硬貨が汚れると光らなくなるのはなぜ?チコちゃん
24年3月8日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『硬貨が古くなると光らなくなるのはなぜ?』の答えなど簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】麻生久美子、あばれる君
【VTRゲスト】なし
硬貨が古くなると光らなくなるのはなぜ?
1問目の出題は、
なんで硬貨は古くなると光らなくなるの?
チコちゃんの答えは、
電子が動けなくなるから
解説は東京理科大学の川村康文教授、造幣局の鳥井和美さん。
例として500円玉の材質を見てみると、外側のリングが黄銅(ニッケル黄銅)、内側のコアが白銅+銅から出来ていて、銀色に見えるものの実は500円玉はほぼ銅から出来ている事に。
その製造工程は、
- 硬貨を作る際の金属の切れ端や古い硬貨などを最高1200度の高温で溶かす
- 溶けた銅を決められた大きさに成形
- 再加熱してやわらかくして薄く延ばす
- 繰り返して延ばし続けると薄い黒い板が完成
- 黒い表面を削ってさらに薄く延ばすとコインの元が完成
- 専用の機械で打ち抜くと500円玉の元になるコアとリング完成
- 洗浄、模様付け、検査を経て500円玉完成
洗浄の工程を詳しく見てみるとステンレスボールと研磨剤が入った機械にリングとコアを投入。
銅で出来ている500円玉の内部は銅の小さな粒である原子がたくさん並んでいて、その周囲を動き回っているのが電子。
電子は光に当たると光を吸収し、その直後に光を放出するという動きを行っていて、要するに電子は光を跳ね返している事に。
となると光に当たる表面にある電子は光をどんどん跳ね返すことになり、これが私たちの目に入ることで「500円玉が光っている」と認識。
ところが金属が濡れたりして水分に触れると一部の銅原子が水に溶け込み、電子もそれに引っ張られ、水分中に含まれる酸素原子に銅原子が結びつくことで酸素原子に掴まれた銅原子のせいで電子は自由を奪われて動けない状態に。
その後、水が乾いた後も酸素原子に掴まれたままの銅原子&電子は動けない状態が続き、その結果光を跳ね返せない事に。
このように酸素とくっ付いてしまった金属の事を酸化物と呼び、一般的に「サビる」と言われる状態。
こうして硬貨が古くなるにつれて酸化が進んでどんどん光らなくなるというわけですね。
という事で1問目は以上。
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