恐竜が大きいのはなぜ?大きくなるための2つの進化とは?チコちゃん
25年5月2日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『恐竜はなぜデカい?』の答えや体を大きくするための2つの進化ポイントなどまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】大竹まこと、やす子
【VTRゲスト】なし
恐竜はなぜデカい?
1問目の出題は、
恐竜ってなんであんなにデカいの?
チコちゃんの答えは、
食われないため
解説は早稲田大学の平山廉教授。
現在確認されている恐竜の種類は約1000種類にのぼりますが、中でも巨大な恐竜として有名な首と尻尾が長い竜脚類に属す恐竜は最大で全長45mほどとビッグな種類が大きく、アルゼンチンで化石が発見された植物食恐竜のアルゼンチノサウルスは全長40m以上、体重70トンと推定されていたり。
私たち人間が誕生したのは約30万年前ですが、これと比べて恐竜たちが生きていたのは約2億5000万年前から6600万年前の中生代と呼ばれる時代で、この時代は大きく3つの三畳紀、ジュラ紀、白亜紀に分けられますが、時代が進むにつれて恐竜は巨大化していったとか。
【三畳紀 約2億5000万年前~】
この時代は植物食恐竜も肉食恐竜も大きさは1m~2mほどでそれほど大きくはありませんでしたが、約2億年前の三畳紀の終わり頃になるとはっきりとした原因は不明ながら地球上の生き物の大部分が滅びるという大絶滅が発生。
そして、ここを生き残った恐竜が次の時代の主役へ躍り出る事に。
【ジュラ紀 2億100万年前~】
ジュラ紀前期の最大級の大きさを誇った全長約6mの肉食恐竜ディロフォサウルスは1m~2mほどの植物食恐竜をエサにして生きていましたが、それまで食べられてばかりだった植物食恐竜はこれに対抗するようにジュラ紀中期にかけて巨大化していって6m~10m級へと体がビッグに。
これは肉食恐竜より大きくなって食べられないようにというシンプルな対抗策だったという説が有力。
ところが、肉食恐竜も負けじと9m~12m級に成長して、この時代における最強の肉食恐竜と言われるアロサウルスも12m級の大きなボディ。
これに対して植物食恐竜は体の半分を首にして全長約30m、体の半分を尻尾にして全長約30mと体型を大きく変える事でさらに巨大化。
スポンサーリンク【白亜紀 約1億45000万年前~】
恐竜が最も繁栄したと考えられる白亜紀になると、全長約12mの肉食界最強を欲しいままにするティラノサウルスや、水中での狩りを得意とした全長約15mのスピノサウルスなど10mオーバーの肉食恐竜が相次いで恐竜界にデビュー。
一方で植物食恐竜の巨大化もピークを迎え、全長約37mと推定されるパタゴティタンや恐竜会で最大サイズとされる前出のアルゼンチノサウルスなども相次いで誕生。
このように生息していた場所は様々だったものの、弱肉強食のサバイバルを生き抜くために恐竜たちは競うように巨大化。
とにかく体を大きくするために恐竜たちは様々な進化を遂げて行ったわけですが、
- 栄養をそのまま成長に使う
- 骨格
といった2つがトピック。
【栄養の使い方】
植物が育つには二酸化炭素が不可欠ですが、恐竜の時代の二酸化炭素濃度は現在と比べて6倍~10倍とされていて、20倍だったとする研究者もいるほどだそうで、そのおかげで様々な種類の植物が地球上には存在しており、植物食恐竜にとってはエサに困らない飽食の時代。
我々人間のような哺乳類は食べた栄養の約8割を体温調整に使っているとされていますが、恐竜の中でも特に大きい竜脚類は体の体積が大きいので体温を一定に保つ力に優れるというメリット。
また、体の器官でも一番エネルギー消費が激しいとされる脳のサイズも恐竜は全体的にコンパクトで最大の脳を持っていたとされるティラノサウルスの脳でさえも現在の猫と同じぐらいの大きさだったとか。
体を大きくするために体温の維持や脳に使うエネルギーを最小限に抑えて食べた栄養のほとんどを体の成長に全振り。
【骨格】
恐竜とワニやトカゲなどの爬虫類は同じ祖先を持つ生き物ですが、巨体の恐竜が爬虫類のようにガニ股だと足の付け根・肘や膝などの体重の負荷がかかり過ぎてすぐに痛めてしまうそうで、これに対して恐竜のように足が真っ直ぐ下に伸びたスラっとしたスタイルだと巨体でも関節に負荷がかかりにくいというメリット。
ただ、どんどん大きくなる植物食恐竜に対して肉食恐竜は最大でも12m級とそこまで大きくなれなかったわけで、これは逃げる植物食恐竜を追いかける為の機動性を確保するためにほどほどのサイズで止めておく必要があったと考えるのが自然と平山先生。
という事で1問目は以上。
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