チューリップといえばオランダなのはなぜ?チコちゃん
25年5月16日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『チューリップといえばオランダなのはなぜ?』の答えなどまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】小森隼、佐々木希
【VTRゲスト】なし
チューリップといえばオランダなのはなぜ?
3問目の出題は、
なんでチューリップといえばオランダなの?
チコちゃんの答えは、
「チューリップ・バブル」が起こったから
解説は聖心女子大学の大西吉之教授。
実際、オランダ=チューリップというのはイメージ先行では決してなく、オランダはチューリップの球根の生産量・輸出量ともに世界一という名実共にチューリップ大国。
ところがこのチューリップはオランダ生まれというわけでもなく、チューリップの生まれ故郷はカザフスタンあたりの天山山脈近辺だといわれていて、現在でもカザフスタンでは原種のチューリップが自生。
今、私たちが目にするチューリップは園芸用に品種改良されたものが一般的でコップのような形が特徴的ですが、これが原種になると花が外側に開いていて背も低い形。
そんなチューリップは1560年代に現在のトルコからヨーロッパ全土に広まって行きましたが、オランダへは1593年、オランダの大学にチューリップ好きのカロルス・クルシウスというフランスの植物学者が赴任した事でオランダ国内にチューリップが広まっていく事に。
オランダの土壌と気候はチューリップ栽培に最適で、適度に湿っていて水はけが良い土を好む植物であるチューリップは、国土の約4分の1が海より低くて湿地が多いというオランダにぴったり。
そこで水路を作って溜まった水を風車やポンプを使って排水してやる事で水はけの良い土地になって球根が腐りづらく、よく根が育つように。
さらにオランダの気候は冬と春で寒暖差が大きいためにチューリップは厳しい冬を乗り切るために球根に養分を蓄えて温かい春になると一斉に成長。
このような土地や気候以外にもオランダでチューリップ栽培が盛んになったその大きな決め手になったのが例の「チューリップ・バブル」。
スポンサーリンクチューリップはアブラムシが運んでくるウイルスに球根が感染すると翌年、その球根から珍しい柄の花が咲くという特徴を持っており、そんなレアな柄のチューリップが1630年代前半にセレブや愛好家の間で大流行して高値で取引される時代が到来。
すると、チューリップの知識もない中流階級の素人が転売目的でチューリップの取引に参入するようになり、その余波を受けてオランダ国内では普通のチューリップの値段までもが急上昇を起こし、ここに世界初のバブルといわれるチューリップ・バブルが勃発。
この頃、チューリップは花市場で取引されるのではなく、夜な夜な居酒屋で取引されていたそうで、手元に球根が無くても取引が出来るという時代。
赤白のマーブル模様が特徴のセンペル・アウグストゥスという名前のチューリップは当時一番高額だったといわれていて、その球根のお値段は1億円。
ただし、このチューリップの異常な高値は根拠があまりないもので、はっきりとした理由は不明ながら、それまでのフィーバーぶりがウソのように急にチューリップは売れなくなって値段が暴落。
チューリップを高値で掴まされた人たちの中には借金に苦しむ人も出る有様でしたが、最終的には行政の仲介で何とか払える借金額に落ち着き、これでバブルは終焉。
つまり一度過熱したチューリップ人気が今度は急下降したオランダという事になったわけですが、このチューリップ・バブルはヨーロッパで話題となったためにそんな高価なチューリップなら見てみたいという需要がヨーロッパ中で高まり、オランダ国内で余った球根が外国に輸出されてチューリップ大国オランダがここにスタート。
最後に大西先生おすすめの綺麗なチューリップ特集で〆。
まるでドレスのフリルのような花びら。見方によってはイチゴのかき氷みたいな。
赤と白がドラマチックな見た目が特徴的ですが、この名前は開発者の妻の名前だそうで70歳の誕生日プレゼントとして贈られたという素敵なエピソードも。見方によってはサシの入ったお肉。
という事で3問目は以上。
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