ビリジアンってなに?緑色との一番の違いは?チコちゃん
24年5月17日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『ビリジアンってなに?』の答えなど簡単にまとめてご紹介。緑色とビリジアンの一番の違いは混ぜても作れない?
ゲスト出演者
【ゲスト】仲野太賀、伊藤沙莉
【VTRゲスト】なし
ビリジアンってなに?
3問目の出題は、
ビリジアンってなに?
チコちゃんの答えは、
混ぜても作れない水酸化クロム色
解説は京都芸術大学の岩泉慧先生。
ビリジアンとは水酸化クロムを原料とした色で、クロムという鉱石を水酸化させた化学物質で絵の具以外には化粧品などにも使われている顔料。
ビリジアン(viridian)の語源はラテン語のビリディスで「草色の、青葉の茂った、若々しい」といった意味。
絵の具にはれっきとした緑色も存在しているので、このビリジアンは緑とは全く異なっているわけですが、その一番の違いになっているのが「混ぜても作れない」という点。
試しに市販の12色セットの絵の具から緑色作りに挑戦してみると、青と黄の絵の具を同じ分量だけ混ぜて出来上がるのが緑色。
次にビリジアンを作ってみますが、緑色よりも深い色なので青の成分をもっと多くしてみるとビリジアンとは異なるミッドナイトブルーに。
そこに黄緑を足してみるとやや近づくもののビリジアンとは異なる色。
試行錯誤してもビリジアンは12色では決して作れない色と岩泉先生。
色の鮮やかさを表す指標の彩度はこの数値が高ければ高いほど(0から遠いほど)色がくっきりするのですが、基本的に色は混ぜれば混ぜるほど彩度が落ちていく(くすんだ色になる)という性質。
スポンサーリンク色の粒が増えれば増えるほどどんどん彩度が低くなってくすんでいきますが、一度混ざった色の粒は取り除く事が出来ないので彩度の高い色から低い色にする事は出来ても、彩度の低い色から高い色にするというのは不可能。
緑とビリジアンの彩度を比べてみると、緑よりもビリジアンのほうが0から遠いので彩度が高いという事に。
という事は緑色にどんな色を足したとしても彩度がビリジアンに近づくという事は決してないという事に。
この彩度の高いビリジアンを作るとしたら108色セットでないと入っていないようなより彩度の高い色が必要。
試しに岩泉先生にビリジアンを混ぜて作ってもらうと、
フタロブルーレッドシェード(青)を多め、イミダゾロンイエロー(黄色)を多少混ぜて色を近付ける。
コバルトターコイズライト(緑がかった水色)で色を調整すると完成。
岩泉先生でも5分ほどかけて徐々に完成となかなかの手間。
この作りづらさが12色の絵の具セットに入っている理由だそうで、1951年の学習指導要領の改訂によって全国の小学校において水彩絵の具を使った授業が追加されましたが、この時の基準色12色に選ばれたのが12色セットでは作れないビリジアン。
彩度が高いほど、どんどん色を混ぜて彩度を落として様々な色が作れるようになっているので、色彩の重要な学習項目である「混色」を学ぶためにも出来るだけ彩度の高い色を基本のセットに入れていた方が良いというわけですね。
そんなビリジアンを使えば、
ビリジアン、レモン色、黄色、白 → エメラルドグリーン
ビリジアン、朱色、黄土色 → コケ色
など混色によって様々な色を作り出せるビリジアンのほうが緑色よりも万能選手。※低学年用の絵の具セットにはビリジアンの代わりに緑が入っているケースも
ちなみに色を混ぜて使わないクレヨンの場合はビリジアンではなく緑色が基本セット。
という事で3問目は以上。
※同放送回のその他の疑問はコチラ
NHK「チコちゃんに叱られる!」に関する全記事はこちらのリンクから