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痛いとき体の中では何が起きている?チコちゃん


25年10月10日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『「痛い!」ってとき体の中では何が起きている?』の答えなどまとめてご紹介。

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ゲスト出演者

【ゲスト】ハライチ澤部、渋谷凪咲

【VTRゲスト】なし

「痛い!」ってとき体の中では何が起きている?

1問目の出題は、

「痛い!」ってとき体の中では何が起きている?

チコちゃんの答えは、

電気信号&化学物質のリレー

解説は兵庫医科大学の神田浩里助教。

人間の体の隅々まで張り巡らされている神経には大きく分けて中枢神経(脳・脊髄)と末梢神経(脳・脊髄以外の全身)の2種類。

そして手が何かにぶつかって刺激を受けたとすると、末梢神経が外からの刺激の情報を中枢神経に送り、中枢神経がその情報を分析して「痛い」と判断し、この時初めて痛みを感じる事に。この刺激を受けて痛いと感じるまでの速度は個人差があるものの大体0.3秒以内で、脳から近い場所であればあるほどスピードアップするとか。

この末梢神経と中枢神経のもとになっているのが長い紐のような神経細胞で、全身の皮膚の内側から脊髄まで伸びているもの、脊髄から脳まで伸びているもの、脳内の1mm程度のものなど全身を合わせると約1000億個の神経細胞が張り巡らされているのが私たちの体。

例えば足の小指をぶつけたとすると、小指にある神経細胞の軸索という長く伸びている端っこで「刺激があった」という情報をキャッチ。するとここで電気信号が発生しますが、通常時の軸索の内側はマイナスの電位を帯びていて、外側はプラスの電位を帯びており、刺激が入るとその部分のプラスマイナスが入れ替わり、プラスとマイナスが隣同士になると電気はプラスからマイナスに向かって流れるという性質に従って、神経細胞の中をどんどん電気が伝わっていく事に。痛みの電気信号の伝わり方

そして刺激があったという情報を持った電気信号が神経細胞の端まで到達すると、細胞の細胞の僅かな隙間を越えるためにここで化学物質の受け渡しにチェンジ。

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神経細胞の端はシナプスと呼ばれ、そこに化学物質が入った袋のようなものがあり、電気信号がシナプスまで到達するとシナプスにある門が開いて、その周辺にあるカルシウムイオンが中に入って来て、このイオンに袋が反応して化学物質を放出し、これを隣の神経細胞が受け取って次のリレーへ。痛みの電気信号から化学物質のリレー

この時に利用される化学物質は神経によっていくつか種類があるものの、刺激を伝える末梢神経では主にグルタミン酸が放出。このように電気信号と化学物質のリレーによって刺激の情報が末梢から脳に向かって情報が送られるわけですが、ここまではあくまで小指をぶつけた時の刺激という情報が伝わっているだけで、脳に届いた情報は脳の様々な部分に伝わって情報処理。

皮膚に触れたものの感覚を分析する大脳皮質体性感覚野に情報が伝わると、小指に刺激を受けたという事を認識し、ここで初めて「痛い!」と感じる事に。痛いとき体の中では何が起きている?チコちゃん

わざわざ電気信号と化学物質という2種類の伝達方法を使ってリレーを行っている理由は、化学物質から電気信号に変わる時に少しだけその情報を書き換えているからで、例えば深い傷を負ったとすると最初の強い痛みが脳に届いた時に「このまま強い痛みが続いたら動けなくなる!」と脳が判断し、脳から痛みを抑えるように指令が出されて神経細胞から放出される化学物質に痛みを抑える化学物質が加わって強い痛みが弱い痛みに書き換えられて鎮痛剤に。これがぶつけた直後から時間が少し経つと痛みが和らいでいく理由。

ちなみに「痛い!」と声に出したり、痛い部分をさすったりという行動をとってしまいがちですが、これは脳の体性感覚野の隣にある運動野にも刺激情報が伝わって口や手を動かすように指令が出されるからで、声を出したり、さすったり感覚でも痛みを和らげるためと考えられていたり。

という事で1問目は以上。

※同放送回のその他の疑問はコチラ

NHK「チコちゃんに叱られる!」に関する全記事はこちらのリンクから

一覧:NHK「チコちゃんに叱られる!」

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