プレバト俳句金秋戦2024 出演者&結果 秋タイトル戦優勝者は的場浩司で名人シード勢が総崩れ
24年10月3日放送の「プレバト3時間半SP」は秋の俳句タイトル戦・金秋戦の決勝という事で出演者や作品ランキング結果など一覧でまとめてご紹介。
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出演者
梅沢富美男、キスマイ千賀健永、立川志らく、千原ジュニア、フジモン、的場浩司、フルポン村上、森迫永依、森口瑤子、キスマイ横尾渉
4位~10位最下位
普段からどれだけ周囲の景色に意識を向けているか?どんな時に俳句を作ろうと思うか?俳句が生活の一部になっているはずの俳人としてのアンテナ感度を見る今回のお題。
俳句スキルに加えて題材選びのセンスも問われる事に。
かなりの方向音痴で携帯が無い時代にロケ現場に向かうのに何度も迷子になっていたという自身の経験を詠んだ一句でしたが、
ちょっと狙っている感があからさますぎて損をしたと夏井先生。
『行く方を失い ぐるぐるぐる 秋思』とすると進んでいく方向を失いつつ、心の晴らす方法をも失っていると二つの意味がかかって詩歌の方向へ舵取りできるとアドバイス。
昔の芝居小屋は奈落の底は土間状態になっていて、虫の声が聞こえるのも普通だったと哀愁たっぷりに詠んだ一句。
奈落があれば闇はいらないと他の出演者たちからも指摘が相次ぎ、「芝居小屋」だけだと上演中を想像してしまうので、芝居終わりのニュアンスをもっとはっきり描いた方がいいと夏井先生。
『芝居果てし 奈落の土間や 虫の闇』とすると土間の闇の奥から虫声が聞こえて来るイメージを強調できるとの事。
スポンサーリンク一発目に発表された8位ですぐに出番が終わってしまった千原ジュニアは撃沈。
風で稲穂が波打ってそのまま合掌屋根を駆け上っているように見えたというシーンを詠んだ一句。
夏井先生からは屋根のアップから引いていく順番の方が効果的という指摘で『合掌の 屋根を登らむ 稲穂波』とすると季語も主役になるとの事。
旅行で行ったインドネシアのカリマンタン島で水上ボート生活をした時の風景を詠んだ一句。
夏井先生からは、ジャングルで電波が届きにくいラジオというのは分かりやす過ぎる因果関係でそりゃそうでしょ感が出てしまっている点が残念という指摘。
『待宵のジャングル 瀕死なるラジオ』といった気の利いた表現や、もっとドラマチックに演出するなら『待宵のジャングル 盗品のラジオ』などなど工夫の余地はいくらでもあると夏井先生のダメ出し。
師匠・立川談志の訃報を聞いた時に見た夕焼けと同じような風景に再度出会って感傷に浸っている様を詠んだ一句。
ひぐらしは静かに鳴くものなので「号泣」の表現はちょっと強引すぎやしないか?と感じてしまうのが懸念点。
『しづかなる号泣 ひぐらしに逝きぬ』とするとひぐらしの中に亡くなった人を重ねるという追悼の句になると夏井先生の添削案。
スポンサーリンクチーズと胡椒だけのシンプルなパスタのカチョエペペを一人で食べている様子を詠んだ一句。
爽やかな秋の心地良さを表す季語の「さやか」と「カチョエペペ」の何とも軽妙な音の響きの取り合わせは面白いものの、一人ご飯を楽しんでいるはずなのに寂しい印象の「孤食」をあえて使っているのが争点に。
孤独のグルメなどをイメージさせるので孤食を使うのはアリと思う人からすれば評価が高くなるものの、対照的に楽しいイメージが湧かないと評価してしまう人がいるのも事実。
これらを踏まえて『外苑はさやか 一人のカチョエペペ』とすると寂しげな感じは軽減。孤食にこだわったせいで順位を落とす結果に。
シンプルに銀杏ではなくわざわざ「銀杏の実」にしているのは実の一粒一粒に意識をやっているからと解釈すればそんなに悪くないと夏井先生。
ただしフジモン自身はそんな狙いは特になかったようで夏井先生としては拍子抜け。
添削案は『銀杏の実 剝き終へ自由 なる十指』で今まさに自由になっている指がそこにあると描写した方が臨場感がアップするとアドバイス。
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0歳の我が子が絵本の角を舐めてしまうので、ついたヨダレを夜に拭いてメンテナンスしている様子を詠んだ一句。
絵本の描写だけだと幼稚園や保育所を想起させがちな所に「長き夜」を入れた事で家庭の事だと分からせる点は流石。
ただし「絵本」と「長き夜」が割とよくある取り合わせなのでやや評価が落ちる事に。絵本を読むのではなく「拭いている」点は工夫が見られるのでオリジナリティを感じるものの1位、2位と比べるとやはり一歩及ばず。
月の角を見てフルーツを連想?そんなバカな。という厳しい声を恐れずに自分が感じたものを素直に書いた勇気も合わせて評価。
夏井先生「1位から3位は本当に甲乙つけがたい作品が並んでおります。」
星が月のように明るい夜を表現する星月夜のワードをゴッホのあの有名な絵から拝借する形で使用。そこにさらにスケール感をアップさせるために「無辺」を追加。
二つを並べる対句表現の型をしっかり物に出来ていると夏井先生。
共に光を放つ灯台と星を対比させている点は評価できるものの、優勝に届くかどうかというと「無辺」と攻めたようで実は守りに入ってしまったワードチョイスが仇になったと厳しいダメ出し。
『灯台の周期 星月夜の深閑』などただ広さを表現するだけに留まらない工夫がないと優勝には値しないと夏井先生からの注文。
島根の隠岐諸島にロケで行った時に撮った写真で一句。
三日月、真朱(混じりけの無い朱色を表す古い言葉)、藍色の美しい三色の取り合わせを詠んだ句で「何と美しい三日月か!」と詠嘆から入って、二色の伝統的な色を選んだ美意識も伝わってくると夏井先生。
風景を言葉だけで破綻なしにスケッチできているのは「一言一句ここに置くべきだという位置に選び抜かれた言葉が置かれております。」と大絶賛。
今回の参加者の中では特待生3級と一番ランクが低かった的場浩司が見事下剋上達成。
以上、金秋戦2024結果でした。
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