東洋医学ホントのチカラ 天気痛・寒暖差疲労を治す漢方薬&ツボ押しのやり方は?
23年3月20日にNHKで放送の「東洋医学 ホントのチカラ」ではツボ押し&漢方薬で天気痛や寒暖差疲労を治す方法を特集という事で番組内容を簡単にまとめてご紹介。
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天気痛と漢方薬
解説は藤田医科大学の今津嘉宏客員教授。
気圧が安定している時は体に外から加わる力と押し返す力が同じぐらいで釣り合っていますが、
急激に気圧が下がると相対的に押し返す力が強くなり、この時体内では圧力の変化によって水分が血管から細胞へ漏れ出る現象が発生。
こうなると水分バランスが崩れてむくんだり、血行不良が起きたりして起こるのが天気痛などの天気不調。
漢方薬で対処するとなると例えば五苓散(ごれいさん)が代表的。
今津先生「症状が出るなっていう時に使っても即効性がありますから良いですし、水分のバランスが悪い時に使われる漢方薬の代表が五苓散なんですね。」
特に舌に歯型が付いているという人は水分バランスの不調(東洋医学で言う”水毒”)でむくみが起きている可能性があり、
この水分バランスの乱れを整える効果があるとされるのが五苓散。
東京理科大学の礒濱洋一郎教授によると、
細胞膜に存在する水専用のトンネルで水分量を調整しているタンパク質”アクアポリン”に注目し、「五苓散がアクアポリンに何かしら作用しているのでは?」と仮説を立てて研究。
そこでマウス実験などの科学的実証を経て導き出した結論が「五苓散が水専用トンネルのアクアポリンを閉じる事で水分量を調整している」というもの。
そしてこのアクアポリンを閉じる作用を持つ西洋の薬は今のところ存在していないというのも重要なポイント。
当然ながられっきとした薬なので漢方薬の服用に際してはかかりつけ医や漢方専門医に相談するのが大切で、副作用が生じるリスクもあるので要注意。
スポンサーリンク寒暖差不調とツボ押し
解説は東京有明医療大学の安野富美子教授と明治国際医療大学の伊藤和憲教授。
自律神経は体温調節など体の様々な機能をコントロールしており、
寒い時には血管収縮させて熱を逃がさないようにしたり、暑い時には血管を広げて熱を放出しようとするのが正常な働き。
ところが寒暖差が大きくなると自律神経の切り替えが難しくなって血行不良に。
そのために天気による不調を感じやすい人ほど体のコリや疲労感があったりという症状が現れるとの事。
- 外関(がいかん)
- 百会(ひゃくえ)
- 三陰交(さんいんこう)
全てのツボに共通するツボ押しやり方は、
「指の腹を使って息を吐きながらゆっくり5秒間押し続けて、緩める。(3~5回繰り返す)」
両耳上部の尖った部分を結んだラインと鼻を通るラインを結んだ頭のてっぺんにあるツボ。
ストレスや気分の改善、肩コリ・頭痛の改善にも対応。
強めに押すと目覚めに、優しく押すと眠くなるという特徴もある体のオンオフを司るツボという面も。
【外関】
手首の外側、シワのできる部分の中央から肘に向かって指3本分のところにあるツボ。
頭痛や疲れ、むくみやめまいの改善。
【三陰交】
内くるぶしの高い所から膝に向かって指4本分のところにあるツボで特におすすめ。
自律神経を調整するだけではなく、女性特有の症状(生理痛、月経不順、冷え、むくみ)などにも対応。
以上、天気や寒暖差による不調に対する漢方薬、ツボ押しでした。