将棋の対局中に食べたご飯・おやつがニュースになるのはなぜ?チコちゃん
24年4月26日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『将棋の対局中に食べた物がニュースになるのはなぜ?』の答えなど簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】EXILE NAOTO、若槻千夏
【VTRゲスト】桂三度
将棋の対局中に食べた物がニュースになるのはなぜ?
3問目の出題は、
なんで将棋の対局中に食べた物がニュースになるの?
チコちゃんの答えは、
そこに勝負の空気があるから
解説は将棋めし研究家の小笠原輝さん。
現在プロの将棋界には竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖の八大タイトルが存在していて、それぞれのタイトルによって細かく対局ルールは異なっていますが、対局中に与えられるシンキングタイムである持ち時間は一番短い場合で1人4時間、長い場合だと1人9時間(名人戦)など。
このように長期戦が常となる将棋のタイトル戦では途中で昼食・夕食休憩を挟んだり、対局中におやつが提供されるケースも。
要するにただの休憩時間にあたるわけですが、そこに勝負の妙味があると目を付けたのが新聞の将棋欄を担当していた倉島竹二郎という人物。
倉島は1932年から現在の東京新聞にあたる國民新聞で棋狂子というペンネームで将棋の観戦記を執筆し始めましたが、もともと駆け出しの小説家という出自を持つ倉島はとある理由から”将棋めし”に目を付ける事に。
ここで始まるのがNHKたぶんこうだったんじゃないか劇場「振り返れば飯がある ~将棋めし誕生物語~」
当時の将棋欄は先手がどう指し、後手がどう受けたか?といった内容や勝敗結果、対局者の感想といったトピックを取り上げるのが主。
つまり勝敗に関係する事しか書かれていなかったわけですが、そこに小説家らしい視点を加えてみたいと考えた倉島はその日の天候、対局場の雰囲気、棋士の服装や仕草、対局中の顔色など「対局風景を小説風に描写する」というアイデアを思いつくことに。
スポンサーリンク昭和初期のこの時代にはテレビ放送もまだ誕生しておらず、当時の将棋ファンの情報入手の手段といえばほぼ新聞の将棋欄のみという状況だったので、この倉島の試みはなかなか革新的。
一方で対局風景といえばもっぱら「棋士、考え中」である事が多く、何か内容のある事柄を描写しようにも、毎日同じ部屋で同じような顔ぶれで対局を行うのでネタが無いという問題も発生。
そこで倉島が目を付けたのが対局の合間に出される食事、いわゆる将棋めし。
もはやグルメ小説?と思えるほどにご飯自体やそれを食べる棋士の様子、ご飯を巡るお互いのやり取りを描写する事で棋士の人となりを読者に伝えようとした倉島のアイデアは功を奏して、将棋を知らない層から将棋に興味を持つきっかけになったという読者の声が届けられることに。
つまり将棋めしの情報によって将棋ファン以外に興味を抱かせるきっかけになっているためにニュースでは定番ネタになっているというのが答え。
実際、将棋を知らない人からしたら藤井八冠のこの一手がすごかった!など詳しく解説されても頭に?マークが浮かぶだけなので、おやつに何を食べたとか賞金はいくらといった誰しもが分かりやすいネタの方が取っつきやすく、ワイドショーなどでも取り上げやすいというメリットがあるんでしょうね。
という事で3問目は以上。
※同放送回のその他の疑問はコチラ
NHK「チコちゃんに叱られる!」に関する全記事はこちらのリンクから