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野球の「ショート」の意味は?何が短い?チコちゃん


25年9月5日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『野球の「ショート」は何がショート?』の答えなどまとめてご紹介。ショートストップの短く止めるの言葉の本当の意味とは?

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ゲスト出演者

【ゲスト】新浜レオン、3時のヒロイン福田麻貴

【VTRゲスト】宮本慎也

野球の「ショート」は何がショート?

3問目の出題は、

野球の「ショート」は何がショートなの?

チコちゃんの答えは、

ピッチャーとの距離がショート

解説は名城大学の鈴村裕輔教授。

そもそもショート(=ショートストップ)とは2塁と3塁の間を守るポジションを指し、外野に抜けそうな鋭い打球をキャッチして1塁に投げてアウトにしたり、セカンドと連係してダブルプレーを取ったりとダイナミックなプレーも多く要求され、内野守備の花形というイメージが強いポジション。

ショート以外の内野手は1塁はファースト、2塁はセカンド、3塁はサードとそれぞれ近い塁の名称にちなんで呼ばれていますが、そうなるとショートだけ異質の存在なわけで、そのユニークな名前の由来はピッチャーとの距離が近い=ショート。

そもそも野球の歴史上、初めてショートの守りについたとされているのがダニエル・アダムスという選手で1840年代のアメリカにあった野球チームのニューヨーク・ニッカボッカーズのメンバーだったアダムスがショートの元祖。

この時代はまだ野球のルールがしっかりと明文化・統一されておらず、1チームの人数も7~11人とかなり幅広くプレーされていたようでピッチャー、キャッチャー、ファースト、セカンド、サードのポジションだけが固定で、その他のポジションはかなり自由に守るというケースもしばしば。

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そんな中で1845年にニューヨーク・ニッカボッカーズが現在に繋がる野球ルールの原型を作り、この時のルールというのがチームの人数は9人、相手チームの攻撃中はフィールドに散らばって守備に就くというざっくりとしたもの。

となると野球のフィールドを満遍なくカバーしようとすれば内野はほぼ塁の周辺に固定なので、外野に関しては左・中央・右と均等に守備を配置するのが自然な形に。そして1人余ったアダムスが就いた守備位置というのが内野と外野の中間あたりで第4の外野手の位置を担当。

今のショートとは全く別の位置になるわけですが、当時のボールは馬の革を縫い合わせた粗い作りで重さも軽かったので遠くへ投げるという事があまり出来ない時代で、コルク芯をゴム芯で覆って羊毛で巻き、外側は牛革を縫い合わせて作る現在のボールとは全くの別物。その重さの差は1.5倍ほど。ショートの守備が生まれたのはボールが原因

また、当時グローブはまだ無かったので素手でキャッチしており、軽いボールであればそれで十分だったわけですが、その一方でボールが軽すぎてなかなか遠くに投げづらいというデメリットのせいで外野に打球が飛ぶと、内野にいるピッチャーに返球するまでに距離が遠すぎてタイムロスが生じるという問題が発生。

そこでアダムスはその返球にかかる時間を少しでも短縮するために外野と内野の間に陣取ってボールを受け渡す中継役としてあの第4の外野手の位置に。また、この位置であればホームに返球するのも届く距離だったので本塁でアウトにするプレーも可能に。ショートの元祖になったダニエル・アダムスの守備位置

つまり他の外野手よりもピッチャーとの距離が「短い」位置で外野からの返球を受け「止める」という意味でショートストップ。

そして1850年代以降にボールが改良されてグローブが登場するなど道具やルールが進化していく事になりますが、ボールの遠投が可能になった事でショートの中継役としての役割は徐々に意味をなさなくなっていき、ショートの役割にも大きな変化が起こる事に。

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そこでショートに革命を起こした選手として挙げられるのが1850年代にブルックリン・アトランティックスなどでプレーした名手のディッキー・ピアースで、小柄で瞬発力が高く素早い動きを得意としたピアースはそれまでのショートの位置からグッと内野に入り込んだ位置で守備を行い、そうなると自然と1塁との距離が近くなるのでアウトに出来る確率が上がって守備の貢献度がアップ。ショートの守備位置に革命を起こしたディッキー・ピアースの守備位置

バッターとの距離も近くなるのでより速い打球が飛んでくるこの守備位置を持ち前の瞬発力でカバーしたピアースの新しいショート像は評判を呼んで、多くのチームでピアースの守備位置を真似して流行する事に。

さらにショートに革命を起こした2人目の選手に挙げられるのが1870年代にシンシナティ・レッドストッキングスなどで活躍した名ショートのジョージ・ライトで、彼は体が大きくてその最大の武器は肩の強さというピアースとは正反対のタイプ。そしてその肩の強さを活かすためにライトはあえて後ろ寄りに守ることで多くの打球に追いついて強肩でもって1塁でアウトにするという新たなショート像を体現。ショートの守備位置を決めたジョージ・ライトの守備位置

このジョージ・ライトのポジションが現代のショートの定位置とほぼ同じとされていて、守備の名手が就くショートというポジションがほぼ確立される事に。

という事で3問目は以上。

※同放送回のその他の疑問はコチラ

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一覧:NHK「チコちゃんに叱られる!」

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