カレーの匂いでカレーが食べたくなる理由は?カレー欲求が先にある?チコちゃん
23年1月13日放送のNHK「チコちゃんに叱られる」の問題『カレーの匂いを嗅ぐとカレーが食べたくなるのはなぜ?』の答えはカレーが食べたい欲求が先にあるという説明など番組内容を簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】高橋みなみ、鈴木浩介
【VTRゲスト】なし
カレーの匂いを嗅ぐとカレーが食べたくなるのはなぜ?
2問目の出題は、
なんでカレーの匂いを嗅ぐとカレーが食べたくなるの?
チコちゃんの答えは、
匂いを嗅ぐから食べたいのではなく食べたいから匂うのだ
解説は福井大学医学部助教の村田航志先生。
一見するとカレーのスパイシーな匂いに刺激されて食欲が湧くと思いがちですが、
実はカレーが食べたい欲が先にあって、カレーの匂いを嗅ぎたくなっているから嗅いでいるという順序が正しいとの事。
カレーの匂いといえばスパイスの香りがその主な成分で、
それらは漢方薬のように胃を活発にしたり、血行を促進したり、疲労回復効果もあったりと体へのメリットはたくさん。
さらに肉や野菜もたっぷり入っているのでたんぱく質やビタミンなどの栄養もばっちり。
つまり体に良い成分が多く入ったカレーは体にとって良い食べ物で、これを脳はしっかり記憶。
そこで栄養不足を感じ取った脳は「あの栄養たっぷりのカレーを食べたい」という欲求を体に伝え、
これをもとに「カレーの匂い」を探し出すという仕組み。
これは食べ物が簡単に手に入らない太古の人類の祖先が獲得した能力が引き継がれているものだと考えられているそう。
という事はつまり「あぁこの香りはいい香りだな。」と思ったら何を食べようか迷っていないで素直にその食べ物を食べれば一番に理にかなっているという意味でも。
特にカレーは多くの具材が入って栄養豊富、薬にも似たスパイスの香りの強さなどが特徴的なので多くの人に反応しやすい性質を持っているのでは?と村田先生の見解。
これが一たびカレーを味わってお腹いっぱいになると栄養不足の欲求信号が止まるのでカレーを嗅いでもあまり反応しなくなるというのも納得。
2021年のアメリカノースウェスタン大学の研究論文では「嗅覚の意思決定は動機付けの状態によって偏りが生じる」と結論付けていて、
空腹時にシナモンロールと杉の匂いを混ぜたものを嗅いでもシナモンロールの匂いを繊細に嗅ぎ分けることができても、
シナモンロールを食べた後にはその嗅ぎ分け能力が鈍くなるどころか何の匂いなのかも分かりづらくなったという実験結果に。
実はシナモンの香りはアメリカ人にとって日本人の味噌汁の香りに近い存在だそうで、食欲と密接に関係している香りだったり。
そんな香りなのにお腹が満たされていると感じなくなるのはやはり脳が「もうその匂いのする食べ物は今食べたんだからもう必要ない」と判断しているからなんでしょうね。
2問目は以上。
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