老化するのはなぜ?長生きするには?チコちゃん
24年5月10日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『年をとると老化するのはなぜ?』の答えなど簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】陣内孝則、柳原可奈子
【VTRゲスト】宮下草薙
年をとると老化するのはなぜ?
4問目の出題は、
なんで年をとると老化するの?
チコちゃんの答えは、
命の回数券が減っていくから
解説は広島大学の田原栄俊教授。
人間が老化する仕組みは様々な要素が複雑に絡み合っていて世界中で研究が進んでいる真っ最中ですが、現在主流となっている考え方は人間の老化は「細胞の老化」から始まるというもの。
私たち人間の体を作っている約37兆個の細胞はそのほとんどが細胞分裂によって自身の細胞のコピーを作り出していて、生まれた新しい細胞が古い細胞と入れ代わる事で若さを保つという仕組み。
ただしこの細胞分裂は無限に行えるわけではなく、一定回数の分裂を行った細胞はそれ以上分裂できなくなって古い細胞がそのまま残っていく事に。
この残った細胞を老化細胞と呼び、本来行うべき働きを行わない状態に。
例えばこれが肌で起こったとするとシワ、シミ、たるみといった肌の老化という形で目に見えてくる事に。
他にも老化細胞が炎症を誘発して病気になる可能性が高くなるという弊害も。
つまり年を取って細胞分裂が出来ない老化細胞が増えて体に様々な問題を起こしてしまう状態こそが人間の老化の正体。
なぜ細胞分裂に回数制限があるかというと、そのカギを握っているのが「命の回数券」と形容されるテロメアの存在。
人間の細胞内には染色体が入っていて、さらにその中にはDNAと呼ばれる人間の体の設計図のようなものが収納されている状態。
スポンサーリンク通常の細胞分裂では染色体もそのままコピーされるので新しく出来た細胞にも最初と同じ数だけの染色体が存在する事に。
ところが分裂前と分裂後で染色体を見比べてみると完全なコピーではなく、端っこが少し欠けた状態でコピー。これはDNAが持つ特徴として回避できない現象だそうで、端が欠けるとDNAに記録されている大事な遺伝子も傷付いてしまいガンになるリスクに。
そんなリスクから遺伝子を守るために身代わりになってくれるのがテロメア。
テロメアは染色体の端っこに存在していて細胞分裂で端っこが欠ける際に重要な遺伝子が傷付かないように身代わりになって短くなっていくという重要な働き。
そんなテロメアはどんどん短くなり続けて、一定値を超えると「これ以上細胞分裂をすると遺伝子が傷付くのでここで打ち止め」というプログラムが起動して細胞分裂がストップ。これが老化細胞。
年を取るとその分だけ細胞分裂を何度も繰り返していることになるので、命の回数券であるテロメアを消費していて老化細胞が増えて体が老化するというメカニズム。
となるとテロメアが短くならないように気を付けると長生きできるという理論になるわけですが、これまでの研究で、
- 動脈硬化やアルツハイマー病
- 喫煙
- 肥満
- 運動不足
- 睡眠不足
- ストレス
といった要因でテロメアが短くなるスピードがアップするという研究結果が出ているので一般的によく言われる健康的な生活を心がけるのが長生きに繋がると田原先生。
という事で4問目は以上。
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