人形オチ)を持ってくる構成は俳句の世界では意外にある手法なので、その点が1位と2位を分けた点との事。
浜ちゃん「何してんねんお前!笑」「どうしたんや!?全部蹴って行った!笑」
村上「どうしても一位なれないなぁと思って…」
1位 フジモン『大きく 振りかぶって 秋爽(しゅうそう)の只中に』
ピッチャーのワインドアップ投法に焦点を当てて兼題写真と真っ向勝負の俳句と夏井先生。
そこに持って来たストレートで爽やかな「秋爽」の取り合わせも良く、まさにピッチャーを表現するのにふさわしい季語のチョイス。
ちなみに最後の「に」が無ければ、きっぱりとした空気感が強調されて問答無用で1位に推していたと夏井先生。
という事で添削がありながらも、それでも2位とは差があったという判定で2年ぶりにタイトル戦優勝を勝ち取ったフジモン。
お題の大谷翔平のインパクトが強すぎて季語が簡単に負けてしまうという史上最難関のお題が課せられた2022年の秋タイトル。
夏井先生としてはそれを狙った出題だったわけで、安易に「二刀流」なんてワードを使うような出場者はいなかった点は感心というコメントも。
優勝したフジモンをして「大谷翔平が季語になってないか調べましたもん。」という苦悩が伝わるコメントも出ていましたが、
結果的にお題に真っ向から挑んだフジモンが優勝という結果に。
最後に春のタイトル戦で予選が免除されるシード権については2位までという発表。
発表前は3位ぐらいまでがシード権圏内かと思われていましたが厳しい判定となったようですね。
以上、金秋戦2022決勝結果でした。
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