人が手をつなぐのはなぜ?夫婦の愛は本物か実験結果は?チコちゃん
25年8月22日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『なぜ人は手をつなぐ?』の答えなどまとめてご紹介。濱口優、南明奈夫婦の愛の深さをテストする手つなぎ実験結果は意外にも?
ゲスト出演者
【ゲスト】あばれる君、ハシヤスメ・アツコ
【VTRゲスト】濱口優、南明奈
なぜ人は手をつなぐ?
1問目の出題は、
なんで人は手をつなぐの?
チコちゃんの答えは、
痛みと不安が弱まるから
解説は明治大学の堀田秀吾教授。
恋人同士、親子、友だちなど人は何かと手をつなぎたがりますが、人は手をつなぐと精神的な不安や実際の痛みを和らげるという事が研究によって徐々に明らかになって来ており、例えば2020年にアメリカ・スタンフォード大学などが仲の良いカップル・夫婦51組を対象に足に熱刺激を加えた時に手をつなぐ時とつながない時で痛みの感じ方に違いが出るか比較した実験では恋人や夫婦で手をつないだ場合で痛みと不快感が減少するという結果に。
さらにこの実験では手をつないだ時に痛みが少なかった人ほど脳の報酬系、つまり幸せやリラックスを感じる前頭前野が活発になることも判明。
人間が何か痛みや不安を感じた時にはまず脳内で大量のストレスホルモンが分泌されますが、この時にパートナーと手をつなぐ事で愛情ホルモンが大量に分泌されてストレスホルモンを薄めてくれるので不安や痛みの感覚が弱まるというのがこの実験から考えられる結論に。
また、脳は痛みよりも触覚を優先して反応しやすいという点もポイントで、人間の感覚は痛い、かゆい、触れる、冷たいなどいくつかあり、これらの感覚は生命の進化の過程で徐々に増えて行ったものと考えられており、中でも「触る」という感覚はかなり古くから存在。
スポンサーリンク人間の脳は同時に複数の刺激を感じた時に優先順位を付けて感じるようになっており、触るは古くから存在しているのでより優先して感じやすいという特性。つまり手をつなぐ(=触る)が痛みの感覚よりも優先されるので手をつないだり触れたりすることで実際の痛みが和らぐという原理に。
例えば子どもが注射を嫌がる時に手を握って安心させるといった行動は手をつなぐ事で脳内で愛情ホルモンを増やしてストレスホルモンを薄めて痛みを和らげ、手を触った感覚が痛みよりも優先されるために痛みが和らぐというダブルの効果を狙ったものだったり。
ちなみに痛みの減少具合は両者の間の絆の深さや親密さと大きく関連するといわれており、相手の事が好きであればあるほど、信頼していればいるほど鎮痛作用は大きくなるという意味に。また、共感力が強い女性の方が痛みを和らげる効果が出やすいという事も研究で明らかに。
という事で芸能界のおしどり夫婦として濱口優・南明奈夫妻に協力してもらい、手をつなぐと足つぼマッサージの痛みが和らぐか本人に実験の意図は伝えないままテスト。より共感力が強いとされる女性側に脳波計をつけて脳波を測定しつつ観察すると、手をつながない素の状態だと足つぼの痛みに反応して声を上げるほどに脳も大きく反応してストレスを感じているという結果に。本人の感覚では10段階で8ぐらいの痛みという自己申告。
続いて手をつないだ状態で逆側の足にチェンジして同じ実験を行ってみると、本人は先ほどと同様に「痛い」と声に出しているのに脳波はほぼ反応せず。
足つぼマッサージの先生も同じ力具合で刺激し、本人の感覚でもやはり10段階中8ぐらいの痛みだったという感想だったにもかかわらず、脳の反応だけが真逆。ちなみに体の反応を比べてみると、手をつないだ時は体をよじって逃げようとする反応も穏やかという違いも。
また、同時に行っていた皮膚反応によるストレス度の測定結果も手をつないだ時にストレス反応が大きく減少。
つまり脳が感じていた通りに体の反応としても痛みが和らいでいたという結果に。
という事で1問目は以上。
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