1日が24時間なのはなぜ?月のブレーキとは?チコちゃん
24年11月29日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『なぜ1日は24時間?』の答えをまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】窪田正孝、SHELLY
【VTRゲスト】なし
なぜ1日は24時間?
2問目の出題は、
なんで1日は24時間なの?
チコちゃんの答えは、
月が地球にブレーキをかけているから
解説は国立天文台の小久保英一郎教授。
1日が24時間なのは地球の自転が1周24時間だからというのがシンプルな答えではあるものの、そこには月が重要な役割を担っていると小久保先生。
地球は24時間をかけて1回転をして、太陽が当たっている時は昼、そうでないときは夜になって1日を作っており、月は地球の周囲をまわる衛星で地球の大きさの4分の1程度の大きさしかない天体というのが誰でも分かる基本的な知識。
そもそも地球が回り始めたその発端というのが約46億年前に火星ほどの大きさの天体が地球に衝突した際に、斜めに当たったせいで回り出したその勢いが今でも残っているというのが自転のきっかけで、衝突でバラバラになった天体の破片が互いの重力でくっつき合って月が生まれたというのが現在の定説。
この回り始めた時の約46億年前の地球の自転速度は1日4時間ほどだったと考えられていて今よりも6倍のスピードという事に。
つまり昼と夜は2時間ごとだったわけでここにブレーキをかける役割をしているのが月。
スポンサーリンク月の大きな重力に常に引っ張られている地球は月に近い方が膨らんで満潮と干潮が生まれますが、この時に引っ張られた分だけ逆方向にも慣性の力が作用。つまり電車が発車した時に逆向きに体が持っていかれるあの慣性力が地球にも同じように作用していて、これによって月から遠い方向にも満潮が生まれる事に。この力を潮汐力と呼び、これが1日が24時間になった立役者に。
月の潮汐力で海が引っ張られると海面が周囲の海水を集めて盛り上がっていきますが、そうなるには時間がかかり、その際にも地球は自転をしているので海面が上昇するのは月からやや離れた位置に。
すると月から一番近い位置となった上昇した海面が月の引力の影響で引っ張られることになり、自転する方向とは逆向きのブレーキがかかる事に。
これが約46億年間ずっと繰り返されているので1周4時間だった地球の自転が月のブレーキのせいで現在は24時間に。
ちなみにこの月のブレーキには作用・反作用の法則が働いていて、物体に力を加えると逆方向の力が現れるというこの物理法則に基づくと、地球にブレーキをかける月(赤矢印)は地球からも引っ張られていて(黄矢印)、
これは地球の周囲をまわる公転を加速させる方向に力が働くので、月はどんどん加速して遠心力のような力が働いて回りながらどんどん地球から遠ざかっていくという現象も発生。
現在の観測では毎年3.8cmずつ月は地球から離れて行っているそうですが、ある程度離れた所まで行くとそれ以上は離れなくなると考えられていて、それが起こるのは100億年以上先という計算。
という事で2問目は以上。
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