人間の赤ちゃんが産まれてすぐ歩けないのはなぜ?チコちゃん
23年11月17日「チコちゃんに叱られる」の問題『人間の赤ちゃんが産まれてすぐ歩けないのはなぜ?』の答えを簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】YOU、ミキ亜生
【VTRゲスト】たんぽぽ白鳥久美子、チェリー吉武
人間の赤ちゃんが産まれてすぐ歩けないのはなぜ?
1問目の出題は、
なんで人間の赤ちゃんは産まれてすぐ歩けないの?
チコちゃんの答えは、
お母さんを守るため
解説は山形県立保健医療大学の安保寛明教授。
スイスの生物学者アドルフ・ポルトマンが人間の赤ちゃんと他の哺乳類の赤ちゃんで「お腹の中にいる期間」と「平均寿命」を比較したところ、
例えば馬の場合は「平均寿命約25年」で「お腹の中にいる期間は1年」で寿命に対して4%がお腹の中にいる期間という事に。
対して人間の場合は「平均寿命約80年」で「お腹の中にいる期間は10か月」で寿命に対してたった1%に。
産まれて歩き出すまでの時間は馬はすぐに立ち上がりますが、人間の赤ちゃんは10か月程度かかるのが普通。
馬の赤ちゃんがすぐ歩けるのは外敵から逃げて命を守る為ですが、人間の場合は「二足歩行」というのが大きな違いを生むことに。
人間は二足歩行になったおかげで骨盤の形状が変化。
ここを通って赤ちゃんが体外に出ていくわけで、いわゆる産道になるわけですが、ここが狭いために赤ちゃんがお腹の中で歩けるぐらいに成長してしまうと産道を通れず。
さらにお腹の中を圧迫し過ぎてお母さんの身体に大きなダメージを与えてしまうのも大きなリスク。
その他、最近の研究で唱えられているのがお母さんの限界説で、
赤ちゃんに栄養を分けながら生活するお母さんの身体が限界を迎えて、そろそろ赤ちゃんを産まないと私自身が危ないと脳がその危険を察知してオキシトシンというホルモンを分泌して出産の準備を始めるという新説。
未熟な状態で産まれるとなると人間は他の動物に比べてかなり不利な状態のように思われますが、
実はこれこそが人間の強みにもなっていて、歩けないからこそ学ぶという人間独特の行動「共同注視」に繋がっていると安保先生。
共同注視とは一緒に物・人を見て注意を向ける行動の事で人間の脳が他の動物よりも成長する一つの理由。
幼い子と目を合わせてから他の方向に視線をやると、自然とその子も同じ方向へ視線を移動させたりしますが、
相手の視線の動きに気付いて自分も同じものに視線を向ける共同注視は脳の発達を促す効果があるとか。
こうして親たちから働きかけを受けることで興味を持って学ぶという行動が生まれ、人間の脳は他の動物よりも発達。
という事で1問目は以上。
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