家のかき氷をお店のようにふわふわにする方法は?チコちゃん
25年8月1日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『なぜ家のかき氷はシャリシャリなのにお店のかき氷がふわふわなの?』の答えなどまとめてご紹介。家のかき氷をお店レベルのふわふわにする2つのポイントとは?
ゲスト出演者
【ゲスト】高橋文哉、野呂佳代
【VTRゲスト】なし
なぜ家のかき氷はシャリシャリなのにお店のかき氷がふわふわなの?
2問目の出題は、
なんで家のかき氷はシャリシャリなのにお店のかき氷がふわふわなの?
チコちゃんの答えは、
氷をゆっくり凍らせて溶け始めを削っているから
解説は食品冷凍技術推進機構の鈴木徹代表理事。
お店で出されるふわふわなかき氷のほとんどは天然氷を除いて氷工場で作られたものを使っているという事でその製造工程を見てみる事に。
氷工場で作られる氷の最大の特徴は「不要な成分を取り除いた純度の高い透明な氷」という点で、そのはじまりはアルミ製の容器(アイス缶)に水を入れて凍らせる工程からスタート。
千葉県芝山町にある製氷工場では地下水をろ過・殺菌した水を使用していますが、その水の中には空気・マグネシウム・カルシウムなどの不要な成分が残ってしまい、これらを取り除くと水分子同士がしっかり結合して丈夫で溶けにくい氷に。家で作る氷が白っぽくなるのは急激に冷やされて中に空気や不要な成分が残ってしまい、そうなると水分子の結合が邪魔されて壊れやすく溶けやすい氷に。
そうならないためにはゆっくり凍らせるのがポイントで、そうする事で水分子が空気や不要な成分を外に追い出しながら凍っていくので丈夫で純度の高い氷が出来上がるという仕組み。
スポンサーリンクこれを実現するために製氷工場では水を入れたアルミ製のアイス缶を-10℃の不凍液(0℃以下でも凍らない塩化カルシウム液)の中に漬けて、外側からゆっくりと凍らせ、さらに空気を中に送り込むエアレーションを行う事で水をかき混ぜてゆっくり凍らせて不要な成分を氷の中心部に集めるという工夫も。
あえて空気を送って水を動かす事で氷の表面に押し出された不要な成分たちが剥がれて中心に集まり、この中心部に集まった水を吸い出して取り除き、そこへ再び新しい水を入れてまたゆっくり凍らせるという手間をかけてさらに氷の純度がアップ。
その後は氷を切り分けながら、僅かに残った不要な成分が残る部分を削り落として綺麗な氷に仕上げ。
家で凍らせる氷のような不要な成分入りの氷と製氷工場で作られる純度の高い氷を実際にかき氷器で削って比べてみると一目瞭然。
ここにさらにもう一つ工夫を施して溶けかけを削るのがポイント。
氷はその温度が上がると水分子の結合が弱まって、そこに氷を削る刃の力が加わると氷が薄く伸びて、結合が切れた途端にすぐに隣の水分子と再結合を繰り返すので氷がちぎれる事なく削り節のようにふわふわに。
例えばカチカチに凍ったアイスクリームは硬くてスプーンが入って行かないもので、むりやりスプーンでこそぐようにするとアイスはバラバラとした感じに。一方で少し溶けたアイスであればスプーンが綺麗に入るので薄く削りやすいのと同じ原理。
つまり「不要な成分の入っていない」「溶けかけ」の氷を削るのがふわふわかき氷を作る2つのポイントで家でこれをやる方法は、
- 水道水を10分沸騰させて空気を取り除く
- 冷ましたお湯を陶器の器に入れてラップで密閉
- ラップの上からキッチンペーパーでふたをして輪ゴムで固定して急速冷凍を防止
- 冷凍庫で約10時間かけて冷やす
- 真ん中に少し凍っていない部分が残るので、そこをアイスピックやフォークなどで突いて不要な成分が集まった水だけを捨てて完成
家庭用冷凍庫は通常-20℃ぐらいに設定されており、熱が伝わりやすい容器で凍らせるとあっという間に凍ってしまうので、これを防ぐためには熱を伝えづらい陶器の器がぴったり。
という事で2問目は以上。
※同放送回のその他の疑問はコチラ
NHK「チコちゃんに叱られる!」に関する全記事はこちらのリンクから