タモリ倶楽部 ポリ袋を開ける方法で一番簡単なのは小銭作戦?科学的解説付き
22年12月10日の「タモリ倶楽部」はポリ袋はなぜ開けられないのか?特集という事で原因は静電気か?摩擦か?といった話題や開けにくいポリ袋を簡単に開ける方法などまとめてご紹介。
スポンサーリンクポリ袋が開かない原因
解説は「静電気の専門家」として芝浦工業大学の田邊匡生教授と、
「摩擦の専門家」として電気通信大学大学院の佐々木成朗教授の2名体制。
【ポリ袋が開かない原因=静電気】
まずは静電気の観点から。
ポリ袋は1枚、1枚の状態であればその表面にプラスとマイナスの静電気が存在している状態。
ところがこれがポリ袋のように2枚重なった状態になると両面の静電気が互いにくっつき合って開きにくくなるという原理。
【ポリ袋が開かない原因=摩擦】
一方で摩擦説の主張。
そもそもポリ袋を開ける時というのは、
表面に出っ張りやシワのようなものを作り、そこをつまんで引っ張ることで開けるというのが基本的な動き。
ところが冬場などの空気が乾燥する季節になると指とポリ袋の間に生じる摩擦が非常に小さくなってしまうのでツルツル滑ってつまめないという原理。
2つの説をざっと理解したところで、
続いては世間でいろいろと試されているポリ袋の開け方とその科学的解説について。
ポリ袋の開け方
開け口付近を両サイドにパンパンと繰り返し引っ張ることで開くきっかけを作る方法。
両サイドに引っ張ることで静電気のプラスとマイナスのバランスが変わるのでポリ袋同士がくっつこうとする静電気の力に乱れが生じ、くっつく力が弱い部分が開くというのがその原理。
パンパンと縮めたり伸ばしたりという動きを繰り返すことでズレの力(せん断応力=外部から面の両側に反対方向の力が加わりズレが生じる事)が働いて開くという原理。
開け口付近を親指と中指で指パッチンして開ける方法。
材料というのは”押される””変形する”といった力が加わると静電気の状態が変化するという性質を持っており、
指パッチンで押された部分に電子が集中したことでポリ袋同士が反発する力が働いて開くという原理。
親指と中指で逆方向に力が働き、ズレの力(せん断応力)が指の接する狭いエリアに集中させることが出来るので開くという原理。
力を集中させることができるという観点からすると摩擦の専門家、静電気の専門家ともにかなり実用的な方法というお墨付き。
ロールになっている状態から端をつまんだ際に既に指パッチンしておけばスムーズに開けられるというテクニックも。
ビニール袋を両手(指だけではなく手のひら全体)で挟んでゴシゴシとこすることで開ける作戦。
コチラは原理としては指パッチン作戦と同じですが、指パッチンが「一点集中型」なのに対してゴシゴシは「全体型」で力を広く加えるという違い。
以上を踏まえて専門家2名としては、
「指パッチン → ゴシゴシ」の二段構えの方法で開けるのが良いのではないか?という提案。
さらに今回のために2名の専門家が考案する究極の開け方については次の項目で。
専門家おすすめの開け方
【小銭作戦】
小銭(500円玉や10円玉)でポリ袋にタッチして開ける方法。
硬貨は金属でできており、金属は電子を多く含んでいる性質なので、それをポリ袋に近づけるとポリ袋の電子が小銭側に移動してポリ袋の静電気が弱まるという原理。
サイズの大きな金属のほうが効果が高いそうなので500円玉がベスト、または10円玉でもOKとの事。
ちなみに1円玉だけはアルミ表面に薄い膜を作る加工がされており、これが電子を通りにくくさせているので効果はほぼゼロ。
小銭をタッチさせるだけなので非常に簡単。
ボールペンのグリップのゴム部分をポリ袋に押し付けてスライドさせて開ける方法。
指先だと小さな摩擦しか生じませんが、ゴムのような粘弾性を持った材質のものを使うことで摩擦を大きくして開けるという原理。
くっついたポリ袋の上の袋だけをスライドさせるような微妙な力加減やコツがいるようで慣れると開けられるようになるとか。
慣れれば指を腹を台代わりにしたり、空中で浮かせた状態でもできるようになるかも。
という事でタモリも含めた出演者の評判が一番良かったのは小銭をタッチするだけとお手軽な小銭作戦だった模様。
以上、タモリ俱楽部よりポリ袋を簡単に開く方法でした。