アニメの登場人物はなぜ髪の毛の色がいろいろ?チコちゃん
25年6月6日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『アニメの登場人物はなぜ髪の毛の色がいろいろ?』の答えなどまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】太田光、ゆうちゃみ
【VTRゲスト】なし
アニメの登場人物はなぜ髪の毛の色がいろいろ?
3問目の出題は、
アニメの登場人物はなんで髪の毛の色がいろいろなの?
チコちゃんの答えは、
子どもに一目で性格を分かって欲しかったから
解説は横浜国立大学の須川亜紀子教授。
それぞれの色が持つ異なるイメージを上手く使う事でアニメではキャラクターの性格を分かりやすくしているというのが理由の一つだそうで、制作現場で働くプロのアニメーターは繊細な色使いで工夫を凝らしているとか。
例えば黒髪の男の子だと真面目で大人しい雰囲気になる一方、髪の毛の色をグレーがかった白色に変えるだけで急にミステリアスな雰囲気になったり。
特に白髪の男の子は現実ではなかなか見ない組み合わせなので、日常から離れた違和感を髪の毛の色一つで表現。さらに目をつり目にして、口元をニヤリとさせるとよりミステリアス度、悪役っぽい雰囲気がアップ。
ここからさらにオレンジっぽい赤に色を変えると情熱的でアクティブな雰囲気に。髪の毛をはねさせて眉をつり上げ、口元に八重歯を付けるとヤンチャに。
このようにキャラクターに色を付ける際にはストーリー全体のイメージなど様々な観点から検討されることになりますが、キャラクターの性格も重要な要素の一つ。
そもそもアニメは小学生ぐらいまでの子ども向けに作られ始めたという歴史があるので、これを踏まえるとストーリーは分かりやすく、キャラクターの絵柄も見やすいものがアニメづくりの基本になる考え方。
スポンサーリンク子どもは大人に比べると視野が狭く、情報処理能力も高くないので赤・青・黄などのはっきりした色の方が認識しやすく、それを踏まえると色の違いでキャラクターの個性を表現するのは非常に伝わりやすい手法になるとの事。
一方、日本でアニメが放送され始めた当初は白黒テレビの時代だったわけで、そうなると髪の毛の色で性格を表現するといった事は全く考慮されておらず、そもそもアニメのカラー作品自体も映画などに限って数作しか作られなかったとか。
そこから1960年にカラーテレビが登場すると色を使った表現の可能性がグッと広がりますが、1970年代までのアニメでは現実世界と大きくかけ離れた髪色はほぼ使われず、黒やこげ茶色の髪の毛が多かったそうで、徐々にキャラクターの設定に宇宙人・魔女・妖怪・アンドロイドといった人間ではない設定が取り込まれ始めると、派手な髪色=非人間的な要素という表現技法が確立。
さらに1970年代にはキャラクターごとに異なった色のコスチュームを着る作品も増え、地球外からやってきた侵略者と戦うSFヒーローアニメや戦隊ヒーローでは色の持つイメージとキャラクターの性格をマッチさせるといった手法が多く使われて、赤=リーダー、青=サブリーダー、黒=一匹狼、黄=ムードメーカー、緑=インテリといった定型も登場。
そして1990年以降になると普通の中学生・高校生の女の子たちが登場する作品などで髪の毛の色と性格を紐づけるのが多くなっていき、ここでもオレンジ=明るくておてんば、緑=おっとりして優しい、紫=カリスマ性やミステリアスといった定型も。
という事で3問目は以上。
※同放送回のその他の疑問はコチラ
NHK「チコちゃんに叱られる!」に関する全記事はこちらのリンクから