銀杏が臭い理由は?恐竜と人間のおかげで生き延びた?チコちゃん
23年10月13日「チコちゃんに叱られる」の問題『なぜ銀杏は臭い?』の答えなど簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】大竹まこと、近藤千尋
【VTRゲスト】木村多江
なぜ銀杏は臭い?
1問目の出題は、
なんで銀杏って臭いの?
チコちゃんの答えは、
臭くても恐竜に食べてもらえばよかったから
解説は東京大学の長田敏行名誉教授。
そもそもあの銀杏の臭いの正体は皮に含まれる成分の酪酸&エナント酸。
そして私たちが食べているのは胚乳と呼ばれる種の中心部分。
エナント酸は腐った油のような腐敗臭が特徴で、酪酸は腐ったバターのような、蒸れた足の臭いとかなり強烈な香りのミックス。
植物な子孫を残す方法として動物などの運び屋に実を食べてもらい、種をばらまいてもらう事で生息範囲を広げていきますが、
銀杏の場合はあまり好んで食べる動物はいないという状態ですが、銀杏にとって実は恐竜こそがお得意様。
銀杏が実るイチョウが誕生したのは約2億5100万年前でイチョウの他に存在した植物としてはソテツや針葉樹のウォレマイ・パインなどごく僅か。
それから5000万年ほど進んでジュラ紀に入ると恐竜が運び屋になったことでイチョウの仲間は急激に増えて10種類以上に増加。
2億年前のお話なので「恐竜は銀杏を好んで食べていた」とは言い切れないながらも、恐竜のフンの化石からは銀杏が見つかっていて、
少なくとも恐竜たちにとっては銀杏のあの強烈な臭いはそんなに抵抗なく食べられていたのではないか?と長田先生。
恐竜が食べてくれるので臭くてもOKとイチョウは順調に繁栄。
ところがそんなお得意様の恐竜が約6600万年前に絶滅するという大ピンチを迎え、恐竜の絶滅と共にイチョウの仲間も次々と絶滅する憂き目に。
十数種類に増えていたイチョウは最終的にたった一種類にまで淘汰されて、ごく限られた地域でしか生きられない存在に。
その地域というのが今の中国四川省の山奥。
実は今でも野生のイチョウは中国の一部地域にしか残っていない状態だそうで、
そこで救世主の人間との出会いがイチョウの運命を大きく変えることに。
中国の奥地で生き残っていたイチョウを発見した人間が銀杏を薬として重宝しだした事で絶滅しかけたイチョウは中国全土に一気に勢力拡大。
そして約1500年ほど前に中国から薬として日本へ持ち込まれて日本各地へ分布。
さらに1923年に起こった関東大震災も大きな転機。
地震によって起こった火災が広がるのを水分が多くて火に強いイチョウが防ぐという防火効果が注目されたことで、それ以降は街路樹として日本中で存在感を発揮。
世界各地にイチョウは存在しますが、中国の野生のイチョウ以外は全て人の手によって植えられたもの。
という事で1問目は以上。
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