みりんって何?効果は煮崩れ防止?チコちゃん
23年2月3日放送のNHK「チコちゃんに叱られる」の問題『みりんって何?』の答えなど番組内容を簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】阿部サダヲ、大沢あかね
【VTRゲスト】後藤繁榮アナ、斉藤辰夫(料理家)
みりんって何?
2問目の出題は、
みりんって何?
チコちゃんの答えは、
煮崩れを防ぐお酒
解説は東京農業大学の舘博名誉教授。
みりんのラベルを見てみるとアルコール度数は13.5度以上、14.5度未満という表示で、
この度数は酒税法で定められていてみりんは酒屋でも販売されており、れっきとしたお酒なので製造・販売には免許が必要。
歴史的には「みりん=蜜が滴るほど甘いお酒」という捉え方だったそうで、安土桃山時代には蜜琳酎と呼ばれて高級なお酒として扱われていたとか。
また、江戸時代になると非常に甘いお酒だったのでお酒が弱い人や女性が飲むお酒だったという側面も。
これが幕末頃になるとはうなぎの蒲焼やそばつゆなどにみりんが使われるようになって甘みを加える調味料という新たな役割が定着。
そしてみりんの最大の特徴というのが煮崩れ防止効果。
甘みを加える調味料のように捉えがちですが、その甘さは砂糖の3分の1で単なる甘さではなく「上品な甘さ」と舘先生。
みりんは日本酒と同様にお米を原料にして作られていますが、
日本酒がうるち米と米麴を使ってデンプン(糖)を分解し、そこに酵母を加えて発酵させてアルコールを作り、
糖そのものがアルコールに変わるので本来の甘さは失われて”甘くない”お酒が完成。
一方でみりんはうるち米よりも甘い「もち米」が使われていて、そこに米麹を加えるのは日本酒と同じような製造工程ですが、
アルコールと一緒にした状態だと糖は発酵しないので糖本来の甘さがキープされた状態で完成。
また、みりんはブドウ糖やオリゴ糖など様々な甘みが含まれるミックス調味料になっているのに対して、砂糖はショ糖だけとシンプルな糖なので
複雑で上品な甘さを作るのにぴったり。
そしてこの複雑な甘み成分に煮崩れを防ぐ効果があると舘先生。
実際にじゃがいもを水で煮た場合とみりんを加えて煮た場合で比べると、
一目瞭然ですね。
そもそも煮崩れの原因は細胞が壊れる事で起こるわけですが、これはじゃがいもの細胞の外側にある接着剤の役割をするペクチンが熱によって溶けてしまうから。
ところがここにアルコールが加わるとペクチンが溶けにくくなって煮崩れ防止に。
また、アルコール単体よりもそこに糖が加わることでさらに煮崩れ防止効果が上がるそうで、その原理については実は詳しい事は謎になっているそう。
他にも豊富な糖分のおかげで食材に照りやツヤを与えられる効果も。
同じように料理で使われるお酒としては料理酒がありますが、あちらはそのままでは飲めないように食塩や酢が添加されたお酒であって、
特に糖分が含まれることは条件ではないので、深い甘みを足したり、煮崩れ防止効果は高いのはみりんの方という違いだったり。
という事で2問目は以上。
※同放送回のその他の疑問はコチラ
NHK「チコちゃんに叱られる!」に関する全記事はこちらのリンクから