船底が赤いのはなぜ?チコちゃん
23年8月25日放送のNHK「チコちゃんに叱られる」の問題『大型船の下が赤いのはなぜ?』の答えなど番組内容を簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】五郎丸歩,日向坂46齊藤京子
【VTRゲスト】なし
大型船の下が赤いのはなぜ?
2問目の出題は、
なんで大型船の下って赤いの?
チコちゃんの答えは、
速く走るため
解説は神戸大学の岡村秀雄教授。
タンカーや貨物船などの大型船が水に沈む下の方だけ赤く塗装されているのは、見た目のためにではなく、
船底に海洋生物がくっ付くのを防ぐという大事な役割があるというのが答え。
これらが船底にくっ付くと船にとっては致命的。
というのもこれらがくっ付いてしまうと水の抵抗が増して途端に船はスピードダウン。
その状態で同じスピードを維持しようとすると綺麗な船底をしている場合に比べて80%以上も燃費が悪くなってしまうという大きな差に。
ここまでの差ともなると対策が必要不可欠なわけで、その取り組みは古代ギリシャから行われていたという歴史があり、
当時は船底を鉛で覆ったりして海洋生物のくっ付きを防止したり。
これが現代は銅が化学変化して赤くなった亜酸化銅を用いるのが一般的に。
亜酸化銅が入った塗料を船底に塗っておくと、塗料が少しずつ海水に溶けてその際に銅イオンを放出。
銅イオンにはフジツボなどを遠ざける忌避効果があり、亜酸化銅アリとナシで比べると大きな差。
海洋生物がくっ付かないようにする為により効果の高い物質も存在しますが、そういった物質は海洋汚染のリスクが高くて国際ルールで使用禁止になっていたり。
そこで生物への有効度、環境への影響、コストなどを考慮すると亜酸化銅がベストという結論に。
ちなみに亜酸化銅が海の溶けだすという事はそのうち効果が切れるという事でもあるので、塗料は定期的に塗り直しが必須。
塗り直しの作業では水洗いの高圧洗浄で表面についた汚れを落とし、
塗装が均一に塗れるように船体についた凸凹や傷などを削ったりして綺麗にならす下地処理、
削ってむき出しになった鉄板部分にサビ止めの塗料を塗り、いよいよ赤色塗装へ。
塗料の溶けだす速度は1年間で0.1mmというゆっくりとしたペースだそうですが、やはり定期的にメンテナンスは欠かせないようですね。
という事で2問目は以上。
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