危険な交差点ランキング4選の3位は右折2レーンの罠、2位は優先ルール勘違いで1位は?
25年4月29日放送の「カズレーザーと学ぶ」では事故が多発する日本全国の危険な交差点ランキングワースト4を特集という事でまとめてご紹介。
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危険な交差点ワースト4
警察庁が公開している160万件の事故データをもとに交通事故鑑定人の中島博史先生が解説。
甲州街道と明治通りが交わるIKEA新宿がある大きな交差点で2022年は都内ワースト4位となる事故件数15件を記録。
交差点は十字型に直角に交わっているものが多いですが、この交差点に関しては約60度と斜めに交差する通称・鋭角交差点と呼ばれる形。
となるここで左折をしようとするとV字型に鋭角に左折する必要に迫られるために歩行者や自転車の巻き込み事故を誘発しやすい魔の交差点に。
直角交差点を曲がる時にはドライバーの目線だと正面から左のサイドウインドウまでの範囲を見る程度で安全確認は事足りますが、鋭角交差点になると正面の右側ギリギリから左の後部ウインドウまで幅広く安全確認をする必要になり、ここで安全確認を怠ってしまうと交差点で巻き込むリスクが大幅アップ。
直角の場合は130度ぐらいを注意すればOKなのに対して、鋭角の場合は180度近く見渡す必要があるという違い。
ちなみにタクシードライバーからすると車内にアクリル板が置いてあるせいでさらに見づらいという事も。
人の流れも多い交差点という事もあって歩道ギリギリまで人が立っているのも厄介で、歩行者からすると巻き込まれるリスクがある危ない交差点であるという認識もあまり無いという点も危険度に拍車をかけているという指摘も。
国土交通省や警察でもこういった斜め交差点の危険性については認識しており、昭和45年の時点で交差点は原則的に直角またはほぼ直角に作るべしという指針は出されているものの、こちらの新宿四丁目の交差点に関しては1929年の歩行者しか通らない時代から存在する古い道で、周辺の開発環境なども関係して大幅な修繕は難しいのが現実。
スポンサーリンクこの他の鋭角交差点の例は、
- 箱根 芦ノ湖付近の遊覧船乗り場の近くにある交差点
- 横浜 赤レンガ倉庫前の交差点
など。
自動車側は視野を広く持ってしっかりと安全確認を行い、歩行者や自転車は歩道ギリギリに立たずに余裕を持って信号待ちをしたり、自転車は下りて待機するなどで対策を。
靖国通りと明治通りが交差するマルイメンズ館前の大きな交差点で2022年は都内ワースト4血となる事故件数15件を記録。
コチラの交差点は右折レーンが2つ用意されていて、対向車線の左折車を合わせると3つのレーンから車が入ってくる一方で、曲がった先は2レーンになっているので、ここでバッティングが起こって事故が多発する要因に。
交通ルールの基本では左折車が優先となりますが、右折車に関してもほぼ曲がり切った状態で交差点内に進入した状態では交差点内に留まってはいけないというルールがあるために誰が優先されるべきなのかドライバーからすると判断に迷う所。
こういった2レーン右折の場合は並走する車との間隔を保つのが基本ルールですが、ここで車同士でパニックが起こると歩行者を見落として人身事故に繋がる事も。
こういった曲がった先でレーンが足りなくなる交差点は他にも、
- 琵琶湖大橋東詰交差点
- 清水寺付近 東山五条交差点
など。
信号制御で右折と左折のタイミングを分けてしまえば事故の発生率は抑えられるものの、赤信号が長くなると渋滞も起きてしまうのでシステムで解決するのもなかなか難しい事情があると中島先生。
交通事故数0件だったのが突如として千葉県ワースト1位に躍り出てしまった危険な交差点で「優先道路の変更」があったというのがポイント。
5年前の時点では優先道路の扱いが逆だったという事もあって、この道を長年使っていたドライバーからするとついうっかり旧ルールの優先道路のつもりで交差点に進入してしまい事故の要因に。
実は5年前までは交差点ではなくT字路だったのがバイパスが繋がった事でメインの道の扱いが変わって優先道路の立場がひっくり返る事になったという事情があり、さらにはルール上「信号が設置できない場所」というのも厄介。
コチラの交差点の場合はすぐ近くに信号機が設置されており、原則的に150m以下の範囲に2つの信号を設置してはいけないというルールに抵触するので信号設置はNG。
スポンサーリンクちなみに都内の場合は特例として150m以下でも信号が連続して設置されるケースもありますが、横芝光町の交差点はドライバーが見るべき信号を勘違いするリスクもあるのでやはり信号設置は難しい状況。
当然、一時停止線や止まれの表示をしつこいぐらいに置いて重ねて注意喚起を行っている道なのでむしろ走り慣れていないドライバーであればまず一時停止を無視する事は考えづらいですが、
やはり昔の感覚が残ってしまっているベテランドライバーになるとついうっかり見落としてしまうとの事。
こういった道路の開通によって交通ルールが変わるケースは珍しいものではないので走り慣れた道ほど周囲に注意を向ける事が大切。
また、横芝光町の交差点は見通しの良い交差点になっているおかげで「コリジョンコース現象」が起こっているという指摘も。
交差点に向かって同じ距離と同じスピードで2台の車が走っていると、お互いに一定の角度にずっと同じ物体が見える事になり、すると人間の目にはお互いが止まっているように見えるという錯覚が発生。
こうなるとギリギリまで接近してぶつかる直前になってやっと「あっ車!」という状況に。
ドライバーからすると頭の位置を動かして他の車が動いているかどうかを確認する必要があるので要注意。
6方向から道が交わり、さらに上の国道を支える大きな5本の柱が建てられている複雑な交差点で2023年の交通事故発生件数は19件で交通事故全国ワースト1位という不名誉な記録。
柱があると交差点の視界が遮られてしまい、交差点内は暗くなっているので曲がった先でどこに向かえばいいのか一瞬分からなってしまうというトリッキーさ。こうして交差点内で迷う車が現れて後続車から追突されるという事故が続出。
当然、歩行者や自転車への注意が散漫となって巻き込みによる人身事故も多発。
他には、
- 港区 赤羽橋交差点
- 麻布十番 進一の橋交差点
- 大阪市 法円坂交差点
- 神戸市 東川崎交差点
など複雑な構造を持つ交差点は全国にちらほら。
以上、カズレーザーと学ぶより危険な交差点ランキングワースト4選でした。