んから始まる言葉はなぜない?沖縄に残る理由は?チコちゃん
23年7月14日放送のNHK「チコちゃんに叱られる」の問題『なぜ「ん」から始まる言葉は無い?』の答えや沖縄にはたくさん残っている理由など番組内容を簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】小島よしお、みちょぱ
【VTRゲスト】なし
なぜ「ん」から始まる言葉は無い?
2問目の出題は、
なんで「ん」から始まる言葉は無いの?
チコちゃんの答えは、
言葉と言葉の間に入る接着剤だから
解説は名古屋大学の釘貫亨名誉教授。
そもそも奈良時代以前まで日本語には「ん」の発音自体が存在していなかったそうで、
「ん」の発音が誕生したのは平安時代になってからで、鎌倉時代以降になって「ん」の文字が誕生。
「読む」という言葉を例にとると、
読みて → 読んて → 読んで という具合に言葉がどんどん変化していって間に挟む接着剤的な役割として「ん」が誕生したという経緯で、
「読み(動詞) て(接続助詞)」だと喋りにくかったので「み」を「ん」に変化させて発音しやすく工夫。
この発音の変化は發音便(はつおんびん)と呼ばれ、「び、に、み」などが「て」に繋がる際に「ん」に変化させるルール。
さらに「ん」は鼻にかかる発音(鼻音)なので次に続くのは「て」ではなく「で」の方がスムーズ。
この他にも本やご飯は中国から来た漢語と呼ばれる言葉ですが、
これらは元々「ほぬ」「ごはぬ」と発音されていましたがこれらも発音しやすいように「ほん」「ごはん」と「ん」に置き換えて発音するように変化したり。
ちなみに「ん」の文字は「無」の漢字を変形させて作られたという経緯。
というわけで「ん」は接着剤的な役割で生まれた言葉なので「ん」から始まる言葉は無いという説明になるわけですが、
元々日本の一部では「うま」「うめ」を「んま」「んめ」と呼んでいたりと「ん」から始まる言葉自体は存在。
ところが「ん」の文字が誕生する前にそれらを文字で表記する際に「う」と書いていたせいでいつしか「んま」「んめ」の読み方自体が改められる事に。
一方で沖縄では長らく文字を持たない文化が続いていたので発音のみが受け継がれて、文字が伝わった時には「ん」の書き方も一緒に伝わったので元々あった「ん」から始まる言葉をそのまま文字で表記できたので「ん」から始まる言葉を失わないで済んだという経緯も。
という事で2問目は以上。
※同放送回のその他の疑問はコチラ
NHK「チコちゃんに叱られる!」に関する全記事はこちらのリンクから