不思議体験ファイル2025 7月5日の日本巨大災害予言のネタバレは地震、隕石、太陽フレアで科学的根拠は?
25年6月24日放送の「不思議体験ファイル 信じてください第6弾」に登場した2025年7月5日に日本を巨大災害が襲うという予言の検証結果などネタバレをまとめてご紹介。
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7月の巨大災害
この番組でも過去に取り上げているのが「私が見た未来」という本。
作者が実際に見た不思議な予知夢を漫画化したもので、特に2011年3月の東日本大震災をうかがわせるような内容が注目を集めて話題に。
また、2021年には新たに見た予知夢を追加収録した完全版を出版し、そこに書かれていたのが2025年7月5日の大災難。
日本とフィリピンの中間地点の海が沸騰したように湧き上がって巨大で丸いクレーターのような物が出現し、その影響で東日本大震災の3倍にも達する大津波が発生して日本やその周辺国に大きな被害をもたらすというその予知夢。
ちなみに夢の日時は「2021年7月5日4:18AM」と掲載されており、あくまで夢を見た日が21年の7月5日であって、災害が起こるのが7月5日とは一切言っておらず、あくまで災害が起こるのは2025年の7月という風にしか言っていないという作者自身の言葉も。
とはいえ、総じて科学的根拠が一切ないままでネットやSNSで拡散されているという事で今回番組では各専門分野のエキスパートたちに取材を行って検証してみる事に。
スポンサーリンク検証結果
検証その1:巨大地震説
検証に協力してくれたのは以下の専門家たち。
- 京都大学教授 西村卓也 (地震解析)
- 日本地震予知学会会長 長尾年恭 (地震予知)
- 東京大学名誉教授 ロバート・ゲラー (防災対策)
3人が口を揃えたのは「科学的根拠は何もない」という指摘。
そもそも地震の場所、地震の規模、発生時刻などを正確に予測する事は現在の科学でもまず不可能な事であり、2010年に遡ってみるとその年に日本政府が発表した向こう30年の地震ハザードマップには、熊本・能登半島など後に大きな地震が発生したエリアを要注意として挙げられておらず、つまり地震はいつ何時起きるのか誰にも分からないというのが実情。
また、大きな災害が起こるとされるフィリピン海域はプレート(=大きな岩盤)の真ん中にあたる場所になるので、大きな地震が起こる中心地になるとは考えにくいという専門家たちの意見。
過去120年間のM5以上の震源地を記録した地図では、地震が起こるエリアと起こらないエリアがはっきりと分かれており、例のフィリピン海域は過去に地震が起こっていないエリアに。
震源地はプレートの境界線にあたる場所になるのが普通なので、プレートのど真ん中で地震が起きるのは原理的にあり得ない、可能性はゼロに近いという結論。
ここを発端として地震が起こるという可能性はほぼゼロと否定されたものの、次に考えられるシナリオとして長尾先生が指摘したのが「空から何かが降ってくる」説。
スポンサーリンク検証その2:隕石落下説
- 国立天文台上席教授 渡部潤一 (天文観測)
渡部先生によると、地球に衝突する可能性のある小惑星や隕石の軌道は基本的にずっと監視されており、現状では地球に衝突したり落下したりするものは見つかっていないというお話。
こういった危険な小惑星や隕石などは衝突する数年前には見つかるもので、NASAが行っている小惑星衝突実験などのデータをもとにすると衝突による災害の発生は回避できる可能性があるという事も。
といっても2013年にロシア・チェリャビンスク州で起こった隕石落下事故では事前に発見できずに多くの負傷者を出す結果になってしまっているわけで、地球に近づく小惑星を100%把握できているわけではないわけですが、チェリャビンスクと同じ規模であれば海に落ちても津波は起きないと渡部先生は断言。ちなみに巨大津波を起こすレベルとなると50~100m規模の隕石が必要との事。
検証その3:太陽フレア説
ネット上で地震や隕石と並んで多く出て来るキーワードが太陽フレアで、これは太陽の表面で起こる大爆発の事。
- 京都大学名誉教授 柴田一成
- 京都大学大学院 理学研究科准教授 野上大作
2人の専門家によると7月5日の大災害について科学的根拠はほとんどないものの、2025年の7月ごろに黒点数が極大になるという論文が発表されており、太陽の活動が活発になっている時期というのは確かなので大きな太陽フレアが起こってもおかしくはないというお話。
太陽フレアは黒点付近に蓄えられている磁気エネルギーが爆発的に解放されて大爆発が起こる現象を指しますが、太陽フレアが起こると太陽からX線などの電磁波、高エネルギー粒子、プラズマなどが放出され、これが地球に直撃すると被害が発生。
プラズマによってアメリカの変電所が破壊されたという事例や、1989年には太陽フレアの放出物の影響でカナダ・ケベック州で大規模な停電が発生して9時間にわたって約600万人に影響が出たというケースも。
スポンサーリンクその他にも2001年に起きた空港と旅客機の通信障害や、GPSの誤作動で農業機械の自動運転が不具合を起こしたりといった事も。
ちなみに2012年に起きた観測史上最大規模の太陽フレアは地球とは反対側で起こったもので、もしこれが地球に向けて起きていたとすると100兆円から200兆円規模の地球を揺るがす大災害になっていたかもしれないと柴田先生。
世界中の変圧器が壊れてしまったら、それを直すのに年単位の時間がかかってしまい、そうなると電気が使えない時代が数年訪れるかもしれないという予測。ただし電力会社や通信会社ではそうならないように対策を講じているそう。
個人レベルでは非常食・飲料水の備蓄やモバイルバッテリーなどの緊急電源の確保など基本的な災害への備えを行っていればとりあえずは大丈夫と野上先生。
以上、不思議体験ファイルの7月5日の日本大災害の検証まとめでした。