コピー機でコピーできるのはなぜ?チコちゃん
25年4月4日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『コピー機でコピーできるのはなぜ?』の答えや身近な物で再現する実験方法などまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】杉本哲太、石川佳純
【VTRゲスト】なし
コピー機でコピーできるのはなぜ?
1問目の出題は、
コピー機でコピーできるのはなんで?
チコちゃんの答えは、
光で静電気を操っているから
解説は東京電機大学の長澤光晴博士。
光と電気の力で複写を行うという技術を生み出したコピー機の発明者はアメリカのチェスター・F・カールソンという人物で、
1934年に特許に関する仕事に就いていたカールソンは「手書きで書類を複製するのは面倒なのでどうにかならないか?」とその解決策を自ら模索する事に。
というのも複雑な特許書類を複製するのはタイプライターで大量の文字を打ち、図面は手書きで書き写すという大変な作業。
そこでカールソンは幼いころから印刷技術に興味を持っていた事もあり、仕事の関係でそれまで特許申請された様々な発明技術を目にする機会が多かったという自らの強みを活かして光と静電気を使った画期的なコピー方法を発案。
現代のコピー機は基本原理から大きく飛躍した精密な技術を使ってコピーを行っていますが、基本原理をおさえれば実は身近な物を使ってコピー可能という事で長澤先生監修のもとで実験。
スポンサーリンク【コピーの原板作り】
用意するのはプラスチック製の板、布雑巾、コピー機で使われる詰め替え用トナー(粉インク)。
プラスチック板に好きな文字を反転状態で布でこすりながら書いていくと、こすった所にマイナスの静電気が発生。
そこにプラスの静電気を持つ粉インクをかけるとプラスとマイナスが引き合ってこすった部分にだけインクが付着。
こすると言っても指に布を巻き付けて反転文字をただ書いていくだけですが、それだけで静電気が発生し、粉を上から振りかけて板を立てて粉を落としてみると文字が出現。これでコピーの原板完成。
【紙にコピー】
浮かび上がって来た文字に紙をかぶせて約120℃で紙の上からアイロンをかけると熱で溶けた粉インクが紙に付着して複製完了。
こういった複雑な作業の代わりにコピー機では「光の力」を利用していて、そこで重要になってくるのが感光体ドラム。
アルミなどで出来ている感光体ドラムは静電気をためる事が出来ますが、光が当たる明るい部分では静電気が消え、光が当たらない暗い部分には静電気がが残るという性質があり、こちらも実験へ。
スポンサーリンク【光で感光体に文字を映す】
感光体に見立てたパネルを背後に用意して文字の書かれた紙に光を当てても何も起こりませんが、間に虫眼鏡を置いてみるとパネルに文字がくっきり。
コピー機の中にはレンズがあり、そこに光を通して一か所に集める事で広がった文字を映し出す事が可能になり、マイナスの静電気を帯びた感光体に光と文字の影を映すと光の部分は静電気が無くなり、影となっている文字の部分には静電気が残るので、これで光と静電気の力を使ったコピー原板が完成、
あとはプラスの静電気を持った粉インクをつけて最初の実験のように複製が完了。
コピー機では光を使ってセンサーで原稿の文字を読み取って、文字データを光と影に変換し、レーザーを使って回転している感光体ドラムに照射。
影の部分に静電気が残ってインクがくっ付くので熱を使って紙へコピーというのが現代のコピー機の原理。これらの工程を紙一枚に対して感光体ドラムが一回転する一瞬で行っているのであれだけのスピードで複製が可能に。
という事で1問目は以上。
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